上級クラスのレッスンに参加

スクールでは、ときどき上級のクラスに混じってレッスンを受けることがあります。

上級クラスのレッスンに参加することがある理由は、受講生の中にスケジュールが不規則な人がいるためです。その人は、毎週決まった曜日や時間帯にスケジュールが空くと限らず、レッスンの時間を特定の曜日・時間帯に固定すると、レッスンに参加できない日が出てきてしまいます。そのため、その人に合わせて、初級クラスの参加者どうしで相談してレッスン日を前後にずらすことがあるのです。その結果、曜日によっては上級クラスのレッスンに加わることになります。

うちのスクールでは、他のクラスのレッスンに参加しても構わないことになっています。それどころか、他のクラスの受講生の刺激にもなると講師が言うほどです。

しかし、まだ初級レベルの受講生が上級クラスのレッスンに参加しても、学習の密度は低くなりがちです。

自分よりレベルが上の人から技術を盗もうとすることはできますが、そのような技術を学ぶより、先に身につけるべき基礎があるはずです。上手な人の技術に数多く触れることが重要であれば、上級クラスの受講生より、もっとレベルの高いプロの技術に接するほうがよいでしょう。

また、ある程度の歴史がある分野であれば、基礎的なノウハウが既に蓄積され、整理されているはずです。基礎を学ぶときには、技を盗むことで学ぶより、体系的に学んだほうが効率的です (そのためにスクールがあるのです)。実際、上級クラスのレッスンで上手な人の技術を感じ取り、自分で応用しようと試みることはできますが、学び取れたという実感をもって得られるものは初級クラスのレッスンほど多くありません。盗んで学ぶ方法は、おそろしく時間がかかるのです。

今後は、スケジュールをずらすにしても、上級クラスのレッスンと別の時間帯にしようと考えています。「上級クラスのレッスンに出ると刺激になる」と言う人もいますが、中途半端な背伸びをするより、足元を固めるほうが先ですから。