感性のままに。

平凡な主婦の独り言です。

靴がボロボロでも!

2010-07-30 10:16:36 | 日記
昨日から久々の雨ですね。
ずっと焼け付くような日光ばかりだったので、緑も潤って喜んでいることでしょう。

昨日は雨の中、仕事で自転車に乗れないので歩きが多くなると思い、いつもの靴ではなく昔履いていたヒールの低い、スラックス用の靴を履いて行きました。

靴箱から久々に出したその靴は、少しホコリをかぶっていましたが、磨けばまだまだ大丈夫、と思っていたんですが・・・・。

バスに乗り、美術館前のバス停を降りて数歩歩き出した時に足元を見てビックリ!

なんと、今まで綺麗だった靴の表面がひび割れ、合皮のビニールがめくれてしまっているところもあるではありませんか!

何だか恐ろしい魔法にかかったようなボロボロに化した靴。

「な、何で!?」
そう思っても、目の前にある仕事場に向かわなければ時間がありません。

歩きながらも、何とか対策はないものかと色々考えました。

今更家に戻ることなんてできるはずもなく、靴のせいで遅刻することもできません。

頼んで別の靴を持って来てくれる人もいません。

美術館に予備の靴もないし。

う~ん。
もう開き直ってこれで一日過ごすしかない!

しかし、歩いているうちにもひび割れは多くなり、益々酷い状態に。

悪いことに、めくれている黒いビニールの下の生地は白っぽいグレーで凄く目立ちます。

スラックスだったので、裾で隠れて見えない部分もあるんですが、このグレーの部分を見えないようにしないといけません。

はがれたビニールを糊でくっつけてしまおうかと思いましたが、上手くいきませんでした。

仕事仲間に正直に告白したら、「マジックがあるわよ」とアドバイス。

はがれた黒いビニールを取ってしまい、見えているグレーの生地をマジックで黒く塗ることにしました。

よく見るとボロボロの靴ですが、全体には黒いので先ほどよりはマシになりました。

立っていたり歩いている時は、スラックスの裾もあるので誤魔化せたと思います。
でも、展示室で椅子に座るとスラックスの裾が少し上がり、靴全体が現れてしまうのです。

ですから、昨日はできるだけ椅子に座らないようにしました。
疲れて座りたい時は、足を引っ込めるか、用意してあるひざ掛けで隠しました。

三連休明けで仕事に行くのが億劫だったのに、朝から物凄く憂鬱な気分になってしまいました。

やっぱりちゃんと確かめておくべきでした。

でも、まさか靴がこんな風に劣化するなんて思ってもみなくて。
これが革靴だったらこんなことにはならなかったのでしょうが、安物の合皮は駄目ですね。

この日一日、仕事よりも靴のことが気になって落ち着かなくて。

仕事も何とか無事に終わり、一刻も早く帰宅したい気分でいるところに、総務の方からお声がけがありました。

「今回は後1ヶ月で終わりますが、次回の『ポンペイ展』でもやっていただけますでしょうか?」

わ~お!
9月からの大きな企画展でも監視員として依頼されました。

大きな展覧会なので、今回の監視員全員が引き続きお声がけがあるだろうとは噂で聞いていましたが、実際に言われてみないと安心できませんから。

これで、少なくとも11月末までは美術館で仕事ができそうです。

今回だけかも、と心配していただけに、ホッとしました。

これで、ボロボロの靴のことも、終わりよければ全てヨシ!と言うことで。




ダラ~っとするゾ!

2010-07-26 11:01:32 | 日記
この土日は仕事でした。

初の休日の仕事日で緊張しました。
しかも、子供達は夏休みに入ってから初めての土日ですから、美術館も混雑が予想されました。

平日に比べたら、随分多くのお客様がいらっしぃましたが、何とか無事に終えて、やっとお休みです。

やっぱり混雑する日の二日続けての仕事は疲れますね。

それに、この暑さです。
帰宅後の冷たいビールが旨い!!

