昨日は円谷英二氏の誕生日です。
東京地方は曇りで、ムシバはガヴァドンには逢えなかったでしょう‥‥。
●「怪獣無法地帯」昭和41年9月4日放映
どくろ怪獣レッドキング 有翼怪獣チャンドラー 地底怪獣マグラー
友好珍獣ピグモン 怪奇植物スフラン登場
制作第8話 放映第8話 脚本:金城哲夫、上原正三 監督:円谷一
まるで夢のようなエピソードでした。番組が始まってすぐにレッドキングとチャンドラーが大乱闘をしているのですから! 怪獣が複数登場するTV特撮番組というのは初めてでした(私は「ゴメスを倒せ!」や『キャプテンウルトラ』『赤影』の怪獣が複数登場するエピソードはずっと後年に見ました)。
満を持して、円谷一監督が登板です。この「怪獣無法地帯」と、そしていよいよ「ウルトラ作戦第一号」がクランクインです!
多々良島測候所の松木所員を演じた松本朝夫さんは、『ウルトラセブン』第2話のステーションV3の石黒隊員(ワイアール星人と入れ替わってしまう隊員)を演じています。
先日DVDを買ってマイブームとなっている『レインボーマン』には、精神科の医師役で出演されていました。あ、『レインボーマン』は東宝が制作していたので、東宝系の役者さんが大勢ご出演されていて当然ですネ(^^ゞ
「多々良島」の読み方ですが、冒頭の石坂浩二さんによるナレーションでは「たたらとう」、そして劇中のセリフでは「たたらじま」となっています。一般的には「たたらじま」という呼び名が浸透しているでしょう。
科特隊員がジェットビートルに搭乗して、多々良島測候所員の捜索と救助に向かいますが、今回の任務はこれだけ。怪獣が出現したから退治しようとするのではなく、所員の捜索を優先しようとするキャップの姿勢にリアルさが感じられます。
そしてジェットビートルが向かう多々良島では、カメラがパンした先でレッドキングとチャンドラーが闘っています。激しい咆哮が轟き、土煙をもうもうと上げ、長い時間争っていたように感じられます。
既に傷を負っているチャンドラーは弱っているようで、レッドキングに翼の風で一矢報いますが、腕をもがれて退散‥‥。地中から顔を出したマグラーが、レッドキングにビビッてまた地中に潜ってしまうのがお茶目(^o^) 多々良島の怪獣たちの強さの序列を印象付けるシーンです。
測候所がメチャメチャに破壊されていますが、これはロケセットでしょうか。雰囲気満天の場所ですネ。
ここで、フジは蜘蛛に驚いてイデにしがみ付きます。ん~、やっぱりこの2人はイイ雰囲気だなぁ~。
ジャングルの捜索途中で、スフランに襲われるフジとイデ。アラシがスパイダーでスフランを焼き切りますが、この火炎放射は光学合成ではありませんネ。当時は全く気にしていませんでしたが、あれはどうやって撮影されたのでしょう。よく使われる花火でもないし‥‥。
肩を抱き合ってその場を離れるフジとイデ。怪しいなぁ~。
キャップとハヤタはマグラーと遭遇しますが、ナパーム弾を投げようとするハヤタと、スクリーンプロセスによるマグラーとの合成は迫力のあるカットです。現在の目で見れば(当時もわかりましたが)、スクリーンプロセスの画質が悪いので合成だということが一目でわかってしまいますが、この迫力ある構図をつくろうとした意欲に楽しませてもらいました。
ピグモンと遭遇するアラシ、イデ、フジ。スパイダーから円形の光線が発射されます。今回はスパイダーのいろいろな機能が描写され、この兵器がどんなものなのかがわかってきました。
子どもの頃から、私はレッドキングが現れてからのピグモンの行動がよくわかりません。囮となって松井所員を助けようとしていたのでしょうか。
『ウルトラマン』には「ベーターカプセルを落としてしまって、なかなか手が届かなくて変身できないサスペンス」が何度か登場します。けっこうよく見るシチュエーションのように感じますが、それほど多くないのかも‥‥^^; 今回は第2話「侵略者を撃て」以来、久しぶりです。この「怪獣無法地帯」と第2話は、それぞれレッドキング、バルタン星人というスター怪獣が登場するエピソードなので、このサスペンスがより印象深いのでしょうか。
ウルトラマンはカラータイマーが青いまま、首投げ2回でレッドキングを倒してしまいます。ウルトラマンの強さが際立っているのか、レッドキングが弱く見えてしまうのか‥‥。
最後の「自然はいつもこの夕焼けのように美しいとは限らない」というキャップの含蓄のあるセリフが印象的です。
●レッドキング
純然たる新規造型怪獣としては、「グリーンモンス」「アントラー」に次いで3体目となります。
人間のフォルムを消すために頭部が極端に小さくデザインされ、パースがついて首が長く見えるようになっています。
東宝の怪獣には無いパターンで、既存の生物をモチーフとしない怪獣の新しいデザインとして、ウルトラ怪獣の象徴的な1体です。
鳴き声には「ガイラ」と同じ素材が使われています。
●チャンドラー
「ペギラ」を改造する前提でデザインされました。耳が付けられ、眉間に皺を寄せて目つきが鋭くされています。
「レッドキング」との格闘シーンでは、頭部のツヤがある塗料によって、体臭が漂ってきそうな野生の迫力が感じられます。
鳴き声の素材は「ネロンガ」などと同じ「バラゴン」と同じ素材です。
●マグラー
「バラゴン」→「パゴス」→「ネロンガ」→「ガボラ」から改造される前提でデザインされました。
全身にある突起によって、全く印象が異なる怪獣になりました。
鳴き声の素材は、何かの怪獣の声を回転を早くして高く加工されているようです。(「バラゴン」と同じ素材?)
