長野県諏訪二葉高等学校校長日記 2014・2015

諏訪二葉高校の校長です。校長の視点から学校の様子をお伝えしたいと思います。登校日毎日更新を目指します。ご愛読願います。

1月9日(金)1・2年中間考査3日目、壮行会 2014-207 

2015-01-09 22:44:47 | 日記

 本日、試験終了後、1・2年生だけですが、小体育館に集まり、スケートでインターハイに出場する原田君と堀さんの壮行会を行いました。暮れに、生徒会の中村副会長が、「挨拶をお願いします」と、校長室に来てくれました。実は、年明けにも、再度確認のために来てくれました。そのときに、「時間が12時5分からになりました」と、訂正もありました。

 なお、2人は、国体の選手にも選ばれ、さらに2月下旬に北海道で行われる選抜大会にも出場します。

 今朝、体育科に用事があり伺った際に、生徒会顧問の伊藤先生に、上記の話を申し上げました。

 また、「年末に、運動部の生徒を総動員して、鈴木先生が大掃除を行ってくださった」と、教頭先生から聞いていましたので、そのお礼も鈴木先生に申し上げました。

 今回の壮行会、2年生の生徒会執行部にとっては、初めての壮行会でしたので、リハーサルを入念に行ったそうです。顧問の竹村先生からそんな話も伺いました。

 インターハイは、山形県で行われます。引率は濱先生にお願いしています。外部コーチの大村さんにもお世話になります。

 私からは、「本校のスケート部は、全国大会で総合優勝を3回していることを申し上げ、是非、『二葉』の名前を全国に知らしめてきて欲しい」と激励しました。

  

選手入場

応援

全国大会に出場する原田君と堀さん

 本日、懸垂幕も南校舎に飾りました。

 3年生は、センター試験直前ですので、通常の授業を行いました。

 壮行会後、私は諏訪清陵高校附属中学校の講演会を聞きに行こうと計画していたのですが、本校の職員のご家族にご不幸があり、その告別式に参列するために、昨日の段階では断念したのでした。しかし、今朝になり、日程的に、何とかなりそうだと考え直し、「清陵」に伺いました。

 さて、この講演会、開智未来中学・高等学校の関根均校長先生の講演でした。関根校長先生の講演を、一度、本県の校長研修でお聞きしています。

 今回、関根校長先生から、私の「校長日記」に、「講演内容のことを書いても結構です」と、講演終了後に許諾を得ましたので、少し、気合いを入れて、60分を超える講演について、その要旨と感想を記したいと思います。

 さすがに、本校ではなく、「清陵」の講演会でしたので、講演に関する写真はありません。あしからず。

 今回の講演会、諏訪清陵高校の1年生6クラスと、附属中学校の1年生2クラスが、中学生等の講義室に集まり、関根校長先生の「学びのアプリ」を聞いていました。

 全体的な印象は、この後に記述する講演内容のすばらしさはもちろんですが、関根校長先生の、その話す姿勢といえばいいのでしょうか、話術の巧みさというべきでしょか、迫力というべきか、強烈なインパクトがありました。

 これは校長研修で講演を伺ったときにも感じたことです。

 それでは、以下講演内容についてです。

 開智未来中学・高校で、関根校長先生が実際に取り組まれている「哲学」の授業を、「清陵生」にも話したということだと思います

 それでは、なぜ、人は学ぶのでしょうか、また、どのように学べばいいのでしょうか。

 「勉強するのはなぜなんだ」、ということを、この「校長日記」をお読みの皆さん、考えたことがありますか。

 例えば、高校生であれば、「いい大学に入るため」とか、「自分の学びたいことを学べるところに進学するため」とか、ある意味、即物的な答えもあるでしょう。

 関根校長先生のレジュメには、「開智未来では4つのレベルの学力があると考えています」とし、

 1 受験学力

 2 教科学力

 3 一般学習力

 4 人間力

 とありました。

 「受験学力を引き上げると人間力も上がる。人間力を引き上げると受験学力も上がる」とも書いてありました。 

 要は、「人間力を高める」ために、学ぶということなのでしょう。

 そこで、「学びの基本姿勢」についての話です。

 「メモ、もぎとり、うなずき」を習慣化・身体化するということについて、この具体的な話で、講演は終わりました。

 まず、メモをとることから。

 メモのポイント メモを速くとると、脳の働きが速くなる

 1 耳をすませて聞こう

 2 たくさん、速く、読みやすい字でメモをする

 3 図式化してメモしよう:「かこむ」と「つなげる」

 4 メモは3回読み返す(インプット→スループット→アウトプット)