あ、「確か、禁酒してたはず?」なんて思ってる方、いらっしゃるかもしれませんね。

でもね、やっぱりこの暑さじゃ飲まずにいられないんですよ!
毎日じゃないから許してください。

昨日の日曜は、ユトリロ展の特別企画として、バイオリニスト大森潤子さんによるミニコンサートが開かれ、お客様に大変喜ばれました。

前日のリハーサルで少しその音色を聞いたんですが、美術館のエントランスの高い天井に響いて、とても素晴らしい音色でした。

残念ながら、監視員の私は持ち場を離れることができずに、かすかに聞こえる音と拍手の音を感じるだけでしたが。

今回は、ユトリロに因んで、パリやフランスに関するイベントが何回か企画されています。

8月にはピアノコンサートも予定されていますので、美しい音色に酔いしれて、ひと時でも暑い真夏の日差しを忘れることができるかもしれませんね。


今日から何日かお休みなので、仕事中のきっちりとした服装と姿勢と丁寧な言葉遣いや無理やりな微笑みから開放され、ダラ~っとした緊張感のない休日を過ごします。

それにしても、毎日暑いですね~。
ダラ~っとするなって方が無理!!








白川郷に行って来ました。

2010-07-23 09:11:55 | 趣味
この間の日曜日、珍しく息子も一緒に岐阜県の白川郷に行って来ました。

何年か前のお盆休みに、息子のリクエストで白川郷に一泊旅行を計画していましたが、夫の仕事の都合で前日にキャンセルせざるを得なくなった場所です。

調べたら、高速で行けば3時間くらいで行けると言うことがわかり、今回は日帰りにしました。
実は、急な計画だったので、ワンコを預かってもらうことができなかったため、日帰りするしかなかったんです。

なぜ、息子が白川郷に行きたいか・・・・きっとゲーム好きな人ならおわかりでしょう。
ここは、ある有名なゲームの背景に使われていて、『○○の聖地』と言われている名所なのです。

一々、その場面を写真に撮り、ゲームの場面と比べているブログなどもあるそうです。

世界遺産である合掌造りを見るのは私も初めてですから、期待して行きました。

まずは集落が一望できるポスターや写真で有名な展望台から。

思ったよりも狭い地域にあるんですね。

それに、連休と言うこともあって観光客の車の多いこと!
駐車場も一杯です。

さて、下に降りて集落の中を見学してみましょう。

驚きました!
合掌造りの家の殆どが御土産店か民宿やお食事処になっていたんです。
大きな家は、有料で内部が見学できるようになっていたり。

観光客も多く、沢山ある有料駐車場も満車状態。

素朴なイメージを期待していただけに、かなりの興ざめです。

有名になってしまうと、どこもこんな風になってしまうんでしょうね。

その集落から橋を渡った所に、「野外博物館」がありましたが、こちらは綺麗に整備され落ち着いた雰囲気でした。
なぜか、ここはあまり観光客がいなくて、「こっちに初めから来ればよかった」と思いました。

息子も、ゲームのイメージとはかけ離れていた雰囲気に、かなりガッカリだったようです。

それでも、折角なので、ネットで調べた息子の一押しのお食事処で遅い昼食を食べることにしました。

ここも合掌造りの家をそのままお店にしていて、庭の池で飼っている魚を料理して食べさせてくれます。

私はあまり川魚は好きではないので「山菜定食」を、息子と夫は焼き魚や刺身やから揚げの付いた定食を食べました。

私にも虹鱒の甘露煮が付いていたんですが、とても柔らかく美味しかったです。

ここでしか味わえない料理に舌鼓を打っているその時に、庭から「カナカナカナ」と蝉が鳴いたんです。

ここで「ひぐらし」に会えるとは!
まだひぐらしには早いと思っていたので、嬉しかったです。特に息子には・・・・。

なぜ「ひぐらし」にこだわるかって?
それは、ここに来た目的のゲームに関係します。

息子の期待通りのお店で、ひぐらしの鳴き声を聞いて、きっと満足だったでしょう。

高速で帰る途中で日本海の夕陽も見ることができ、撮影できました。

では、写真をデジブックにまとめましたので、ご覧下さい。
            ココをクリック
               ↓
デジブック 『ひぐらしの鳴く郷へ』


暑い日差しの白川郷です。

ところで、白川郷で「みたらし団子」を食べたんですが、こちらとは違う味でした!
全く甘くなかったんです。
トロリとした甘いお醤油のタレではなく、サラリとしたお醤油のみのタレでしたが、岐阜県ではこれが普通ですか?

