劇団フライングステージメールマガジンFS通信

カミングアウトしているゲイの劇団
フライングステージのメールマガジン

劇団フライングステージ メールマガジン「FS通信」 vol.194 2023/09/15

2023年09月15日 | Weblog

■ 劇団フライングステージ メールマガジン
■ 「FS通信」 vol.194 2023/09/15
http://www.flyingstage.com/

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九月に入ったというのに、暑い日がつづきますね。いかがおすごしですか。
劇団フライングステージの岸本啓孝です。
メールマガジン「FS通信」を、今月もお届けします。

■■■もくじ■■■
【01】関根信一 作・演出 劇団うりんこ「わたしとわたし、ぼくとぼく」(宮崎公演)
【02】石関 準・出演 劇団桃唄309 短編集 おはぎの会 #2 『決心いろいろ』
【03】関根信一 参加 戯曲を読むシリーズ「性の異端を読む」 読書会「堂本正樹『大東亜戦争はおしまい』を読む」
【04】gaku-GAY-kai 2023「贋作・お気に召すまま」
【05】劇団フライングステージ第49回公演「こころ、心、ココロ -日本のゲイシーンをめぐる100年と少しの物語-」
【06】劇団員の近況などなど
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このメールマガジンは、次の方にお送りしています
・フライングステージへメールマガジン購読に連絡をいただいた方
・公演の際のアンケートにメールアドレスを記入いただいた方
・公演チケットのご予約の際、メールアドレスをお知らせいただいた方
*このメルマガはPC用のレイアウトをしています。
*携帯、PHSで受信の方には、「FS通信ブログ」の更新のお知らせをお送りしています。

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【01】関根信一 作・演出 劇団うりんこ「わたしとわたし、ぼくとぼく」(宮崎公演)

「自分とは違う人」も大切にできる世界を

主人公の佐々木健人は、保護者からの男性保育士への偏見に落ち込み、ゲイである秘密を打ち明けられず引きこもってしまった。ある日、鏡を見ていると、1人の少女が現れて、言った。「世界を救って欲しい」少女に導かれて1997年の教室へ。そこで10歳の自分と出会い・・・

園長先生から電話あったよ。電話出なさいよ! 子どもたちも待ってるって。どうする?
わからない。って言っといて。

世界を救って欲しい。
救って欲しいのは僕の方なんだけど。

うちのクラスにも男か女か分からないのがいるけどな。

ご覧、いろんな人がいるだろう。
女装している人、ヒゲを生やしている人、カップルのお姉さん、車椅子で参加している人、その介護をしている人、応援しようって人、ただお祭りが好きな人……
君はひとりじゃない。

☆「わたしとわたし、ぼくとぼく」(宮崎公演)
名古屋市民芸術祭2021 名古屋市民芸術祭特別賞《演劇部門奨励賞》 受賞作品

「わたしとわたし、ぼくとぼく」の作品詳細はこちらから
https://www.urinko.jp/repertory/cn4/pg2378303.html

□ 作・演出
関根信一

□ 出演
児玉しし丸 小原ひろみ まきのかずひこ 藤本伸江 杉浦耶麻人 むらつばきはるな 平野萩(客演) もげ(客演)

□ 日程
2023年9月18日(月・祝)14:00
開場は開演の30分前

□ 会場
延岡総合文化センター
https://nobeoka-bunka.com/
宮崎県延岡市東浜砂町611-2
・JR日豊線延岡駅または南延岡駅からタクシーで約10分
・延岡駅から宮崎交通バス「文化センター行」または「まちなか循環バス」(外回り)で約20分

□ スタッフ
美術:岡田保(演劇組織KIMYO/かすがい創造庫) 
照明:四方あさお 衣裳:さくま晶子 音楽・音響:内田アダチ 
宣伝美術:イラスト/伊藤ちづる デザイン/オフィスニーフェ 濱田邦彦・千寿
写真:清水ジロー

