前日(2013年4月20日)は穀雨で、穀物の成長を促す春雨が降る頃となった。
というのに、今朝は雪が積もっているではないか。
水分の多い雪で午後には解けたが、一晩で冬に戻ったみたいでびっくりだ。
しかし、庭木の芽はぐんと大きくなっていて、花咲く春は夢幻ではないようだ。
ところで、4日前には、町中を淡い紅色に染める桜を見ながら、ゆるゆる歩いた。
その日は東へ向かい、原町を越えて苦竹駅にたどり着いたので、そこから電車で塩釜まで出かけてみることにした。(↓苦竹駅:4月17日撮影)
改札を通って階段を上がり、間もなく来る電車を待っていると、来たのは石巻の「石ノ森萬画館」にちなんで車両に漫画が描かれた「マンガッタンライナー」だった。
(↓4月17日撮影)
平日は不定期の運行だから、くじに当たったみたいで、ちょっとした幸運だ。
「あたりもう一本」のようなおまけはないが、ちょっと嬉しい。
車窓から、この電車に向かって、ちゃっこいわらし(幼い子)が手を振っているのが見え、思わず手を振り返した。散歩中に、マンガッタンが通って喜んでいたのだろう。
20分程で本塩釜駅に到着。
震災の数ヵ月後に来た時は、本塩釜駅もまだ封鎖されていたが、約2年後の今は修繕が入っているものの、人々が行き交う和やかな空気が戻っている。
(↓本塩釜駅①:2011年7月撮影)
(↓本塩釜②:2013年4月17日)
駅の表には、石飾りが置かれているのだが、今年は干支の白蛇さんが中央で駅番をしていた。
今年に入って、駅前に「観光物産所」が出来ている。
土産に、「塩作りの塩釜」が伝わるような菓子を買った。
塩竃の藻塩入りの落雁。
塩味と甘味が見事に調和し、緑茶に良く合う。
古事記や日本書紀に登場する「塩椎の神(しおつちのかみ)」または「塩土老翁(しおつちのおじ)」が、この地に塩作りを教えたという伝説がある。
釜で炊いて塩を作った。それが町の名の由来だ。
「塩釜」の由来を活かそうと、いろいろ工夫しているのが見えていい。
それは、自分たちの暮らす町を大事に思うことだもの。