あるとき、王子と姫は、王様とおきさき様の代理として、遠くの国まで船で旅に出ました。
そして、大切な用を済ませた、その帰りの海で、大嵐にあいました。
選りすぐりの船員たちは、大嵐の中で、なんとか船を陸地に近づかせようとしましたが、
ついに、船は沈没してしまいました。
王子も姫も海に投げ出されました。
王子は泳ぎが得意です。それでも、大嵐の荒れ狂う波にもまれながら、泳げない姫を助けることは難しすぎました。
このままでは、二人とも溺れてしまいます。
王子一人なら、岸までたどり着くことができるでしょう。
だからといって、王子は、姫を海の中であきらめることは、とてもできません。
「人魚だったら、助けられるのに。」
(つづく)
そして、大切な用を済ませた、その帰りの海で、大嵐にあいました。
選りすぐりの船員たちは、大嵐の中で、なんとか船を陸地に近づかせようとしましたが、
ついに、船は沈没してしまいました。
王子も姫も海に投げ出されました。
王子は泳ぎが得意です。それでも、大嵐の荒れ狂う波にもまれながら、泳げない姫を助けることは難しすぎました。
このままでは、二人とも溺れてしまいます。
王子一人なら、岸までたどり着くことができるでしょう。
だからといって、王子は、姫を海の中であきらめることは、とてもできません。
「人魚だったら、助けられるのに。」
(つづく)