「ピンポーン、ピンポーン」
……。
「ピンポーン、ピンポーン」
……。
どうしたんだろう?
窓…というか、ベランダを開けっ放しで、出掛けたのかな?
「ピンポーン、ピンポーン」
……。
やっぱり留守なんだ。
こんなに来客のベルに気づかない鈍感なY子じゃない。
カチャカチャ…。
え?
チェーンを外す音がして、ゆっくりと扉が開いた…。
「Y子、いたの?」
「ごめん。寝てた」
「心配したよ」
「今すぐに用意して出かけるから」
とても疲れたY子の顔が扉の間から見えた。
…どうしたんだろう…。
何かあったのかな?
彼氏と揉めてるとか…?
いやいや、別れた彼氏はこのマンションを知らない…。
新しい彼氏?
…まさかね…。
結局、Y子は1時間遅れで仕事場にたどり着いた。
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