□ チケット
一般:2,000円 U-18:1,500円
※U-18=18歳以下、未就学児入場不可
※今回、劇団うりんこの主催公演ではないため、後援会割引を適用頂けません。予めご了承くださいませ。

□ チケットご予約
・うりんこネットストアで購入
https://urinkojp.stores.jp/
うりんこネットストアにアクセスし、ご希望のチケットを購入して下さい。
ご来場の際に受付にて、お名前とチケット画面をご提示下さい。
・電話で購入
劇団うりんこ TEL.052-772-1882
延岡総合文化センター TEL0982-22-1855
※定員になり次第受付終了します。

□ 主催
公益社団法人日本児童青少年演劇協会

□ 後援
延岡市教育委員会、夕刊デイリー新聞社 

□ 助成
文化庁文化芸術振興費補助金
統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化地形(アートキャラバン2)
独立行政法人日本芸術文化振興会

□ お問い合せ
劇団うりんこ
TEL.052-772-1882 FAX.052-771-7868
info@urinko.jp www.urinko.jp
名古屋市名東区八前一丁目112番地

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【02】石関 準・出演 劇団桃唄309 短編集 おはぎの会 #2 『決心いろいろ』

短編劇の集中上演に取り組み始めて約10年。
その間発表した新作短編は40以上。この蓄積を活かしつつ、新作も交えてまとめてお届けする私たちの心づくしを「おはぎの会」と名付けました。
第二回の今回は、ギリシャ悲劇やシェイクスピアなど、古典に題材を求めた新作のみの詰め合わせ。
かみしばいも併せてお楽しみ下さい。
各回とも、全演目を一気に全て上演いたします。

☆劇団桃唄309 短編集 おはぎの会 #2 『決心いろいろ』

□ 演目
全ステージこのセットです

・短編『人人人火』
その者は人類に「革新」をもたらした罪により、苛烈な罰を与えられることになった。
アイスキュロスのギリシャ悲劇『縛られたプロメテウス』を元に、大きく変わりゆく世界に問いかける、劇団桃唄309の新作。
戯曲・演出:長谷基弘
出演:乾 優希、玉木葉輔

・短編『リア荒野』「リア王」より
荒野を王であったリアと道化が果てしなく歩き続ける。荒野を抜け出すことができるのか、彼らはいつまで彷徨えばよいのだろうか。
シェイクスピア作品の上演ユニットN.S.F.による6年ぶりの新作。
戯曲:シェイクスピア
企画・演出:伊藤馨
戯曲構成:村野玲子(NICK-PRODUCE)
出演:中嶌 聡、石関 準(劇団フライングステージ)

・短編『嘆願』
神話と歴史の狭間の時代、関東。いくさに斃れた若者らの亡骸を母らが引き取ろうとするが、相手方にすげなく拒否される。嘆く母らは遺体を弔うために、勢力圏を広げつつあった倭の権力者を頼る。
エウリピデスのギリシャ悲劇『嘆願する女たち』を元におくる劇団桃唄309の新作。
戯曲・演出 長谷基弘
出演:佐藤 達、楠木朝子、山西真帆、乾 優希、玉木葉輔

・紙芝居『みつはるくんのファミコン』
「みつはるくんがファミコン買ったってよ、遊びに行こう!」 小学生のぼくを 1つ年上のやっくんが誘う。いざ初めてのファミコン! みつはるくんの家へ! その距離8km!
待望の、佐藤達の新作かみしばい。
絵とお話:佐藤 達

・『そのほか』
作品解説のトークなどの出し物も予定。お楽しみに!

