風通庵-直言

ヨモヤマ話

地方公務員の採用は学歴不問に。頭で揃えず足で揃える学歴詐称

2007-04-17 10:42:09 | Weblog
 学歴詐称は普通は低い学歴を高い学歴に見せかけるのだが、大阪市役所職員の学歴詐称はそれとは逆で、高い学歴を低いほうに誤魔化した。これを大学全入時代の先駆け現象と見たい。
 高卒以下の学歴者を対象にした募集に大学卒が応募して採用され、何食わぬ顔で勤務していたのだから、もとより本人にとっては適職であったのであろう。自分を低く売り込んだのだから、他人からとやかく言われる筋合いのものではないが、大卒なら大卒にふさわしい職業、高卒なら高卒にふさわしい職業があるものだが、それは一応無視して、公務員の安定性を職業選択の第一条件に求めた結果がこうであったようだ。とは言え、いくら安定性でも、ちょっと下げすぎではないか。職種がゴミ集めとか、その種の業務では----。
 それでも、大卒の自尊心に傷つくこともなく、仕事に嫌気もなく、安定志向で本人は満足していたのかな。と、疑問を持つのは他人の偏見で、本人は地方公務員としての自負に満たされていたのだ。

 高卒者の仕事を大卒者が侵すと、学歴による業務の住み分けの問題とする意見もあるようだが、結論を先に言うと、公務員は募集、採用で、学歴不問にするべきだ。雇用均等法で性別不問、高齢化問題で年齢不問、最後にこれを機会に学歴も不問。ただ、これも結論を先に言うと、渡辺行政改革担当大臣がいま正に頑張っている問題で、国家公務員の天下り問題との絡みで、キャリア,ノンキャリアは別にして、公務員の一級試験、国家公務員の採用試験は共にもっと高度化して最高級の少数精鋭主義に。例えば、外国語は最低3ヵ国語の読み書き会話を義務づけるとか。
 
 仕事を主体に職員を採用すれば本当の改革が出来るのではないかと思う。元来大卒が担当していた業務でも能力に応じて高卒者が行うようになるし、大卒者でも中卒の仕事しか出来ない者も出てくる。そこで仕事に応じた給料をもらえば、最高に公平である。学歴に応じた給料ではなく、業務処理能力に応じた給料を支給する、このほうが公平ではないか。これからは高卒以下の学士様が生まれると思う。学士号で本人の能力は判断できなくなる。
 考え方によっては、学歴詐称で採用された大阪市の職員の何百人かは、大卒とは言え、能力的には高卒かあるいは中卒者と同等であったのかも。ならば、何故に、大卒か、それは親の能力であった、と言えないか。言える。

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