自己嫌悪

2010-07-22 10:10:33 | 日記
世の中には凄い人がいるもんです。

同じ監視員の新人なのに、私とは月とスッポンです。

今回のユトリロの展示品について詳しく調べ、どこにどんな作品があるのかをしっかり把握しています。
しかも、お客様の行動にもとっさの判断ができ、明るくニコニコして対応できます。

私は一度経験があるからと、少し甘く見ていたようです。

「監視員は学芸員とは違うんだから、専門的な質問をされてもわからないのが普通」と言う気持ちがどこかであったのは否定できません。

「勉強しなきゃ」と思いながら、すっかり怠けてしまいました。

それに、私は気が利かない!
・・・それは前からコンプレックスだったんですが、とっさの時にどんな行動をしていいか判断できないところがあります。

自分に自信がないと言うこともあります。

自分がよかれと思っても、相手は迷惑かもしれないなんてことも考えているうちに何もできないで終わってしまいます。

監視員の皆さんは、高倍率を勝ち取った方達ばかりなので、かなり優秀な方達ですし。

そんな中、私は経験があるのに情けないです。

ミスばかりです。

本当に私って何もできないな・・・と自己嫌悪ばかり。

若いうちの環境や経験なのかな?

いつも面倒くさいことから逃げて来たからかな?

前の職場でも初めはコンプレックスと自己嫌悪で一杯の毎日でした。

どこに行っても、「私って何もできない人間なんだな」と痛感するだけ。

親に折角大学まで行かせてもらっても、何の役にもたってないような?

人生って、学歴や成績じゃない、経験と頭の回転のよさだと思いませんか?

接客業は特にそれが必要ですね。

世の中はそんなに甘くないですよね、ほんとに。






印象的なお客様

2010-07-17 21:02:57 | 日記
まだ監視員の仕事も数日の経験ですが、やっと少し慣れて来たようです。

そんな中、先日、心に残るお客様がいらっしゃいました。

白髪まじりの年配の女性が一人でユトリロの絵を一点一点、ゆっくりとご覧になっていました。

それだけなら別に普通の行為です。

ふとその女性を見ると、片手に何か持っていらっしゃいます。

右手にカードケースを一回り大きくしたような二つ折りになっている物を、胸のあたりに持ちながら、絵を鑑賞していらっしゃるのです。

「何をずっと持っていらっしゃるのだろう?」と気になって、失礼だとは思いながら少し注意深く見てしまいました。

よ~く見ると、その二つ折りになったカードケースのような物を開き、開いた面を絵に向けている格好です。

チラリと見えたそのケースの開いた面にあったのは、写真でした。

よく確認はできませんでしたが、少し年配の男性の姿が見えました。

そうです。
その女性は、写真の男性にユトリロの絵を見せていたのです。

・・・・少なくとも、私にはそう見えました。

ゆっくり、ゆっくり、写真にもよく見えるように静かに鑑賞されている姿は、とても印象的でした。

その写真の男性はどなたでしょうか?
そして、どうして一緒に見に来られなかったのでしょう?

私が想像するには、その男性はその女性のご主人(そうでなくてもとても大切な人でしょう)で、ユトリロが大好きな方だったのでしょう。
それが、何らかの理由で、一緒に見に来ることができなかった・・・・。

多分、亡くなってしまったのかもしれませんね。
それか、重病で外出することができないか。

その年配の女性の優しいまなざしと、写真を持つ姿が忘れられません。

一人で色んなことを想像して、不覚にも胸にこみ上げるものがありました。

「その男性はどうなさったんですか?」なんて、お声がけしたくなるのをグッとこらえた私です。

変な監視員ですね。

でも、こんな関係ってほんとにあるんですね。