□ タイムテーブル
2023年9月21日(木) - 24日(日)
9月21日(木) 19:00
9月22日(金) 14:00/19:00
9月23日(土) 14:00/18:00
9月24日(日) 14:00
*受付開始・開場は、開演の20分前。
*各回の上演時間は100分程度を予定。

□ チケット
日時指定 自由席
予約/当日 3,500円
*小学生以上の方からご観劇いただけます。(但し保護者の方のご同伴に限ります)
*小さな会場で、座席をかなり少なくして上演いたします。ご来場の際は必ずご予約ください。

□ ご予約
【Web予約】(石関 準 扱い)
https://teketsu.jp/box/board/product/24/547
【メール予約】
ohagi2.2023@gmail.com
メールでのお申込み方法:
(1)お名前/(2)公演の日時・枚数/(3)ご住所/(4)ご連絡先電話番号をお知らせください。
【FAX予約】 ※9月20日 22時まで
FAX:03-3314-2446
【電話予約】 ※各公演日の前日まで
Phone:080-6288-5906
※ご予約の場合は「石関のチケット」とお申し付け下さい

□ 会場
東中野/RAFT
〒164-0001 東京都中野区中野1-4-4 1F
Phone:03-3365-0307
◎JR線・大江戸線 「東中野駅」下車西口・徒歩13分
◎丸の内線・大江戸線 「中野坂上駅」下車A2出口・徒歩10分
◎JR
線「中野駅」からバスの場合:南口下車、京王バス(2番のり場)渋谷駅行き(渋64)「中野一丁目」にて下車(バス乗車時間約5分)
◎JR線「新宿駅」からバスの場合:西口出口、京王バスターミナル(15番のり場)野方行き「中野一丁目」にて下車(バス乗車時間約15分)徒歩スグ

□ 配信
全ステージ配信があります。
料金 2,000円
配信チケット取り扱い先:キャスマーケット at ツイキャス(TwitCasting)
・劇団桃唄309 on ツイキャス
https://twitcasting.tv/momouta309
・キャスマーケット‐桃唄309
https://twitcasting.tv/momouta309/shop
今回公演用の、ツイキャスで配信を見る方法について解説したページを製作いたしました。 どうぞご利用ください。
・解説ページ‐ライブ配信を見よう!
https://sites.google.com/view/momo-broadcast
*配信チケットは、ツイキャスのみでの販売となります。
*ご購入後のキャンセルまたは変更はできません。各回、放映後2週間は、 アーカイブ(録画された動画)で何度でもご鑑賞いただけます。ライブでご観劇できない回にもぜひご利用ください。
*ご視聴には、事前のツイキャスのアカウント作成と配信チケットのご購入が必要です。
*視聴方法などの詳細は、随時アナウンスしてまいります。
*セッティングの時間などに、突発的に無料配信を行うことがあります。情報は、桃唄309のツイッターにて流していきます。

□ 協力
N.S.F.、NICK-PRODUCE、劇団フライングステージ、OVERTONE、StudioEmanon、ヘリンボーン、terrace

□ 企画・制作 
ウィンドミルオフィス

□ 主催
劇団桃唄309

□ 助成
公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 【東京ライブ・ステージ助成】

□ 石関 準からのメッセージ
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桃唄309さんの公演に客演させてもらうことになりました。フライングステージでも度々お世話になっている中嶌聡さんとの短編二人芝居です。シェイクスピアの「リア王」の一部を新たに構成、書き下ろしでお送りします。もちろん桃唄309さんの劇団員の皆さん、お馴染み佐藤達さん山西真帆さんも御出演です。秋の気配も漂いだした日々、是非それぞれの「決心」を見届けにいらして下さい。
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*「劇団桃唄309」公式ホームページ
https://www.momouta.org/m/products/p202309ohagi2

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【03】関根信一 参加 戯曲を読むシリーズ「性の異端を読む」 読書会「堂本正樹『大東亜戦争はおしまい』を読む」

☆戯曲を読むシリーズ「性の異端を読む」

日本の近現代戯曲を声に出して読み、話します。「クィア演劇」(ケイト・ボーンスタイン)と「男色演劇史」(堂本正樹)とが重なるところ(あるいはその周辺)に歴史はありうるか。