●ピグモン
「ガラモン」の着ぐるみが流用されています。ただし今回のスーツアクターは子役の少年なので、背の高さを合わせるために首の部分を伸ばす改修が施されています。
鳴き声の素材は新しいものです。(「小さな英雄」の時とは異なります。)
●スフラン
操演で表現されています。
デザイン画では地面から生えていますが、劇中では木の枝から垂れ下がったように生えていました。
東京地方は曇りで、ムシバはガヴァドンには逢えなかったでしょう‥‥。
●「怪獣無法地帯」昭和41年9月4日放映
どくろ怪獣レッドキング 有翼怪獣チャンドラー 地底怪獣マグラー
友好珍獣ピグモン 怪奇植物スフラン登場
制作第8話 放映第8話 脚本:金城哲夫、上原正三 監督:円谷一
まるで夢のようなエピソードでした。番組が始まってすぐにレッドキングとチャンドラーが大乱闘をしているのですから! 怪獣が複数登場するTV特撮番組というのは初めてでした(私は「ゴメスを倒せ!」や『キャプテンウルトラ』『赤影』の怪獣が複数登場するエピソードはずっと後年に見ました)。
満を持して、円谷一監督が登板です。この「怪獣無法地帯」と、そしていよいよ「ウルトラ作戦第一号」がクランクインです!
多々良島測候所の松木所員を演じた松本朝夫さんは、『ウルトラセブン』第2話のステーションV3の石黒隊員(ワイアール星人と入れ替わってしまう隊員)を演じています。
先日DVDを買ってマイブームとなっている『レインボーマン』には、精神科の医師役で出演されていました。あ、『レインボーマン』は東宝が制作していたので、東宝系の役者さんが大勢ご出演されていて当然ですネ(^^ゞ
「多々良島」の読み方ですが、冒頭の石坂浩二さんによるナレーションでは「たたらとう」、そして劇中のセリフでは「たたらじま」となっています。一般的には「たたらじま」という呼び名が浸透しているでしょう。
科特隊員がジェットビートルに搭乗して、多々良島測候所員の捜索と救助に向かいますが、今回の任務はこれだけ。怪獣が出現したから退治しようとするのではなく、所員の捜索を優先しようとするキャップの姿勢にリアルさが感じられます。
そしてジェットビートルが向かう多々良島では、カメラがパンした先でレッドキングとチャンドラーが闘っています。激しい咆哮が轟き、土煙をもうもうと上げ、長い時間争っていたように感じられます。
既に傷を負っているチャンドラーは弱っているようで、レッドキングに翼の風で一矢報いますが、腕をもがれて退散‥‥。地中から顔を出したマグラーが、レッドキングにビビッてまた地中に潜ってしまうのがお茶目(^o^) 多々良島の怪獣たちの強さの序列を印象付けるシーンです。
測候所がメチャメチャに破壊されていますが、これはロケセットでしょうか。雰囲気満天の場所ですネ。
ここで、フジは蜘蛛に驚いてイデにしがみ付きます。ん~、やっぱりこの2人はイイ雰囲気だなぁ~。
ジャングルの捜索途中で、スフランに襲われるフジとイデ。アラシがスパイダーでスフランを焼き切りますが、この火炎放射は光学合成ではありませんネ。当時は全く気にしていませんでしたが、あれはどうやって撮影されたのでしょう。よく使われる花火でもないし‥‥。
肩を抱き合ってその場を離れるフジとイデ。怪しいなぁ~。
キャップとハヤタはマグラーと遭遇しますが、ナパーム弾を投げようとするハヤタと、スクリーンプロセスによるマグラーとの合成は迫力のあるカットです。現在の目で見れば(当時もわかりましたが)、スクリーンプロセスの画質が悪いので合成だということが一目でわかってしまいますが、この迫力ある構図をつくろうとした意欲に楽しませてもらいました。
ピグモンと遭遇するアラシ、イデ、フジ。スパイダーから円形の光線が発射されます。今回はスパイダーのいろいろな機能が描写され、この兵器がどんなものなのかがわかってきました。
子どもの頃から、私はレッドキングが現れてからのピグモンの行動がよくわかりません。囮となって松井所員を助けようとしていたのでしょうか。
