さかいほういちのオオサンショウウオ生活

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パラレル濃姫子ちゃんストーリーズ エピソード3

2017年12月06日 06時33分24秒 | 小説

その邪悪な生物は宇宙からやってきたのでした。
そうです、この生物も異次元黒魔女が魔法で呼んだのでした。
最初はゴルフボールくらいのゼリー状の生き物でしたが、人間のネガティブな感情を餌にして成長する悪の”マインドイーター”の亜種なのでした。
マインドイーターは人々が気づかない無臭の邪悪ガスを放出して人間同士を争わせ、憎しみや嫉妬や怒りを餌にしてどんどん成長していきます。
商店街は、おじさんやおばさんの喧嘩や争いごとでパニック状態になってしまいました。
その間にもマインドイーターは巨大化し、今では2階建てのビルくらいの大きさになっています。

濃姫子はと濃濃姫子と淡姫子は、マインドイーターと戦おうとしますが、手に負えません。
濃姫子ゴージャスに変身しましたが、マインドイーターの邪悪なガスにやられてラメラメのドレスがボロボロにされてしまいました。
ハイブリッコ濃姫子に変身してブリッコしましたが、マインドイーターのせせら笑いをされてしまいスッゴク落ち込みました。
三段腹ではなく、三段変身のサンシャイン濃姫子に変身しましたが、光りよりも邪悪なパワーにに負けて、すぐにへたれてしまいました。
「どーせ私なんか何の役にもたたないのよ・・・」
濃姫子は厭世的な気分にさせられ、マインドイーターの思う壺にはまっています。
淡姫子も邪悪なガスを吸い込み、路上に唾を吐いたりペットボトルを分別しないで普通のゴミ箱に放り込んだり、ダーク濃姫子に戻ってしまいました。
濃濃姫子もやる気をなくし、昼間から酒をあおって飲んだくれています。
商店街の救世主も、もはやこれまでかもしれません。
マインドイーターはそれほど邪悪な宇宙生物だったのです。

みんながあきらめかけていたそののとき!!
空のかなたから銀色のスーツを着た、スペース濃姫子が現れました。
「この世に悪があるかぎり、濃姫子は宇宙のどこにでも現れるのよ!
私はスペース濃姫子!この邪悪なマインドイーターを追っかけてアンドロメダ星雲からやってきました!
このマインドイーターは闘争心も餌にします、だから戦えば戦うほど大きく成長してしまうのです!
この生き物と戦ってはいけません・・・」
そう言うとスペース濃姫子は濃姫子はと濃濃姫子と淡姫子を強く抱きしめました。
濃姫子たちに愛の力がよみがえってきました。
「そうよ!私たちはみんな地球の仲間!ウィ・ア・ザ・ワールドよ!!!」
濃姫子がそう叫ぶと、商店街の人々はハイタッチをしてハグし始めました。
「さあ皆さん!怪物の周りを囲んでフォークダンスを踊りましょう!マイムマイムを踊りましょう~~~!」
商店街にマイムマイムの曲が響き流れました。
宇宙怪物マインドイーターの回りを手をつなぎながら、商店街のおじさんやおばさん、おにいーさん・おねーさんが踊ります。
「楽しい気分を盛り上げて!愛し合うのよ!」
だんだん楽しい気分が盛り上がり、マインドイーターは少しずつ小さくなっていきます。
「もっともっとテンションあげて!!」
商店街はお祭り気分で、楽しさ一杯です!

そして、とうとうマインドイーターは消滅しました。
「やったのね!濃姫子ちゃん!」
スペース濃姫子は言いました。
「どうもありがとう!スペース濃姫子ちゃん!」
「唐突だけどお願いがあるの・・・」
スペース濃姫子が言います。
「実は・・・宇宙船の燃料切れで宇宙に帰れなくなってしまったの・・濃姫子ちゃんの所へ下宿させてくれない?」
「いいわよ!」
濃姫子は快くOKしました。

「オーッホッホッホッ!!!深イイ話で終ろうったってそうはイカ飯よ!」
黒魔女がどこからともなく現れて叫びました。
「魔法でダメなら科学の力よ~ん!見なさい!全財産を使い込んで作った”メカ濃姫子ちゃん”よ!!」
メカ濃姫子は全長10メートルはあろうかと思われる、超合金製のロボットです!
メカ濃姫子は勝利の喜びに浸っている商店街を再び阿鼻叫喚の世界に落とし込んだのでした!
ビルを破壊しゴミ箱を蹴飛ばし、黒魔女が操縦するメカ濃姫子が暴れまくっています。
「今度こそ、だ、だめだわ・・・・!」
濃姫子たちはドヨヨ~ンと落ち込みました。
もうパワーも使い切ってしまったし、メカ濃姫子の攻撃になすすべもありません。