・堂本正樹『大東亜戦争はおしまい』を読む

「これは私の中にある「大東亜戦争」であって、我々の世代の証言である。〔・・・〕この戯曲の主人公はボクとピンカートンだが、二人とも後半の責め場に力を集中すべきだ。何故なら、そこに受難はあり、日本なるものの実相があるのだから。」(堂本正樹「後記」『大東亜戦争はおしまい』)

プッチーニの『蝶々夫人』を日本で日本人が上演することの歪みが、戦後日本のナショナリズムと男色(ゲイ・アイデンティティ)の問題として翻案されていたこと。戯曲が発表された同じ年に三島由紀夫が割腹自殺をしていること。

「うつろひやすい人間の肉体が、死を前に開顕する絶頂の美しさは、夢想をたえず終末観へ向って惹き寄せる。その一瞬には、思想も哲学も、政治も論理も、それ本来の相対性を失って、絶対の光りの反映を浴びるであらう。〔・・・〕思ふに堂本氏が、真の演劇的瞬間と考へるものは、このやうなものであり、このクライマックスへ向って、すべてが、(時には劇的構造すらが)、犠牲にされ、融かし込まれてしまふのである。」(三島由紀夫「序」『堂本正樹戯曲集 菊と刀』思潮社、1970)

「死という、すべての人間の上に降りてくる自然、最も凡俗な真理を騙し、裏返し、次の世への扉を、異った人格として突き破るには、演技人としての完成しかない。そして実人生の未熟な演技者の貧しい持ち札は、舞台人がけっして実行しえない、真の死という切り札によって、即座に勝ち札に入れ替る。このトリックこそ、演劇にのみ可能なドンデン返しではなかったか。」(堂本正樹「三島由紀夫最後の「劇」」)

□ テキスト
堂本正樹「大東亜戦争はおしまい」(『新劇』1970.3)

□ 日時
2023年9月22日(金)19:00

□ 場所
路地と人(東京都千代田区神田三崎町2-15-9 木暮ビル2F)

□ 参加費
500円程度(予定)

□ 申込・連絡先
下記アドレスに「氏名・当日の連絡先」を明記のうえ、ご連絡ください。
またテキストの入手が難しければ、その旨お知らせください。
qp.joho@gmail.com

□ 備考
・テキストの印刷等は各自で行い、当日持参すること。
・事前に下記URLより座談会「クィア演劇史は可能か」を読むこと。
https://drive.google.com/file/d/1RPY0ueDsIl5cgX1FtVxIbN-kxogXK-Ia/view?usp=drivesdk

□ 企画・主催
キューピー

*キューピー
2020年から活動。性的にもマイナーな実践と歴史とのために座談会や読書会などを企画するチーム。

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【04】gaku-GAY-kai 2023「贋作・お気に召すまま」

☆gaku-GAY-kai 2023「贋作・お気に召すまま」

□ 日程
2023年12月29日(金)-30日(土)

□ 会場
シアター新宿スターフィールド
新宿区新宿2丁目13-6 光亜ビルB1F

第一部「贋作・お気に召すまま」

□ 原作
ウィリアム・シェイクスピア

□ 台本・演出
関根信一

□ 出演
エスムラルダ、オバマ、岸本啓孝、木村佐都美、さいとうまこと、冴羽悠、坂本穏光、シュウ、関根信一、中嶌聡、永山雄樹、水月アキラ、モイラ、和田好美

第二部

□ 出演(2023/08/15現在)
アイハラミホ。(29日のみ)、エスムラルダ、佐藤達、ジオラマ・マンボ・ガールズ、中森夏奈子

※詳細は確定次第、こちらのメールマガジンや、劇団フライングステージのHPでお知らせしていきます。

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【05】劇団フライングステージ第49回公演「こころ、心、ココロ -日本のゲイシーンをめぐる100年と少しの物語-」

