月水食堂のお弁当

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働き者の証

2013-01-19 18:34:36 | 日記
ダグラスの状態が思わしくない。年明け、頑張って通所していたが、双極状態を繰り返している。

ハイになりやたら私たちスタッフに物を上げたがるかと思えば、翌日には不安になり怯え出す。その姿はまるで別人のようだった。

昨日昼近く、体をふらつかせながら彼が来た。

目は真っ赤に充血し、呂律の回らない様子は尋常ではない。

帰ると言う彼を引き止め、ベッドで休ませる。

いつもなら横になることすらためらうのに、素直に従う姿には正直驚いた。よほど疲れていたのだろう。

ほどなく高いびきをかきはじめた彼を探し、母親がやって来た。

どうしても作業所に行くと言い張る彼を心配し、一緒について来たのだと言う。

まさか母を待たせていたとは。家での様子も聞いた上、もう少し寝かせてみようということになった。どうやら丸四日間、ほとんど寝ていないらしかった。

しばらくして、母親はダグラスを起こし、千鳥足の彼を私が支え駐車場入口まで見送った。

後ろをついて来る母の腰は折れ曲がり、歩くのも辛そうに見えた。

老いた母は、息子が迷惑をかけすまないと気を遣い、しかし、彼はいつも通所を楽しみにしていると言った。

折れ曲がった腰は働き者の証。夫亡き後、入退院を繰り返す息子とともに、必死で生きてきたのだろう。

親の存在は大きな力。でも、もう安心してこちらに任せてねと言い切れない自分の力のなさを痛感した。

ありがとうと何度も手をふりながら帰る母と息子。その姿に切なくなりながら、彼が買ってくれた爽健美茶を大切に飲んだ。

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