真空管アンプの自作日記

しばらく中断していたアンプ作りを、また始めようかと思っています。
備忘録を兼ねてます。

USSR(ソ連邦)6B4Gって?再び

2021-02-13 16:44:00 | 6B4Gシングル
以前に6B4GPPアンプを試作した際、USSR(ソ連邦)6B4Gを使用しようとして、ずいぶん悩んだ旨の報告をしたことがあります。
(詳細や顛末は、<USSR(ソ連邦)6B4Gって?>をご覧ください。)
その時は、無帰還のPPアンプで、交流点火で、残留雑音を抑え込む(1mV以下)というのが、ちょっとした目標で、それなりの勝算はあったのですが、USSR(ソ連邦)製の6B4Gでは、その目標が達成できず、米国製の6B4Gを使ってその目的を達成しました。
結果、そのままソ連邦製6B4Gはお蔵入りとなってしまいました。
ですが、そのまま死蔵させてしまうのは、なんとももったいない話です。
それで、今回試作したシングルアンプに何とか使えないだろうかと、再トライしてみることに。
条件的には、今回は直流点火ですから、前回のPPアンプよりは、使える可能性は高いはずです。


とりあえず、今回は、手持ちのすべて16本をとっかえひっかえアンプに差し替えて、それぞれの球毎に、10~20分ほど音出し後、スピーカーに耳を付けてノイズを確認しスクリーニングしてみました。
その結果、3本は、ノイズ大でNG球となりましたが、のこる13本は、一応問題なさそうな感じでしたので、雑音電圧を測ってみますと、すべて0.4mV以下とまずまずの結果が得られました。
これでメデタシメデタシ、とりあえず13本は使えるかなということになるのですが、ちょっと不安もあります。
というのも、このソ連邦6B4Gは、忘れたころに散発的にノイズを発生する現象を何度かPPアンプで経験しているからです。ちょっと長いスパンで見ていく必要があるかもしれません。

ところで、米国球では、こういったことは、あまりないように思います。自分の体験の中では。このソ連邦6B4Gのみです。
で、何の根拠もない私の憶測なんですが、この球独特のフィラメントの吊り構造に原因があるのでは・・・なんて推測しています。


フィラメントの伸縮で、マイカとこすれ合うなんて!どうなんでしょうかね。




6B4Gシングルアンプ一応完成

2021-02-02 11:46:59 | 6B4Gシングル
先日、NC-14の2次側に22KΩの抵抗を負荷して歪の打ち消しを試みてみました。
結果、それ相応の歪の減少効果がありました。
しかしながら、自分の中では、このイントラは2次開放で使ってあげるのが、本来使い方だといった勝手な思い込みがありまして、今一つ22KΩを2次側につけることに積極的になれず、まずは実験的に22KΩを負荷した状態で、しばらく使ってみて様子をみようということになったわけです。
で、その結果ですが、予想に反し、割とイケている!と感じるものがありました。
確かに、イントラ特有の力強さは、後退するのですが、ちょっと品のある感じになり、意外にも好感の持てるものと思いました。
ちょっと変な表現になりますが、両者がトレードオフの関係にあるように思いました。
であるならば、この2次側に負荷する抵抗をもう少し軽いものにして、程よいところを見つけ、これをもって最終回路とするのが良いかなということで、36kΩを負荷することにしました。
それと、古いブラックゲートのパスコンは、やはり気になりました。
それで、MUSEのFG 470μ 100Vを新たに購入しブラックゲートと交換しました。
これを持ちまして、6B4Gシングルアンプ完成!としました。以下最終回路です。



ついでにこのパラメーターでの特性を測定いたしましたの、公開いたします。

・入出力特性

もともと入力感度の鈍いアンプだったのですが、さらにドライバー段のゲインが減り、さらに低い入力感度となりました。
+6dBのゲインのプリアンプを使いますので、問題ないのですが・・・

・出力歪特性


あまりぱっとしない結果ですが、これで妥協。

・周波数特性

なぜか左右チャンネルで、若干の違いが出てしまった。理由は、不明。

ついでに、最終配線を画像に収めましたので、公開いたします。ご笑覧ください。










以上で了。
コーヒーブレークかな。



6B4Gシングルアンプ 歪率検討

2021-01-27 13:00:22 | 6B4Gシングル
先日、残留雑音について、ある程度の結果が得られましたので、本日は歪率について検討してみました。
以下が、先日測定した、歪率です。