☆劇団フライングステージ第49回公演
 「こころ、心、ココロ -日本のゲイシーンをめぐる100年と少しの物語-」

夏目漱石が「こころ」を新聞に連載していた1914年から現在までの日本のゲイシーンを<第一部><第二部>の二部作として上演します。

□ 作・演出
関根信一

□ 日程
2024年3月6日(水)- 10日(日)

□ 会場
座・高円寺1

※詳細は確定次第、こちらのメールマガジンや、劇団フライングステージのHPでお知らせしていきます。

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【06】劇団員の近況など
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・関根信一
新作を書きながら、1914年の東京について調べています。1923年9月1日は関東大震災。今年はいくつものドキュメンタリー映像をテレビで見ることができました。当時の人たちがどんなくらしをしていたか。どんな服装をしていたか。ドラマや映画で見ることができても、それは後から作られたもので、実際どうだったかのはなかなかわかりません。
以前、「新・こころ」を書いたときは、当時の男性が海水浴でどんな水着を着ていたかというのがなかなかわかりませんでした。生活のなかで当たり前だったことは記録に残りません。1914年に新聞はどんなふうに配達されていたのか、学生はどんな服を着ていたのか。調べながら当時の人々がだんだん身近になってきました。
ドキュメンタリー映像の中の人々にはそれぞれの人生があり生活があるのだと、100年前が身近に感じられる今、これまでとは違う映像の見方をしました。
8月20日、劇作家協会公開講座2023年夏「演劇の現場でのハラスメントを考えるフォーラムシアター」に参加しました。1週間の準備をしてできあがったハラスメントが起きている場面は、顔合わせを欠席した俳優がいる小劇団の稽古場。僕は、劇団主宰の演出家と付き合っている19歳女性、制作も担当しているという役どころでした。自分からとても遠い役を演じることで、たくさんのことに気付かされました。フォーラムシアターというしくみを通じて、演劇と演じることがどう自分に影響を及ぼすのかを改めてかんじ、ハラスメントについて考える機会を得ることができました。
9月8日9日、劇団うりんこ「わたしとわたし、ぼくとぼく」札幌公演に同行してきました。琴似駅前のコンカリーニョでの上演。何度も行っている札幌ですが、この劇場へうかがうのは初めて。
2回の公演とそれぞれの終演後のアフタートーク無事終了しました。トークゲストのケンタさんと1997年のパレードについて話し、満島てる子さんとは今年のパレードについてのお話をうかがいました。
9日の終演後、お先に失礼して劇場の外に出たら、東の空に大きな虹がかかっていました。雲で上と下が切られて四角なかんじに、まるでレインボーフラッグのようでした。僕のTwitter(X)に写真をアップしていますので、どうぞご覧ください。「わたしとわたし、ぼくとぼく」が札幌にあたたかく迎えてもらった、そんな気持ちになりました。ご来場いただいたみなさん、ご協力いただいたみなさん、どうもありがとうございました。
今月の観劇等はこちらです。
中村京蔵 爽涼の會「フェードル」@新国立劇場小劇場
ラシーヌの名作を歌舞伎仕立ての舞台で。華やかな御殿でのラシーヌ、俳優さんたちがそれぞれの向き合い方でラシーヌのセリフに取り組んでいるのが素敵でした。植本潤さんのアリシーがこの作品を現代につなげているようにかんじました。テゼ、イポリットの男性陣は凛々しく華やか。できれば翻訳は、新訳ではなく渡辺守章訳でやってほしかったなあと思ったりしたのでした。
y/n「カミングアウトレッスン」試演会@YAU STUDIO
前回の上演を見ることができず、今回も豊岡へ行くのは難しいと諦めていたところ、試演会があると知り、楽しみに拝見しました。出演者が自分はゲイだと話し始めて、途中でそれまでのエピソードは、別の出演者、英語通訳者のものだと語る。この時点で、カミングアウトの主体がわからなくなり、エピソード自体が宙に浮いたような感覚に。話者と観客、カミングアウトするものとされるものの関係。カミングアウトについて語りながら、共感ではない、違ったありようが生まれてくるのが新鮮でした。ハッテン場やマッチングアプリについてが語られる後半、終演後のQ&Aで全てのゲイがそうじゃないと指摘されていましたが、こういう指摘が生まれてくることも、僕はとてもおもしろかったし、いいなと思ったのでした。
