親切なお医者さん(2)
太郎先生には、次郎先生という友だちがいます。次郎先生は次郎医院でお医者さんをしています。太郎先生は、次郎先生と会ったときに、その患者さんの話をしました。
太郎先生 「実はね、こないだ、困ったことがあったんだ」
次郎先生 「なんだい、その困ったことって」
太郎先生 「それが、ある初めての患者さんが体調が悪いって言うんで、健康診断したんだよ」
次郎先生 「で、他の人の診断結果を見せた。バカだな、おまえ」
太郎先生 「それはおまえだろ。本人の結果と平均値を見せて、いくつか異常値があることを指摘したんだ」
次郎先生 「だけど、それだけじゃ、病気を断定できないだろう。おまえの失敗だな」
太郎先生 「わかってるよ。それで、いくつかの精密検査を勧めたんだ」
次郎先生 「ちゃんとやってるな。じゃあ、何も困ってないじゃないか」
太郎先生 「話は最後まで聞けよ。そしたら、その患者さん、いきなりすごい勢いで怒り出したんだよ。
『なんだと。ひとを病人みたいに言いやがって。オレは最近調子がいいんだ。俺の体はオレが一番よく知っている。そうやって、人を心配させて、精密検査をふっかけて、高い金を踏んだくろうっていうんだろ。おまえみたいな、金儲け主義のヤブ医者の言うことなんか聞くものか。オレは、どこも悪いところなんかないんだ。オレが病気なわけないだろう』ってね。
もし俺の見立てが当たっていたら、あの患者さん、時間の問題で人工透析のお世話だな」
太郎先生と次郎先生には、その後も、楽しく話を続けました。
(つづく)
太郎先生には、次郎先生という友だちがいます。次郎先生は次郎医院でお医者さんをしています。太郎先生は、次郎先生と会ったときに、その患者さんの話をしました。
太郎先生 「実はね、こないだ、困ったことがあったんだ」
次郎先生 「なんだい、その困ったことって」
太郎先生 「それが、ある初めての患者さんが体調が悪いって言うんで、健康診断したんだよ」
次郎先生 「で、他の人の診断結果を見せた。バカだな、おまえ」
太郎先生 「それはおまえだろ。本人の結果と平均値を見せて、いくつか異常値があることを指摘したんだ」
次郎先生 「だけど、それだけじゃ、病気を断定できないだろう。おまえの失敗だな」
太郎先生 「わかってるよ。それで、いくつかの精密検査を勧めたんだ」
次郎先生 「ちゃんとやってるな。じゃあ、何も困ってないじゃないか」
太郎先生 「話は最後まで聞けよ。そしたら、その患者さん、いきなりすごい勢いで怒り出したんだよ。
『なんだと。ひとを病人みたいに言いやがって。オレは最近調子がいいんだ。俺の体はオレが一番よく知っている。そうやって、人を心配させて、精密検査をふっかけて、高い金を踏んだくろうっていうんだろ。おまえみたいな、金儲け主義のヤブ医者の言うことなんか聞くものか。オレは、どこも悪いところなんかないんだ。オレが病気なわけないだろう』ってね。
もし俺の見立てが当たっていたら、あの患者さん、時間の問題で人工透析のお世話だな」
太郎先生と次郎先生には、その後も、楽しく話を続けました。
(つづく)