  ①ぬり絵 色をつけよう

  ②書き加え メモの主体化

  ここは少し詳しく書きますと、

  大事なことは、「赤」色を使うとの話で、なぜ、「赤色を使うのか、隣同士で話し合ってください」というので、石城校長先生と私も話し合いましたよ。

 「重要あるいは大切だから赤色を使う」ということだとして、何を持って重要なこと大切なこととするのかという、少し抽象的な概念の話になってきました。

 最終的には、何が重要か、大切か、自分で吟味して、「赤」で書くかどうかを一つ一つ確認することが重要だといった話でした。

 次に青で書く場合。

 授業のタイトルは、青で書く。これから学ぶことを明確化する。

 また、わからなかったことを青でマークする。

 最後は自分の好きな色を使う。ちなみに関根校長先生は、緑とおっしゃっていました。

 これは、自分の考えたこと、自分の発想は自分の好みの色で書くとのことでした。

 さぁ、こうした話を、私も、上記の色を使い、記してみました。

 

 もぎとり 以下、関根校長先生のレジュメから

 ◇〈もぎとり〉という「生きる姿勢」
 「もぎ取り読み」とは、読んでいて重要だと思ったところやキーワードを気迫を込めてグリグリっと赤のペンで囲んだりラインを引いたりしてチェックし、そうやって本を汚しながらもぎ取った言葉を頭の中にたたき込む、という「読む技法」です。
 私たちは本や資料などを読むとき、ほとんどのものは1回しか読みません。そして、たとえ大切に綴(と)じ込んだとしても、最終的には読まずに捨てることになってしまいます。だから、その1回の読みで頭の中に入るよう、資料や本はどんなに汚してもよいのです。
 この姿勢を「もぎとり」と呼んでいます。メモを取ることも、空中の言葉をもぎ取ることです。もっと広い意味で、気迫をもってたった1回しか起こらない現実に向かう態度を「もぎ取り」と私は定義しています。鳥の声に耳を澄ませる。朝ご飯の味噌汁を「おいしい!」と心から味わう。風に揺れる新緑の欅(けやき)の葉を凝視(ぎょうし)して「美しい!」と思う。これらも「もぎとり」です。このように「もぎとり」とはたった1回しかないかけがえのない一生を大切に生きる姿勢なのです。

 うなずき これも、以下、関根校長先生のレジュメから

 ◇〈なるほど〉という「学ぶ姿勢」
 「なるほど読み」とは、心の中で「なるほど、なるほど」と呟(つぶや)きながら読む方法です。心から納得したときにはさらに首を縦に振ります。そうすると理解できないと思っていた文章が理解できるようになります。
 心を開いて素直にならないと身体の中に言葉は入ってきません。「なるほど」を身体で表現すると「うなずき」になります。人の話を聴くときはうなずきながら聴く。そうすると相手の言うことを素直に受け止められるようになります。実は、この方法は外部と自分の間のシャッターとなっている「自我という殻(から)」を取り去る方法なのです。

 伺った内容を、どうもうまく文章化できていませんが、「メモ、もぎとり、うなずき」とはどういったことか、おわかりになったでしょうか。

 詳しく知りたい方は、関根校長先生のブログ、以下からご覧いただけます。内容の濃いブログです。私も、この「校長日記」を書く際に参考にさせていただいています。

 今日の講演のことも、昨日のブログに書かれていました。

 なお、本日の午前10時頃からしばらくの間、入試の関係で、開智未来高校のウェブサイトはご覧になれません。そんなことも申し添えておきます。

 http://www.kaichimirai.ed.jp/%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%A6%82%E8%A6%81/%E6%A0%A1%E9%95%B7%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%82%B8/

 実は、明日も、清陵中学校に、午後出かけます。その話は、また後日、記します。

 今日は、壮行会、清陵での講演会、告別式参列とかなり内容の濃い一日を過ごしました。