本日は、旬の食材を使った前菜の一皿をご紹介します。
フォワグラのポワレとホワイトアスパラガスの温かいサラダです。
春と言えば、ホワイトアスパラガスの季節です。
グリーンアスパラガスに比べて流通する時期が限られていますので、この時期だけの楽しみです。
今は外国産の物を探せば、1年中手にする事が出来るかも知れませんが、春のこの時期に食べてこそ本当に美味しいのだと思います。
グリンツィングでは主に、北海道産のホワイトアスパラガスを使っています。
他にもフランス等の産地の物もいくつか有りますが、鮮度や品質、味わい、価格等を考えますと、北海道産の物がバランスが良くて気に入っています。
味わいは穏やかで癖もなく、とても食べやすい印象ですが、太いのでホワイトアスパラガスらしい食べ応えは十分に有ります。
下処理としては茹でて置いて、注文が入りましたら香ばしくグリルにしています。
今回は鴨のフォワグラのポワレ(フライパン焼き)と組み合わせて、サッパリと食べる事の出来るサラダ仕立てにしてみました。
通常ですとポワレしたフォワグラには、甘くて濃厚なソースをかけることが多いのですが、この一皿ではフォワグラとホワイトアスパラガスをそれぞれ対等に味わう事が出来たらと思いましたので、フォワグラだけ引き立つ濃厚なソースでは無く、全体をまとめるための軽いドレッシングにしています。
そのドレッシングは、バルサミコ酢を軽く煮詰めた所に、オリーブオイルとクルミオイルを加えた甘酸っぱい味わいです。
そして仕上げには、沢山の種類のハーブと葉野菜をクルミオイルのドレッシングで味付けしたサラダをたっぷりと乗せて完成です。
画像ではサラダに隠れてフォワグラが見えていませんが、瑞々しく香り高い緑を掻き分けると、そこには香ばしく焼かれた熱々のフォワグラが出てくる仕掛けです。
たまにはこの様に、軽い味わいのフォワグラ料理も面白いのではないでしょうか。
今回のホワイトアスパラガスのように、貴重で良質の旬の食材を使えることは、とても幸せな事だと思います。
秋のキノコ、冬のジビエ、春のホワイトアスパラガス、夏のメロン 他にも沢山の美味しい食材があります。
その季節に食材を通して色々な事を考え、そしてまた次の季節に移る
これからも、沢山の素晴らしい出会いがあると思います。