『ウルトラマン』には「ベーターカプセルを落としてしまって、なかなか手が届かなくて変身できないサスペンス」が何度か登場します。けっこうよく見るシチュエーションのように感じますが、それほど多くないのかも‥‥^^; 今回は第2話「侵略者を撃て」以来、久しぶりです。この「怪獣無法地帯」と第2話は、それぞれレッドキング、バルタン星人というスター怪獣が登場するエピソードなので、このサスペンスがより印象深いのでしょうか。
ウルトラマンはカラータイマーが青いまま、首投げ2回でレッドキングを倒してしまいます。ウルトラマンの強さが際立っているのか、レッドキングが弱く見えてしまうのか‥‥。
最後の「自然はいつもこの夕焼けのように美しいとは限らない」というキャップの含蓄のあるセリフが印象的です。
●レッドキング
純然たる新規造型怪獣としては、「グリーンモンス」「アントラー」に次いで3体目となります。
人間のフォルムを消すために頭部が極端に小さくデザインされ、パースがついて首が長く見えるようになっています。
東宝の怪獣には無いパターンで、既存の生物をモチーフとしない怪獣の新しいデザインとして、ウルトラ怪獣の象徴的な1体です。
鳴き声には「ガイラ」と同じ素材が使われています。
●チャンドラー
「ペギラ」を改造する前提でデザインされました。耳が付けられ、眉間に皺を寄せて目つきが鋭くされています。
「レッドキング」との格闘シーンでは、頭部のツヤがある塗料によって、体臭が漂ってきそうな野生の迫力が感じられます。
鳴き声の素材は「ネロンガ」などと同じ「バラゴン」と同じ素材です。
●マグラー
「バラゴン」→「パゴス」→「ネロンガ」→「ガボラ」から改造される前提でデザインされました。
全身にある突起によって、全く印象が異なる怪獣になりました。
鳴き声の素材は、何かの怪獣の声を回転を早くして高く加工されているようです。(「バラゴン」と同じ素材?)
●ピグモン
「ガラモン」の着ぐるみが流用されています。ただし今回のスーツアクターは子役の少年なので、背の高さを合わせるために首の部分を伸ばす改修が施されています。
鳴き声の素材は新しいものです。(「小さな英雄」の時とは異なります。)
●スフラン
操演で表現されています。
デザイン画では地面から生えていますが、劇中では木の枝から垂れ下がったように生えていました。
見えない部分からホースでガスボンベか何かにつながってるとか?
う~む、何かでその辺りに関しての記載されてるのを見たことがあるような気がするのですが、ちょっと思い出せません。
(思い違いかも知れませんが)
子どもの頃は地味で大して活躍しなかったマグラーの良さがわかりませんでしたが、近年になってフィギュアなどをじっくり見ているとその造形的魅力を感じられるようになってきました。
余談ですが先日、某イベントにてムシバ役をやっておられた方にも御会いしました。(残念ながらゆっくりお話をする余裕はありませんでしたが)
ええーっ! それは羨ましいです。何といっても、私の大好きな「恐怖の宇宙線」の主役ですから。
お元気でいられるようで、なによりです。
>見えない部分からホースでガスボンベか何かにつながってるとか?
私もそう思って何度も映像を確認したのですが、ホースらしきものが見つけられなくて‥‥。ずいぶんと巧妙に隠したのですネ。
「本物の炎」だとしたら納得です(笑)。
リニューアルして欲しいものです。そういえば、秋頃HGゴモラのリニューアルが出るそうです。楽しみ
「ゴモラ」のリニューアルは私も楽しみにしています。これまでの「レッドキング」「バルタン星人」「エレキング」「キングジョー」「ゼットン」などのリニューアルは良かったので、今回も期待しています。
『ウルトラマン』『ウルトラセブン』の全怪獣・宇宙人のコンプリートを待っていますが、同時に「ギャンゴ」「シーボーズ」「ベムラー」「ラゴン」「イカルス星人」「ペスター」「ブルトン」のリニューアルもして欲しい‥‥。
「究極大怪獣」の「ペスター」は欲しいかも。
というわけで、本文の記事は誤りでした。謹んでお詫びします。
私なりの解釈ですが、ピグモンの動き。レッドキングに、「乱暴は止めなよ。」と、諌めてる様に見えますが。如何でしょう?