12月で、任期を終えて帰国される青年の送別会がありました。
いつもと違うのは、昼間1時から開かれたことです。
そして、いつもより静かな集まりでした。
おかげで、彼らの担当する事務所員からの送る言葉が、はっきり聞けたことです。
それぞれの活動の様子のエピソードを語られるのが恒例ですが、いつもは、それぞれのテーブルで盛り上がっているものですから、かき消される言葉の方が多くてせっかくの送る言葉が聴けなかったのです。
私たち、年を重ねた者にとっては、穏やかな送別会であったかと思います。
若い人たちにとっては、いまひとつ盛り上がらない会と思ったことでしょう。
テーブルで隣りの青年との話も盛り上がり、そして、いつも話題に出るのが、娘が彼らの先輩であったと言うこと、そのおかげで話の糸口を探さなくて済んでいます。
若者の、はじけた送る出し物と、シニアの唄上手の唄とで、会は一応の盛り上がりを見せました。
そして、相変わらず、「緑のものをたべなくっちゃ」と言う青年の言葉。
これから冬に鰍ッて、野菜が不足する青年の切実な生活状況です。
国境近い町に派遣されている青年は、電気をロシアから買っているという町から来ていました。
モンゴルが、お金を払わないときは、停電になるんですと言っていました。
お湯が出ないときは、鍋で湯を沸かして、体を拭くのだそうです。
そして、洗濯物をためてしまったら、手が凍え、絞るのが大変なのだそうです。
田舎のほうですから、洗濯機は無いようでした。
洗濯物を溜めがちな男性隊員が悲鳴をあげていました。
そんな苦労話を、お酒と緑色の野菜とで、吹き飛ばしてしまう彼らはバイタリティーにあふれています。
けれど、事件の陰は、色濃く残っていました。
具体的には書けませんが、しみじみこの日を無事迎えられたことを感謝しつつ、閉会されました。
二次会に向かう彼らは、いつものはじけたにぎやかさが無くて、悪酔いをしないようにと、心で祈りました。
今、ちょうど10時。門限と定められた時間に、それぞれ、家に、あるいは宿泊場所に着いているでしょうか。