感染症内科への道標

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リネゾリド血中濃度と血小板減少の相関

2013-05-23 | 抗菌薬・関連薬剤
Correlation between serum linezolid concentration and the development of thrombocytopenia
Yoichi Hiraki et al
Scandinavian journal of infectious diseases, 2012; 44: 60-64

筆者らの先行研究により腎不全によりLZDの排泄が遅れ血小板減少を引き起こす事が示唆。 
→今回LZDトラフと血小板減少の相関について調査 

リネゾリド投与前に同意(肺炎患者)
DIC, MOF, 透析,敗血症等血小板減少に関わる疾病は除外 
輸血や血小板に影響を与える薬を投与されている場合は除外 

Heparin, enoxaparin, valproic acid, gold drug penicillin, cephalosporin, antibiotics,sulfonamides, aplpha-interferon, digoxin, gigotoxin, procaine amide, cimetidine, ranitidineを投与している患者は除外 (antibiotics?)

投与4日目+αでサンプル採取 
リネゾリド測定法;high performance liquid chromatographyにて測定 
腎機能;Cockcroft-Gaultにて測定 

採取患者;8名(男性3名、女性5名)
5名;腎機能正常群 3名;腎機能低下群 
8名から21サンプルを採取;mean trough LZD 30.4±21.4 (腎機能低下;43.5±25.5, 腎機能正常 19.7±8.2)。50%以上の血小板減少は8名中5名で観察 

Logit regression analysisではtrough LZDが22.1で血小板減少と相関(50% hazard ratio)
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