感染症内科への道標

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臨床研究マスターブック

2012-02-15 | 医療一般
福井次矢先生により編集 3990円
2008年4月15日出版 
徳田先生お薦め本

倫理的問題を避けて計画を立案してはいけない。
データセットは通し番号なしに管理すべきではない。
データセットはデータの定義を書き留めずに放置すべきではない。
データ定義をあいまいにしたまま、データ入力を進めるべきではない。
EXCELシートにデータ入力する際は、全角文字を使うべきではない。
解析に必要ない値をデータセットに放置しておくべきではない。
膨大なデータ入力を不用意に、手入力すべきではない。
Excel関数を効率よく活用せずに、データ入力を進めるべきではない。
データ入力はバックアップ作業を怠ってはならない。

解析を始めるにあたって、システマティックエラー(バイアス)を無視してはならない。
バイアスを、サンプル数を増やすことで克服しようとしてはならない。 
連続変数を解析するにあたって、外れ値を無視してはならない。
前提条件を無視して統計解析を行ってはならない。 
サンプル数が少ない非正規分布の連続変数に対しては、平均値、標準偏差のみをレポートしてはならない。 
サンプル数が少ない(一般に30以下)連続変数を扱う場合、データの分布を無視してはならない。 
分割表にて解析を行う場合、1/4のセルの期待値が5以下の場合、カイ二乗検定を用いてはならない。
平均値の差の検定で有意差ありといいたい場合、検定の片側検定を用いてはならない。 
統計学的有意を科学的有意と考えてはならない。
統計学的に関連があることを因果関係と考えてはならない。


初稿はとにかく書き始めることが重要:
1 table, figure
2 methods, results
3 discussion, introduction

論文執筆は早朝
パラグラフの先頭分には、必ずそのパラグラフの主張をまとめた一文を書く。結論を先に書く。1パラグラフに複数のトピックを含んではならない。長い分を書いてはならない。Patientsの定冠詞にtheをつけてはならない。論文をゆっくり書いてはならない。改訂作業をせずに投稿してはならない。
論文改訂版の作成は最低1日、間を入れる。改訂は少なくとも3回以上は行う。
受動態を多用しない。頻用される構文を蓄える。日頃から医学論文を読み、論文の流れに慣れる。日頃から医学英語を書く習慣を身につける。Nativeチェックを依頼した場合、校正された点を常に後で復習する。

カバーレター
・論文掲載の種類
・関連する論文(自身の以前の執筆)
・Conflict of interest
・全員からの承認の記載 


・他人の英語表現を無断使用してはいけない。英借分はplagiarismに該当
・研究の開始時点で、誰が論文の筆頭著者になるか、共著者になるかをあらかじめ決めておくこと。
・オーサーシップの選択基準:研究の構想とデザイン、データ取得、データ分析と解釈への実質的貢献、論文の原稿執筆や重要な知的内容への批判的、本質的な貢献、発表原稿への最終的な承認 
・臨床試験はあらかじめ登録機関に登録する。 日本ではUMIN-CTRを通じて登録する。
・人間を対象とする臨床研究を実施するためには各施設の倫理委員会での審査を受けなくてはならない。
・研究計画書を作成しないで研究を開始してはならない。


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