あるところに、卵からかえったばかりのヒヨコがいました。ヒヨコは、見るもの、聞くもの、何でも珍しくてしかたありませんでした。そして、困ったことに、ヒヨコは、欲しがり屋だったのです。
ヒヨコが散歩をしていると、どこからともなく、とても美しい調べが聞こえてきました。ヒヨコは、その音のするほうに、どんどん歩いて行きました。
確かに音の近くに来ているのですが、それがどこから流れてくるのか、わかりません。それで、ヒヨコは、思い切って、たずねることにしました。
「すみません。あの、ぼく、ヒヨコです。この美しい調べは、何でしょうか。どこから流れてくるのでしょう。教えてください」
すると、その音は、止まりました。そして、一羽のカナリヤが姿を現しました。
「こんにちわ、ヒヨコちゃん。私の歌を気に入ってくれてありがとう。あなたは、生まれたばかりで、何も知らないのね。私は、カナリヤ。いつもこうして、歌っているの」
そう言うと、カナリヤは、また飛んで行ってしまいました。そして、どこからか、またあの美しい調べが聞こえてきました。
ヒヨコは思いました。
「ぼくもあんな、美しい歌声が欲しいな」
それで神様にお願いしました。神様は、ヒヨコにカナリヤの声を与えてくれました。
(つづく)
ヒヨコが散歩をしていると、どこからともなく、とても美しい調べが聞こえてきました。ヒヨコは、その音のするほうに、どんどん歩いて行きました。
確かに音の近くに来ているのですが、それがどこから流れてくるのか、わかりません。それで、ヒヨコは、思い切って、たずねることにしました。
「すみません。あの、ぼく、ヒヨコです。この美しい調べは、何でしょうか。どこから流れてくるのでしょう。教えてください」
すると、その音は、止まりました。そして、一羽のカナリヤが姿を現しました。
「こんにちわ、ヒヨコちゃん。私の歌を気に入ってくれてありがとう。あなたは、生まれたばかりで、何も知らないのね。私は、カナリヤ。いつもこうして、歌っているの」
そう言うと、カナリヤは、また飛んで行ってしまいました。そして、どこからか、またあの美しい調べが聞こえてきました。
ヒヨコは思いました。
「ぼくもあんな、美しい歌声が欲しいな」
それで神様にお願いしました。神様は、ヒヨコにカナリヤの声を与えてくれました。
(つづく)