ドヨン状態の濃姫子たちの前に唐突に大山椒魚のさらまんくんがやってきkました。
「みなさん何を落ち込んでいるんですか!こんなことで負けては駄目ですよ~!」
「だって、あのメカ濃姫子ちゃんにはかないっこないわ!」
「そんなことはありません、伝説のからくり大仏をご存じないですか?」
「伝説のからくり大仏??聞いたことないわ・・・・」
「飛騨の匠・左甚五郎が作ったといわれる、伝説の巨大からくり人形ですよ!」
「どこにそんなものがあるっていうの?」
「なんでも、岐阜公園の近くにあるっていう噂ですよ!」
「そういえば・・・あそこに大きな大仏が・・・」
「行ってたしかめましょう!」
「そうしましょう・・・メカ濃姫子ちゃんが地球征服を終わらせる前に!!」

濃姫子ご一行様とさらまんくんは岐阜公園の近所に寺にある大きな大仏を見つけたのでした。
「ひょっとして、この大仏が伝説のからくり大仏・・?」
そう言いながらや農姫子は大仏の背中の部分の操縦席を探しました。
「在ったわ!」
濃姫子は観音開きの入り口を見つけ、扉を開けました。
大仏の中は、色々な歯車や計器があって今にも動きそうです。
「ずいぶんと昔のロボットなので、動くのかしら・・・?」
濃姫子は中に入り椅子の横にあるレバーをガチャンと押してみました。
ゴゴゴゴゴッ~~~!と音を立てながら大仏は動き始めました。

暴れながら悪行三昧のメカ濃姫子の前に、巨大からくり大仏が立ちはだかります!
「もう暴れるのは止めなさい!黒魔女にもお仕置きよ!!」
「そんな骨董品のからくりで、この超合金のメカ濃姫子ちゃんが倒せるもんですか!」
黒魔女が操縦するメカ濃姫子が右手からパンチを出した!
からくり大仏はそのパンチをバシッと、無傷で受け止めました。
「なんですとぉぉ~~!?」
からくり大仏の体は、実は江戸時代に不時着したアンドロメダ星人の宇宙船の一部からできていたのです。
大仏のメカも左甚五郎が宇宙人から伝授されたものだったのです。
「ご先祖様のご加護ちゃんですわ!!」
スペース濃姫子が叫びました!
「大仏ビーム!大仏パァ~ンチ!大仏スペッシャルロ~リングアタック!!!」
からくり大仏のスペシャル攻撃にメカ濃姫子は機能停止してしまいました。
「えぇ~い!おぼえてらっしゃい!!」
黒魔女はそそくさと逃げていってしまいました。

「やった~!濃姫子ちゃんたちの勝利だぁ!」
長良温泉商店街の人たちは大喜びです。
そこへ突然、光の白魔女が現れました。
「濃姫子ちゃんよくやったわ!えらいわ!感動したわ!」
「みんな白魔女さまのパワーのおかげです!」
「いえいえ・・不思議パワーだけではここまで勝利できません!みんなの愛と勇気と友情の力よ!
愛の戦士・濃姫子!希望の戦士・淡姫子!勇気の戦士・濃濃姫子!友情の戦士・スペース濃姫子!
戦隊ヒーローにはもう一人足りないわね・・・」
そう言うと白魔女は倒れていたメカ濃姫子に光の呪文を唱えました。
「アナクタラサンミャクサンボダイ!!」
すると、メカ濃姫子はみるみる小さくなり、人間くらいのサイズに変化しました。
そして起き上がりながら言いました。
「ここはどこ?私は誰?」
「あなたは、心を持った郷土愛の戦士・メカ濃姫子となったの!
さぁ!行きなさい!5人の娘たちよ!美濃戦隊濃姫子レンジャ~~~!
これからもみんなと力を合わせて商店街と地球を守るのよ!!」


さっき逃げ帰ったと思われた黒魔女が電柱の影から、このいきさつを見ていました。
「くっそぉ~~~!白魔女め~!自分だけカッコつけちゃって!!くやしいったらないわ!」
「あ~、お前悪い黒魔女だべ!」
「誰よ、あんた!」
「通りすがりのパンダだべ」
「なんで、こんな所にパンダがいるのよ~!」
「あんまり深く考えないほうがいいっぺよ!」
「パンダは笹食ってりゃいいのよっ!」
「あ~!パンダを馬鹿にしたな!」
そういうとパンダは黒魔女をぶっ飛ばしました。
黒魔女は、どこか遠くへふっとんでいきました。


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