出力1Wでおおよそ1%程度の歪率です。いまいちですね。
ドライバー段と出力管の歪の打ち消しを全く考慮していないアンプなので、当然といえば当然の結果です。

これをもう少し改善してみようかと、イントラ(NC-14)の2次側に負荷を付けてWE408A(ドライバー段)の歪を増やして、歪の打ち消しを狙ってみました。
以下がその結果です。

とりあえず、実験なので、RcHについてのみの確認です。
NC-14の2次側に、47KΩ、22KΩを負荷し、1KHzの歪率を確認してみました。
NC-14の2次側OPENに比べ、いずれも歪率の改善が確認できます。
特に、22KΩを負荷した場合の改善効果は、顕著です。

数字だけみれは、22KΩを負荷し、万事メデタシメデタシなのですが・・・・
NC-14というイントラは、2次側開放で使ってこそという思いもあります。(聴感上からです。)

それで、いったん22KΩ負荷でしばらく使ってみて、最終的にどうするか決めようと思います。

6B4Gシングルアンプのカソードバイパスコンデンサー その後

2021-01-24 14:04:59 | 6B4Gシングル
先日再エッチング処理をした古い3種類の電解コンデンサーですが、その使用の可否の結論は、今一つはっきりしませんでした。
以下がその経緯です。
再エッチング(100V印加)開始後、漏れ電流については、ぐんぐん減り、10時間後には、どのコンデンサーも1μA以下となりました。
これはイケると思い、とりあえず容量を測定してみたのですが、ニチコン ゴールドを除き、やっぱり少し容量が少なくなっているように感じました。

上記画像中の赤い丸シールに書かれている数字が容量(μF)の測定値です。
残念ながら、ミューズとブラックゲートの容量が公称値よりマイナスしているようです。
これをどう考えるかです。
もともと電解コンデンサーの容量偏差は±20%ですから、製造直後から、マイナス側にある可能性もありますので、この容量の測定結果をもって、劣化と考えるのも早計ではないか。
つまりは、”いいかダメか判断できないかなぁ”というなんとも中途半端な結論になりました。
となれば、所詮遊びでやっていることと開き直り、”まぁ使えるだろう”と都合よく解釈することにして、ちょっと期待しているブラックゲートを組み込んでみました。


これで、早速音出しをしてみました。特に問題はなく機能しています。
で、肝心の音ですが、・・・・
たかが、カソード抵抗のパスコンを、中古で使えるかどうかもわからないブラックゲートに替えただけですから、正直、良いのかダメなのかよく判りません。
ただ、ここからは、与太話として、読んで頂きたいのですが、
まとわりつくような嫌な低音の出方が少し緩和されたような、されてないような・・・ちょっとだけそう思いました。



6B4Gシングルアンプのカソードバイパスコンデンサー

2021-01-21 16:19:56 | 6B4Gシングル
昨日、残留雑音については、ほぼ満足できるところまで結果が出ました。
次は、歪率で、これについてもう少し改善できないか検討するつもりです。ですが、歪率の改善については、手間と効果を考えると、今すぐに取り掛かる気がせず、後回しにすることに。
それで本日は、現在汎用品を使っている6B4Gの自己バイアス用のカソード抵抗をバイパスする電解コンデンサーを、音響用と称される電解コンデンサーに替えるべく、使えそうなものを、手持ちの部品の中から探し出してみました。
で、発掘した物ですが、以下の3種類が見つかりました。
・ニチコン ゴールドのチューブラー 100μF 160V・・・使用せずに放置したデッドストック
・ニチコン MUSE         330μF 100V・・・解体したアンプより取り出した中古品
・ルビコン ブラックゲート     100μF 100V・・・解体したアンプより取り出した中古品

いずれも音響用コンデンサーと言われている電解コンデンサーが普通に売られていたころに購入したものですから、それなりに古いものです。
一応安全第一ということで、再エッチングをしてみることに。
エッチング後、漏れ電流、容量を確認して使用の可否を判断しようと思います。

かなりいい加減な空中配線です。
10時間ほど通電してみようかと思います。