月刊パントマイムファン編集部電子支局

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アーティストリレー日記(61)TEN-SHOさん③

2016-02-11 09:00:21 | アーティストリレー日記
運動の合間、海辺で、いろいろなことを感じたり考えたりしました。


(参考写真その3)
リハビリ会場、博多の百道浜(ももちはま)

僕にとってパントマイムとは何だろう?と言う素朴な疑問です。

正直マイム歴35年で、じっくりマイムと向き合う機会は、今までありませんでした。

ソレガシがマイムに出会ったのは、故郷の山口県下関の商業複合施設(シーモール下関)でした。
東京から いらっしゃっていたパントマイムミスト(当時はパントマイマーと呼ばれていました)の男性が、人形振りやカベ表現やマイムウォークを演じらていました。
映画館の巨大カンバン描きになりたくて地元のカンバン屋に就職していたソレガシは、その演技に物凄いインパクトを感じました。

画材がないのに
「身体で空間に絵を描きよる~!」
ムーンウォークが世に出る前に
「前進してるのに後ろに移動しちょる~!!」
ブレイクダンスが流行る前に
「ロボットが踊りよる~ぅ!!!」
などなど

彼の動きや演技は、二十歳の田舎モンの目には刺激的すぎました。
そんな訳で、その事件のひと月後には上京し、当時、東池袋にあった汎マイム工房に入所しました。

身体で絵画を描いては消し描いては消し、指先や掌、腕や体幹、両脚や頭部などを筆にしてイメージやエナジーという画材で、空間(カンバス)に描き出します。
パントマイムというと彫刻のイメージが強いかも知れませんが、ソレガシにとっては絵画です。
もしかしたら平面表現が多いからかも…しれませんね。

三年後、汎マイム工房を円満退所しフリーのパントマイマーに、なれました。

その間
ブレイクダンス
北方舞踏
ムービングワークス
無言劇
クラシックバレエ
ジャズダンス
インスタレーション
映画
プロモーションビデオ
など様々なジャンルから影響を受けました。

パントマイマーの先輩達の中には、パントマイム(従来の)とマイム(我々の)を分けるカテゴライズ運動みたいな混沌とした時期もありましたが、今では、なつかしい思い出です。

先日、他界されたデヴィット・ボウイさんのアートとしてのパントマイムも大好きでした。

各ジャンルから感じとったことは、やっぱり何だかんだ言っても
「ソレガシは身体が好き動かすのが好き」と言うことです。

そういえば
いまだに好んで続けている作品集は、沢山の表情デザインの仮面達、腕が6本あるジャケット、人間が人間ではないような動きなど
身体についてイメージの拡張表現が多いです。

ストーリー性のあるパントマイム作品は、20歳代で違和感を感じ止めましたが、観客として観るのは大好きです。
何故やめたかと言うと
「自分には、まだ早いな」と思ったからです。

映画やドラマ、演劇を小説だとすると
パントマイムは詩だと思います。

いつか自分のスタイルに、詩的表現が生まれてくる日を楽しみにリハビリに励むソレガシでした。

(つづく)
TEN-SHO
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