久しぶりにテレビ朝日の「ムーブ」をみる。橋下知事の話題だった。大阪の小中学生の学力も体力も低いと怒ってらっしゃる。体力テストでも「競争を引き起こす」と心配する文科省に対してはもう、怒りを通り越して呆れ果てた様子だった。▼VTRが終わってスタジオに戻る。大谷昭宏氏や山本譲司氏などは、「単に、走れ!とかじゃダメ。子供に楽しくできる何かを考えないと・・」とか「競争から虐めが発生する」とか「運動を通じて社会性を学ぶと子供に理解させねばならない」などという。要するに「競争はいけない」という文科省の言い分を焼き直してクドクドと述べている。まあ、予想通りではある。▼そのまま今度は「大阪府淀川工科高校」の吹奏楽部の特集をする。大阪城ホールで1万人の観客を入れ、なかなかの盛況ぶりだったと褒めちぎる。他府県からも「この学校で演奏したい」という子供もいるそうだ。しかし、その生徒は残念ながらも、前回のコンテストには選ばれなかったと紹介されていた。その生徒は「次に頑張ります!」とコメントする。▼スタジオに戻る。先ほどの電波芸者たちは「大阪の学生も頑張ってるじゃないですか!」とやり出した。ここからは予想を上回る左曲がりだ。▼「単純に競争するよりも、こうやってね、みんなでひとつになってね、協力してね、何かを作り上げることが大切ですね」などと言う。「音が一つにまとまっていた!」と絶賛する。たしかに「演奏には」感動した。▼VTRには顧問の教師が部員である生徒を怒鳴り付けるシーンがあった。厳しい練習風景だ。そして、コンテストに出られない生徒も大勢いた。夜遅くまで練習する。人よりも練習する。それで勝てない場合もある。これが競争でなくて何なのか。▼大阪城ホールを満席にする吹奏楽部の高校生たちは、その「作品」を完成させるために、どれほどの「競争」を勝ち抜いてそのステージにいるのか。▼「音がバラバラでも、ヘタクソでも、みんなでステージに立つことが目標」だと言う薄気味の悪い生徒はひとりもいない。スタジオにいる競争を捨てた大人に、この高校生の健全たる競争心は理解できまい。
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