私の仕事場の美術館の所蔵品は、かなり有名な作品がある。
企画展と違って、常設展は1年に4回程、テーマに沿って当館の所蔵品の中から選んで展示される。
その所蔵品は2000点近くあったと思う。
その中で、お客様によく聞かれる絵がある。
「これって、本物ですか?」
「はい、本物でございます。」
私は誇らしげになる気持ちを抑えて、冷静に答えるよう努める。
「あぁ、そうなんですかぁ!ここにあったんですか!凄いですね!」
と殆どのお客様が目を輝かせる。
藤田嗣治
「私の夢」
多分、私くらいの年齢の人なら誰でも美術の教科書で見たことがあるだろう。
少し絵画の好きな方なら、必ず知っている日本を代表する洋画家の藤田嗣治。
その中でも最も有名な「私の夢」。
白い肌の裸婦が横たわる周りに、着飾った色々な動物が取り囲んでいる絵。
残念ながら、当館の所蔵品名鑑の中にも写真の掲載が許されていないため、ネットでも殆どその画像を探すことができない。
私はこの絵が大好きだ!
油絵なのに、日本画の面相筆を使って描いている繊細な線と、細部まで描かれた動物の表情。
いくら見ても飽きない。
こんなに素晴らしい絵が、こんな田舎の美術館にあるなんて、誰も思わないのだろう。
以前は大光コレクションとして所蔵されていたが、その全部が当館に譲渡されたのだ。
その他にも、ロダンの「考える人」もある。
あまりにさりげなく置かれているため、お客様の多くは本物だと思っていないような?
この「考える人」は、日本に8体あるそうだ。
大・中・小の3タイプがあり、どれも本物。
このような彫刻は、型を取って何体も作ることができるから、数は限られているが、その型から作られた物は全てが本物となる。
その他、佐伯祐三「広告塔」、安井曾太郎「読書」、梅原龍三郎「紫禁城」等、絵画好きには是非見ておきたい作品ばかり。
実は、「ユトリロ展」のついでに常設展をご覧になったお客様で、「常設展の方がいいな~。」と感激される方が少なくなかった。
そんな時、私は、
「季節によって展示作品が変わりますので、是非またいらしてご覧になって下さい。」と言うのだ。
たかが監視員の私だけれど、当館の自慢の作品を是非、皆さんにご覧になって頂きたい。
ついでに、私にも会えるかも?
企画展と違って、常設展は1年に4回程、テーマに沿って当館の所蔵品の中から選んで展示される。
その所蔵品は2000点近くあったと思う。
その中で、お客様によく聞かれる絵がある。
「これって、本物ですか?」
「はい、本物でございます。」
私は誇らしげになる気持ちを抑えて、冷静に答えるよう努める。
「あぁ、そうなんですかぁ!ここにあったんですか!凄いですね!」
と殆どのお客様が目を輝かせる。
藤田嗣治
「私の夢」
多分、私くらいの年齢の人なら誰でも美術の教科書で見たことがあるだろう。
少し絵画の好きな方なら、必ず知っている日本を代表する洋画家の藤田嗣治。
その中でも最も有名な「私の夢」。
白い肌の裸婦が横たわる周りに、着飾った色々な動物が取り囲んでいる絵。
残念ながら、当館の所蔵品名鑑の中にも写真の掲載が許されていないため、ネットでも殆どその画像を探すことができない。
私はこの絵が大好きだ!
油絵なのに、日本画の面相筆を使って描いている繊細な線と、細部まで描かれた動物の表情。
いくら見ても飽きない。
こんなに素晴らしい絵が、こんな田舎の美術館にあるなんて、誰も思わないのだろう。
以前は大光コレクションとして所蔵されていたが、その全部が当館に譲渡されたのだ。
その他にも、ロダンの「考える人」もある。
あまりにさりげなく置かれているため、お客様の多くは本物だと思っていないような?
この「考える人」は、日本に8体あるそうだ。
大・中・小の3タイプがあり、どれも本物。
このような彫刻は、型を取って何体も作ることができるから、数は限られているが、その型から作られた物は全てが本物となる。
その他、佐伯祐三「広告塔」、安井曾太郎「読書」、梅原龍三郎「紫禁城」等、絵画好きには是非見ておきたい作品ばかり。
実は、「ユトリロ展」のついでに常設展をご覧になったお客様で、「常設展の方がいいな~。」と感激される方が少なくなかった。
そんな時、私は、
「季節によって展示作品が変わりますので、是非またいらしてご覧になって下さい。」と言うのだ。
たかが監視員の私だけれど、当館の自慢の作品を是非、皆さんにご覧になって頂きたい。
ついでに、私にも会えるかも?