月刊パントマイムファン編集部電子支局

パントマイムのファンのためのメルマガ「月刊パントマイムファン」編集部の電子支局です。メルマガと連動した記事を掲載します。

アーティストリレー日記(142)NAOKOさん

2023-04-09 19:07:00 | アーティストリレー日記

今回は、マジック、バルーン、パントマイムなどさまざまなジャンルで活躍するNAOKOさんの日記をお届けします。本メルマガ初登場です♪

はじめまして、パフォーマーNAOKOと申します。2000年から、マジシャン、バルーンアーティスト、クラウン、大道芸人などの肩書で活動しています。パントマイムというカテゴリーでは新参者でして、このような場をいただき恐縮ですが、頑張って何か書かせていただきますね。
 
私がパフォーマーの道に入ったキッカケは、ヨーロッパ一人旅をしていた時、私はいわゆる普通の観光客だったのですが、スペインのレストランにて、怪しいアメリカ人が「オレは東京の上野公園で大道芸をしたことがあるんだ」と話しかけてきましてね、「今から外でマジックショーするから見ないか?」と。その方はリチャードという27カ国を大道芸で回ったことがあるというパフォーマーの方でした。
 
で、リチャード氏の大道芸のショーを見たのですが、めちゃくちゃ感動したんですよね。言葉を喋らないコメディ・マジックショーで、ジェスチャーや笛の効果音によるお客さんとのコミュニケーションがあり、全ての国の人々が言語関係なく理解できるということに魅了されたんです。また、日常のストリートが一瞬にして非日常となり、知らない者同士が集まって、同じものを見て笑って共鳴する、その幸せな空間がとっても愛おしく思えたんですよね。今思えば、当時からマイム的な表現が好きだったんだなと思います。
 
即座にリチャード氏に師事し、気がついたら2007年までイタリアに移住したり、2015年までヨーロッパの国々を大道芸で放浪生活したりする中、パフォーマーの道を歩んでいました。自分のショーを確立していく中で、言葉を喋らないサイレントアクトの質を上げるために、パントマイムの表現テクニックを習いたいという想いが湧き上がるようになったんですね。
 
そこで、2015年後半からハッピィ吉沢さんに師事。ハッピィ先生はマイムとマジックを大道芸としてやっていらっしゃる方なので、自分の目指す方向性にピッタリだと思いました。また、お人柄も大変温厚で、それぞれの生徒の個性やニーズに合わせて指導してくださる方でして、生涯のメンターとして尊敬しております。
 
ということで、ようやくパントマイムを習い始めるのですが、すぐに壁にぶつかるんですよ。あ、パントマイムの「壁」じゃないですよ。当たり前ですが、パントマイムって練習しないとまったく上達しなくて、自分は不器用、怠惰、身体能力低い、という三重苦。マジックやバルーンアートとは違って、現物のネタがないので誤魔化しがきかない…。練習もなんか地味…。でもね、ハッピィ先生が見せてくださる演技は常に魅力的で、パントマイムの世界に夢中になっていきました。
 
ハッピィ先生といえば、「丹田」を大事にするメソッドの方ですが、私はこの「丹田」というものがずっと分からず、なんか都市伝説的な幻のものなんじゃないかと思ってたんですよね(笑) しかし、「これが丹田!」という感覚が発見された時がありまして、その時は「水」というものを理解した時のヘレン.ケラー並に感動しました。(知らんけど)

パントマイムって、今まで自分の身体の中で認識していなかった感覚が発見されることがあって、それがとても感動的で面白いんですよねぇ。
 
そして2020年、世の中は「コロナ渦」。仕事もなくなり、この空いた時間をさらにパントマイムに投資しようと思いまして、藍義啓さん、山本光洋さんからもレッスンを受けるようになりました。あ、色々な先生に習いに行くなんて、なんか忠誠心も見境もない人みたいですが(笑)、もちろん誰でもいいって訳じゃなくて「この方だからこそ、マイムを習いたい!」という情熱をもってのことですよ!
 
藍先生の独特のスタイルや美学、そしてKing of Comedyの光洋先生、こちらのお二人からも大きな影響を受け、とてもお世話になっており、心から尊敬、感謝しております。私が作品作りにおいて、テクニックばかり気にしていると、藍先生は「テクニックが大事なんじゃない、気持ちが伝わらないのが1番ダメなんだからね」と教えてくださいました。光洋先生からは、作品作りの考え方や、身体は常にリラックスしていないといけないということ、どんなインナーサウンドが鳴っているか?間の取り方、どんな質感の動きなのか?など教えてくださったのが印象的です。身体一つで感情、時間の流れ、空間を表現することができるパントマイム、いやぁ~本当に面白いですね。
 
というわけで、お三方のマイムの先生に習っていく中で、それぞれの先生の個性や世界観に夢中になり、憧れを持ってそのまま真似しようと頑張るのですが、まぁ、できないんですよね。真似もできなければ、自分らしいというわけでもない。どうすれば自分のスタイルを確立できるのか?それは、今も模索中です。ハッピィ先生のお言葉をお借りすると、「師匠の真似をしようとして最終的に真似できずに残るものが自分らしさ」らしいです。今後も模索しながら邁進いたします。
 
最後に宣伝させてください。
2023年4月16日(日)「さくっとパントマイム」の舞台に出演します。
マジックとパントマイムを融合させた作品のストーリーを心を込めて演じさせていただきます。是非、見に来てください!
 
https://sakupan2023.jimdofree.com/%E5%85%AC%E6%BC%94%E6%83%85%E5%A0%B1/
 
NAOKO
http://www.magicofnaoko.com

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