紛争地シリアで 戦争ジャーナリスト山本美香さんが 銃撃戦に巻き込まれ
死亡したとの報道は 悲しく痛ましいニュースでした。
彼女を最初に知ったのは イラク戦争時に現地から送られてくる映像とコメントで
こんなに華奢できれいな人が紛争地の最前線で 戦場カメラマンをしているのか
という驚きでした。
今回も銃撃戦の映像だけでなく 戦争に巻き込まれた 現地の女性と子供を多く撮っており
同じく紛争中のミャンマー取材中に撃たれて死亡した 今治市出身の長井健司カメラマンが
思い出されます。
彼もヤンゴンの人ごみの中で 後ろに回った兵士に至近距離から撃たれており
明らかに彼を狙った と思われる映像が流れました。
あれから もう5年が経っているのですね。
戦場カメラマンは多く知りませんが ロバート・キャパや沢田教一といった
後に伝説となった戦場カメラマンは 地雷を踏んだり 狙撃されたりで
戦場で若い命を散らして来ました。
普通の人は銃を構えた兵士を見て だれでも尻込みするであろう状況に 進んで前に出て
カメラを回します。
カメラマン魂と言うのでしょうか 今回の山本美香さんも そして狙撃され倒れたのちも
息が絶えるまで 長井健司カメラマンはカメラを回し続けていました。
わが子が戦場カメラマンになりたいと言えば たいていの親や家族は反対するでしょう。
危険のど真ん中に身を置く彼らが居るからこそ 我々は安全な茶の間で 世界の危険地帯の
今を知ることが出来ます。
山本美香さんの場合も 新聞記者であった父親の影響で ジャーナリストを目指したと思われ
また娘の選んだ道を反対せずに 遠い日本から無事を祈っていた父上の
「涼しい畳の部屋で 眠らせたかった」と絞り出すように言った言葉が
心に痛く残りました。
ご冥福をお祈りします。