米国トルコ関係の悪化からトルコリラ相場が2018年8月急落した(年初比4割以上)。これはトルコに対して8月10日発動された追加関税発動による(3月の鉄鋼とアルミに25% 10%を各50% 20%に2倍に引き上げ)。トルコはもともと経常赤字国なので介入余力に乏しい。輸入物価の上昇で消費者物価が急上昇。貯蓄率が低く国内銀行は海外の大手行から借り入れて資金源としている
対外債務大きく(対GDP54.9%)経常赤字も大きい 9月に入り政策金利を6.25%引き上げ24%入力
トルコ エルドアン大統領 首都イスタンブール 政府は新規インフラ開発を凍結 成長率落ち込む一方で物価は上昇
2016年以来 米牧師アンドルー・ブランソン氏が自宅軟禁状態(クーデター未遂事件に関与の疑い)
⇔ 中国が支援 投資・融資など
南アフリカ ランド 対外債務大きい(対GDP52.5%)
アルゼンチン たびたび政策金利を大きく引き上げた(40%から45%へ 8月30日には15%上げて年30%に)がアルゼンチンペソ通貨安が止まらない 通貨安から輸入物価上昇インフレ加速(8月のインフレ率は年率34.4%) 歴史的なかんばつで大豆生産がふるわないとのこで農業分野の落ち込みは激しい。ほとんどの産業分野が落ち込んでいる。通貨安・コスト高のよる物価上昇。クレジットカードの延滞増え消費も落ち込む。
経常赤字+財政赤字 トルコほどではないが大きい
マクリ大統領(2015年12月就任 次回2019年10月大統領選) 財政赤字も深刻であるため輸出品に課税
IMFの支援を受けているが結果として財政支出の削減 経済規模縮小へ
ブラジル 5月トラック運転手によるストで混乱 公定最低運賃導入で物流コスト上昇 景気の足かせに(33.1%)
テメル大統領 ブラジルレアル 米中貿易戦争で中国(国内消費の85%輸入依存)向け大豆輸出が急増 大豆を欧州 中南米に転売
ベネズエラ 外貨不足と物資の不足のため ハイパーインフレ そのため通貨単位を5けた下げるデノミを実施(2018年8月20日) 国民の一部は南のブラジルに逃亡している。
マドウロ大統領(軍幹部とむすびついた独裁体制)
インドネシアも通貨防衛で利上げ5.25%から5.5%へ
メキシコNAFTAで大筋合意(8月27日)
モンゴル215.3%(対外債務対GDP) キルギス110.9% ラオス83.5% タジキスタン67.1% マレーシア63.7% 南アフリカ52.5% アルゼンチン39.8% メキシコ39.5% ロシア34.0% タイ33.5% ブラジル33.1% インドネシア31.2% パキスタン23.9% フィリッピン23.4% インド20.3%
安全資産としてのドルへの逃避 ドル高 通貨安のコンティジョン(伝染)リスク contagion risk広がる 新興国の返済負担増え返済能力に悪影響
米国は米ドルが国際通貨=基軸通貨であることの責任、国際金融市場の安定に無頓着。相手国は自国通貨が対ドルで下落。対外債務膨張。経済危機。
2018-08-30更新