神に帰る生き方

せっかく生まれてきたのだから、心平安に生きていきたい!と思う。

神様の世界史 預言者ヤーコーブ (別名イスラエル)

2024-10-11 03:30:34 | 中近東
こんにちは、ファーティマ松本です。

前回は、
すべての預言者は、モスリムである。
なぜなら、彼らは一人残らず、神様の意に絶対服従する人達であったから。
モスリムとは、自分の欲求や好み等よりも、神様も意を一番にする人のこと。
これは人間に限らず、動物や昆虫、宇宙のものすべてにも言える、ということを書いてみました。

さて、今回はユダヤ系の預言者の始まりの始まりである、ヤーコーブさん(平安あれ)について書いてみたいと思います。

クルアーンの中に、ユーセフ章というのがあります。
この章のお陰で、ヤーコーブさんと息子であるユーセフさんに何が起き、どんな結果になったのか現代に生きる私達にも分かるようになっています。
個人的にこの方は、すごすぎるというか、悲しすぎるというか、彼のことを考えると
とても辛い気持ちになってしまうんですよね。
でも、
この方の人生から学べることは、本当に貴重です。
実際、ユーセフ章というのは、預言者モハンメドさんが非常に悲しみにくれていた年に送られた章なんです。
神様は、ヤーコーブさんの人生を通して、忍耐、そして神様に信頼を置くこと、そして、どんな酷な状況に見えても、必ず救済と勝利があることを預言者ムハンマドさんに教えられたのです。
もちろん、これらの教訓は、現代に生きる私達にも確実に伝えられているわけですから、本当に有り難いことであります。
改めて、何千年経っても変わらず、神様からのメッセージを読むことができるクルアーンですごいと思います。

では、簡単に何がおきたのかを軽く説明して行きましょう。
ユーセフさんのことについては、また後ほど書いて行く予定ですので、今回は軽く飛ばしてしまいます。

ヤーコーブさんにはたくさんの子どもがいましたが、彼らはユーセフだけがお父さんに好かれていると思い、ユーセフを殺す計画を立てます。
結局は殺さないで、井戸に放り込み、そのまま家に帰ってきました。
お父さんであるヤーコーブは泣き泣き、こう言います。
「あなた達は、自分達のために大変なことをしたものだ。私には耐え忍ぶのが美徳、
 アッラーにお願いをするのみ。」
耐え忍ぶのが美徳、とありますが、
アラビア語では、美しい忍耐と書かれてあります。
でも、なかなか良い日本語訳がないですよね。
これはクルアーンを訳された方も困ってしまったかもしれませんね。

お父さんであるヤーコーブさんは、子供たちの言う事を信じないで、すべてをアッラーにお任せし、自分は美しい忍耐をする、と決めました。

さて、さて、
その後何十年もたったあとに、今度は、ユーセフの弟ベンジャミンもいなくなってしまいました。
その事実を知って、ヤーコーブさんは泣き崩れます。
ここが、かなり泣けるシーンなのですが、、、 
泣きながら、
「ああ、ユーセフ。私はユーセフのことを思うと悲しくてたまらない。」
と言うんですね。
今現在、いなくなってしまったのは、弟のベンジャミンの方なのですが、
ヤーコーブさんにとっては、長年押し殺していた物が、このもう一つの事件によって
すべて崩れてしまったと思われます。
我慢に我慢を重ねて生きている人に、もう一つ何かが起こったことにより、もう耐えきれなくなり、感情が溢れ出してしまった感じでしょう。
しかし、
またヤーコーブさんは、こう言うのです。
美しい忍耐をするのみ、と。
そして彼は泣き続け、とうとう視力を失ってしまいました。

ヤーコーブさんは、神に選ばれた預言者さんの一人です。
それでも、子供がいなくなって悲しくて、悲しくて、泣いて、泣いて、泣いて、
目が白くなって見えなくなるまで泣いたのです。
さあ、ここで問題ですよね。
一体、美しい忍耐とは何なのでしょうか?

子どもが急にいなくなってしまうことほど、辛いことはないと思います。
いなくなって、生きているのか、死んでしまったのか、どこでどんな目になっているのか
そんなことを考えていたら、親はきっとなんにもできなくなってしまうことでしょう。

最近は、本当に誘拐やら、人身売買やらともう、本当に恐ろしいことが多発しています。
何年も前の事になりますが、娘さんが変な男に連れていかれて9年間も監禁されていた事件がありました。
そのお母様が9年間の間、一秒たりとも思わなかったことはないと発言されていたのを覚えています。
まさし、まさしく、そういったお気持ちだったんだろうと感じました。

ヤーコーブさんも、かわいい、かわいい自分の息子を、ナント!他の自分の子供たちによって失ってしまったのです。
どれだけ悲しいか、どれだけ辛いか、そしてその感情を周りの人達と分かち合えることもできず、一人でずっと抱えながら生きていたんですよね。
子供をもう一度失ったという事実に、今まで抱え込んでいた物がうわーっと爆発してしまったかのように泣き、結局彼は視力を失ってしまいました。

日本の社会ではあまりあり得ないことかもしれませんが、一定のイスラム社会において、身近な人の死に対し泣いたりしようものなら、
「忍耐だ、我慢しろ、神様から与えられた運命に文句でもあるのか。」
みたいな、まるで泣くことがいけないことであるかのような態度を取る所があると聞きます。
そんな人に言ってあげたいものです。
預言者ヤーコーブを見てみろ、と。
泣いて、泣いて、泣いて、視力がなくなるまで泣いたんですよ、と。

ここで分かるのは、泣く、悲しむ、といったことは人間に備わった感情なんです。
その感情というのは、他の誰でもない、神様が人間に与えられた物なんです。
ですから、
大事な人が亡くなったら、悲しんで泣くのは当たり前。
子供が急にいなくなったら、気が狂って泣き叫ぶのだって当たり前。
そんな時に、泣くなとか、そんなのは信仰心が足りないから、とか言う人。
それは、おかしいんです。
間違っているんです。

ヤーコーブさんがご自身の人生を通して、教えてくださった
美しい忍耐というのは、
次のお言葉から分かります。
そうです。
ヤーコーブさんは、さすが預言者だけあって、
そんな辛い状況においても、すごい言葉を発せられました。
それは、、、。

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次回に続きます。

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
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