皆様、おはようございます。今日は10月22日木曜日、私は中小企業診断士の福田徹です。
普天間飛行場の移転問題についての米国国防長官と沖縄県知事のそれぞれの発言は、日本と沖縄の立場と視点について考えさせられる内容でした。
米国国防長官のゲーツ氏は、北沢防衛相との共同会見で「普天間移設がなければ、(沖縄の)海兵隊のグアム移転はない。沖縄への土地返還もない」(朝日新聞21日夕刊)との発言をおこないました。
これは、前政権と考えが違う鳩山政権に対して、交渉の入口として、在日米軍の存在を背景に圧力をかけてきたものです。
交渉ごとですから、アメリカ側が最初に強くでるであろうことは予想できたことです。
それであったにしても、ゲーツ氏の発言は「在日米軍は日本政府の意志では動かせない」ということをはっきりと示していて、かなり刺激的です。
この発言についての新聞記事を読んでいて、私は「悲しいかな、日本はアメリカの属国なのかもしれない」と考えさせられました。
一方で、沖縄県知事の仲井氏は、この問題の行方について「両政府の交渉を見守るしかない」との発言をしています。
県知事と政府とで役割が違うとはいえ、日本政府の立場とは随分と温度差がある発言です。
県知事のこの発言を聞いていて私が感じたのは、「この地域の人達はこうして今まで生き残ってきたのだ」ということです。
沖縄の人々は、中国大陸と日本間の中継貿易が盛んな時代から、薩摩からの侵攻、琉球処分、沖縄戦、米軍統治、そして米軍基地を残しながらも日本に復帰している現在まで、常に(日本を含む)複数の外の国の様子を「見守る」ことによって、自らが生き残るための最善の選択をしてきたであろうことが容易に想像できます。
さて、鳩山政権はゲーツ氏の要求にどう答えるのでしょうか?
日本にとって米国との関係の重要性はいうまでもありませんので、上手な交渉で良好な関係を維持しつつ、米国に対してものが言える国家関係にして欲しいものです。
きっと、沖縄の人達もそれを「見守って」います。
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