秀山祭九月大歌舞伎「祇園祭礼信仰記 金閣寺」@歌舞伎座
雪姫は中村児太郎さん。大きな身体を殺しながら活かしながらの演技、僕はとても好きです。振り袖の色味と柄がいつもと違うような気がしたのは、着物の織り幅が違うのかもしれない。爪先ネズミのくだりからの熱がとてもよい。じっと耐えるだけの姫でなく情念が大きなものを動かすような力強さを持ってる。福助さんも元気そうでほっとする。最後は楽しくうれしく拍手。
BS11(イレブン)橋田壽賀子脚本ドラマ「ほんとうに」
1976年のドラマの再放送。橋田壽賀子脚本、石井ふく子プロデュースの最初の作品。老舗のせんべい屋が舞台。京塚昌子の息子(関口宏)の嫁が長山藍子、姑が市川翠扇、その妹が杉村春子。次男役で草刈正雄、店員役で大竹しのぶ。
たまに登場する杉村春子がすばらしい。自分の娘が一人息子のところに嫁ぐことになったのを嘆きに来る場面、まあ、すごかった。あられもないというかなんというか。映画「流れる」の登場場面のような。橋田壽賀子のセリフをものともしない饒舌さ、そのいきおいを市川翠扇は、姉としておだやかに見守ってる。実年齢は杉村さんの方がずっと上なのに。まくしたてて、嘆いているけっこう永い時間、ずっと聞いている市川翠扇、京塚昌子のようすは見物だった。まだ数回残っているので、橋田壽賀子ファンはぜひ見てもらえたらと思います。最終回までに杉村さんの登場がまたあるのを楽しみにしています。
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・石関 準
いつまでも暑いなぁ、と思っていたら今年の夏は「真夏日連続」記録だとか。ようやく盆踊りや阿波踊りなどのイベントも復活し、季節の雰囲気は戻ってきた夏でした。しかし暑さ寒さも彼岸まで、と昔の人は言いましたがどうなることやら。経口補水液を常備して扇風機をしまい込む日を伺っています。
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・水月アキラ
先月末、自宅(両国)の氏神様である亀戸天神の4年ぶりの祭礼に参加。
神輿への御神霊入れや子供たちが担ぐ小神輿の町内巡行中に、突発的な豪雨に見舞われましたが、大神輿の町内巡行は、暑い中、熱く行われ、後片付けもあっという間に終わり、打ち上げで美味しいお酒と肴を味わいました。
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・岸本啓孝
文学座の研究生のころからお世話になっている一期上の先輩の女優さんから、
今年も長野の葡萄をいただきました。
マスカットと巨峰とをひと房ずつ。
みずみずしくて、美味しかったこと! 秋の味覚です。
もうそんな季節なのですね。
とはいえ、日中はまだ、熱中症の注意も促されているような、異様な陽気。
夏の疲れが出やすいころかとも思います。
季節の変わり目、どうかお身体たいせつにおすごしください。では、また来月!
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【配信停止をご希望の方】
お手数ですが、このメールを「そのまま」返信してください。
配信停止確認の返信はいたしません。
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【不明な点・お問い合わせは】
stage@flyingstage.com
あてにメールを送ってください。ご感想も歓迎しています。
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【「FS通信」バックナンバー】
次のURLからご覧いただけます。
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発行 劇団フライングステージ
(関根信一 / 石関 準 / 水月アキラ / 岸本啓孝)
記事に関するお問い合わせ stage@flyingstage.com
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