あるバス停で数名の乗車があり… 最後のお爺さんが「二丁目行く?」と言った… 「どこの二丁目だよ!?」と思った私は、自分のバスが通る“○○二丁目”かどうか確信が持てなかったので「どこの…」と言い掛けたところで、お爺さんが「○○二丁目!」と言い直してくれたので、私は「はい、行きますよ」と答えたのだった…
あるバス停で一人のお爺さんが待っていた。私がバスを止めて前扉を開けると、お爺さんは頭を深々と下げながら「宜しくお願い申し上げ奉りまするぅ~」と丁寧に挨拶をしてくれたので、私も「ありがとうございます」といつも以上にハッキリと答えた。
お爺さんはフリーパスを提示して、通路を歩いて行くかと思いきや… 空いていた助手席を指差して「着席よし!」と元気よく言った… それを見ていた私はつい釣られて「よし…」と言ってしまったのであった… そのお爺さんは、バスを降りる時も「誠に有り難う御座いましたぁ~」ととても丁寧で… 私は「あれ? このお爺さん… 何処かで… 記憶にあるなぁ~」と思った。
ある始発停となるバス停にバスを止めて、約2分の発車時刻待ちをしていた。バス停で待っていた3名のうち、バスに乗ってきたのは1名だけ… 老夫婦と思われる2名は乗ってこなかった。私は「他の系統のバスを待っているのか…」と思ったが「ついさっき、他の系統のバスが行ったばかりだったような…」とも思っていた。
すると、急にお爺さんがバスの前扉の横辺りにやって来て手を振り始めた… そう、続々と走ってくるマイカーの列に紛れて、1台のタクシーが対向車線を走ってきたのである。しかし、そのタクシーは行ってしまい、お爺さんはバス停のベンチに戻って…
と思ったら、再び前扉の横辺りにやって来て手を降り始めた… そう、今度はバスの後方から走ってきて、バス停に止まっている私のバスを追い越したタクシーに向かって手を振ったのだが、そのタクシーも行ってしまい… お爺さんは「なんだ、もう…」と言っていた。私は「バス停に止まっているバスの真横にいては難しいのでは…」と思いながら、バスを発車させたのだった。老夫婦の幸運を祈って…