オールドバガンとニューバガンの間に小さな村・Myinkaba Villageがあって、
そこは漆の村として有名なんだとか!
そもそもニューバガン方面の遺跡の中にも訪れたいと思っていたのがいくつかあって
ニューバガンへは行くつもりでいたから、
そんなら途中だし、漆塗りの知識はゼロだけど行ってみようと旅程を組んであった。
Myinkaba Villageに入るとすぐに道両側に漆塗りのお店やワークショップが立ち並んでた。
沢山あるなかで訪れたのはジャスミン・ファミリーのワークショップ。
大通り沿いには観光バスなんかも来ちゃうような立派なショップもあるなか、
完全家族経営のここはManuha寺院そばの小道を1本入った場所。
地元民たちの高床式住宅が並ぶエリアにあるから知ってないと立ち寄らないかなぁ。
もともとミャンマー関係のネット検索をしているときにこのワークショップをみつけて、
いくつか見てみたいを思っていたショップの中の1つの候補ではあった。
ある日、遺跡巡りの途中、
オールドバガンのある寺院から出てきた時に入口の木陰に地元男子2人が座ってた。
軽く会釈をして、いやぁ~ここも足の裏激焦げるくらい熱かったよ~とかなんとか言いながら
自転車に向かった時にその内の1人が近寄ってきたから
ん~、この子は何のモノ売りだろうか?くらいにしか思ってなかったら
自分はMyinkabaという村で家族だけで漆塗りを作って生計を立ててるんだけど、
団体旅行の観光客は大通りからすぐの有名ショップにばかり行っちゃうから
こうやって個人旅行をしてる人たちに声かけて宣伝してるんだ、みたいな話をしてきた。
そもそも漆塗りを見に行く予定にはしてたから、一応なんて名前のワークショップなのか?と聞いたら
出してきた名刺にJasmine Family Lacquer Ware Workshopの文字が。
「知ってるよぉ~!あなたのお店だってネット上にはあがってるじゃん!行こうと思ってたよ♪」と言うと
PCを持てない自分はショップを訪れた人たちに頼んで旅行サイトに口コミ書いてもらったりしてるんだと説明。
なかなかやり手の営業マン君。
2,3日の内に行くことを伝えてその時は別れた。
この日、予想以上に近かったMyinkaba村にさっくり到着して、いくつか遺跡を見て回り、
さて、そろそろ漆塗りでも見に行こうか?どこにしようか?とManuha寺院前で地図確認していたら
なんとあの営業マン君と遭遇(笑)。
これはもうなにかの縁でしょ、ってことで彼の後について行くことに。
妹だの、いとこだのという女の子たちが絵彫りをしているところ。
ちょ~細かい作業で、数時間やったら確実に肩凝りそうな作業。
家族の頼もしい営業マン。 地道な草の根営業を今日もしてるかな・・・。
ここで漆塗り作業の全ての行程、
器や色付けに使用される原材料etc.を丁寧に説明してくれる。
1つの作品が仕上がるまでに何度も塗り直し、何ヶ月もかかって出来上がるという話。
全くなんの知識もなかったワタシ達はここで漆塗りについてがっつり勉強!(^^)!
ワークショップ内は入口を入るとすぐに女の子たちの作業場があって、
庭?的スペースをはさんでその奥にはまた建物があったりして、
どこまでがこのショップスペースなのかよく分からない作りだったけど、
その他の色々な工程を、お父さんだの、お兄さんだのがそれぞれ地面に座り黙々と行ってる。
みなさん笑顔であいさつしてくれたけど、どうもミャンマー語しか話せない様子。
営業マン君の英語は独学だとか。素晴らしい。
ただ、ふと思ったのは、
たまたま営業マン君と2度目に遭遇したからショップまで一緒に行き、素晴らしい講習(!)を受けられたけど、
もし彼が他の地域で営業中(数日前オールドバガンで会ったように)にふらっと立ち寄ってしまったら
どうなってたんだろうか???
その場合はワークショップ見学は出来ないのかな??とか・・・・。
たっぷりお勉強した後で小さな小屋(ショップ)の中にある品物を見せてもらう。
このワークショップで作った作品は他のショップやマーケットetc.には卸してないので
ここでしか売っていないということ。
実際、彼の言う事が全て本当なのか?、
漆塗りの技術がどの程度なのか?はそもそもど素人のワタシ達には全く分からない話だけど、
一生懸命作業工程を説明してくれる姿や、家族のために頑張る姿は
なかなか好感がもてるし、
最初からバガンの漆の品を買って帰るつもりではいたから
ここでいくつか購入することに。
結局、何軒か見てまわろうと思ってた漆塗りワークショップも、
ここでたっぷり勉強でき、良い買い物もできたので他はどこも見なかった。
ショップの前では子供たちが相変わらず蹴鞠的な遊びに夢中。 のどかだぁ~。
マーケットやお寺の参道で「$1、$2だよ!安いよ!」なんて売られてる漆塗りっぽい品々は
もちろん偽物ということですので要注意。