「ハナコぉ。ママとおやつ、食べましょぉ」
ママがとても明るい嬉しそうな声で、ハナコを呼んでいます。
「もお~っ。どーうして、こオっなの」
ハナコは、硬く握り締めた両手を、自分の頭に強く押し付けて、頭を振りました。
それから、ハナコは、自分の部屋を出て、またドシドシ歩いて、ダイニングに行きました。
「ハナコ。ほら、見てよ。これ、新しいケーキ。ママ、作ったのよ。おいしそうぉでしょ~」
ママは、ハナコに、紅茶を入れながら、あれやこれやと、それは楽しそうにしゃべり続けます。ママは、自分のことを話すだけでなく、ハナコが学校でどうしていたとか、前に言っていたあの友だちはどうなったとか、興味津々、聞いてきます。ハナコは、そんなママに、「ウン」とか、「忘れた」とか、素っ気ない返事ばかりでした。
ハナコは、ケーキを食べ終わると、
「私、宿題あるから」
と言って、飲みかけの紅茶を持って、自分の部屋へ戻りました。
ママは、とても残念そうに、
「ママ、手伝ってあげようか。でも、ハナコの方がよくわかるわね。がんばってね」
と、手を振っていました。
(つづく)
ママがとても明るい嬉しそうな声で、ハナコを呼んでいます。
「もお~っ。どーうして、こオっなの」
ハナコは、硬く握り締めた両手を、自分の頭に強く押し付けて、頭を振りました。
それから、ハナコは、自分の部屋を出て、またドシドシ歩いて、ダイニングに行きました。
「ハナコ。ほら、見てよ。これ、新しいケーキ。ママ、作ったのよ。おいしそうぉでしょ~」
ママは、ハナコに、紅茶を入れながら、あれやこれやと、それは楽しそうにしゃべり続けます。ママは、自分のことを話すだけでなく、ハナコが学校でどうしていたとか、前に言っていたあの友だちはどうなったとか、興味津々、聞いてきます。ハナコは、そんなママに、「ウン」とか、「忘れた」とか、素っ気ない返事ばかりでした。
ハナコは、ケーキを食べ終わると、
「私、宿題あるから」
と言って、飲みかけの紅茶を持って、自分の部屋へ戻りました。
ママは、とても残念そうに、
「ママ、手伝ってあげようか。でも、ハナコの方がよくわかるわね。がんばってね」
と、手を振っていました。
(つづく)