本朝徒然噺

「和」なモノについて気ままに語ります ※当ブログに掲載の記事や画像の無断転載はご遠慮ください

歌舞伎座・三月大歌舞伎へ(3/20)

2008年03月20日 | キモノでお出かけ
お彼岸の中日だったのに、お墓参りもせず芝居見物へ。連休じゃないから帰省するのは無理なので、許してくださいご先祖サマ……。

当初は昼の部だけ観るつもりだったのですが、数日前に「チケットWeb松竹」を見てみたら、夜の部で「とちり」付近の花道脇の席が空いていたので押さえてしまいました
だって、山城屋さんの「京鹿子娘道成寺」の道行を、なるべく近いところで見たかったんですもの……(近くで見るとますます素敵でした)。

昼の部は、もうちょっと後ろ寄りの、花道近くの席。
山城屋さん扮する平敦盛(実は、熊谷次郎直実の息子小次郎)が騎馬で颯爽と花道を通っていくところを近くで見られて、これまた感激でした!

昼夜ともに花道近くの席だったので、雨(しかも本降り)でしたががんばってキモノで出かけました。
しかも、雨なのに「おニュー」の着物

着物スタイリストの大久保信子さんが、「汚れを気にせず思いきって着るのも江戸の粋」というようなことを何かの雑誌でおっしゃっていました。とすると、雨の日におニューの着物をおろすのも「江戸の粋」?(笑)

江戸の粋は、きっと江戸っ子の見栄とやせがまんで成り立っている部分が大きいのだと思いますが、私はやせがまんできない軟弱者なので、着物の裾が濡れないようにからげて、雨コートをばっちり着て行きました

「おニュー」といっても、ずーっと前に買っていた反物を、ようやく仕立てに出しただけなのですが……
写真だと無地に見えますが、万筋(極細の縞模様)の江戸小紋です。
白と、青みがかった鼠色の万筋なので、遠目だとグレーの無地のように見えます。
毎度のことながら、年のわりに地味な着物です(笑)。

「ちなみモノ」はやっぱり、夜の部の「京鹿子娘道成寺」に照準を当てたいなあ……と思ったのですが、昼の部も観るので鱗の帯は除外。
となるとやっぱり桜しかないよね……というわけで、15日と同じ、桜の塩瀬帯にしました。

そして、藤色の総絞りの羽織を着て行きました。
「藤色」だし「鹿子絞り」だし、藤十郎さんの「京鹿子娘道成寺」にはちょうどいいかなあ……と思いまして
着尺でお買い得なのを見つけて長羽織に仕立ててもらったものが、先日ちょうど仕立てあがってきたのです。
別に藤十郎さんを意識してこの色を選んだわけではなく、単に藤色が好きだから買ったのですがっ
(あ、でも、表向きは「山城屋さんの喜寿記念の道成寺のために仕立てた」ということにしておきます……笑)

藤十郎さんの喜寿を祝うために、おニューをおろしましたわよ、雨の日なのに!(笑)

仕立て上がってきたのはいいけど、暖かくなってきたから今シーズンは出番なしかなあ……と思っていたこの羽織ですが、気温の低い一日になったのでちょうどよかったです。天は我に味方した!?(笑)
でも、雨まで降らなくったっていいんですけど……

まあ、客商売じゃ「ふりこむ」といって雨は縁起がいいとされているそうですから、三月大歌舞伎にもお客さんがいっぱい入るといいですね~

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