小1の頃の担任の先生は、ベテランだけど優しかった。
赤い口紅が印象的で、授業中もつい口元に目が行った。
給食が終わると、いつも先生は口紅を付け直していた。
何度も何度もくちびるの周りを往復させ、手鏡に向かい満足げな顔をしていた。
私は先生のことが好きだったので、お祭りになると売り物師が並べる口紅のお菓子をよく買って真似した。
けれど、先生みたいにきれいに塗れず、どうしてもたらこくちびるになってしまい、ため息が出た。
そしてペロリと舐めたあとは、その甘さに幸せを感じたものだ。
あの甘さ、独特でした。
赤い口紅が印象的で、授業中もつい口元に目が行った。
給食が終わると、いつも先生は口紅を付け直していた。
何度も何度もくちびるの周りを往復させ、手鏡に向かい満足げな顔をしていた。
私は先生のことが好きだったので、お祭りになると売り物師が並べる口紅のお菓子をよく買って真似した。
けれど、先生みたいにきれいに塗れず、どうしてもたらこくちびるになってしまい、ため息が出た。
そしてペロリと舐めたあとは、その甘さに幸せを感じたものだ。
あの甘さ、独特でした。