地元には友達が五十人近くいて仲間といつもつるんでいる。暴走族や暴力団のように反社会的な行動をするのではなく、別に、只単に、みんなで集まって呑んで騒ぐだけ。話の内容と言えば、漫画・音楽・ゲームの話。その店は、(その集団に於ける)兄貴的な存在の若者が営んでいるらしい。誰かの家に集まってゲーム大会をすることもある。親が病の床に伏せればその看病に駆けつけ、引っ越しがあればトラックを用意し、「失恋したと言えば心配され、逆に、「お前が悪いんぢゃないか?」と説教されたりします。(笑)」そう屈託のない笑顔でその若者は語った。そして、「中高で苛めに遇ったりした奴らは、地元から出て行っても、結局、人付き合いのルールを知らないからうまく人間関係を築けないんぢゃないっすかねえ?そんで地元に帰って来ても誰も友達がいないから、家に引きこもって、インターネットに依存して。廃人みたいになって。そのネットからも弾かれたら、秋葉原の犯人みたいになるんぢゃないっすかねえ?」とも語った。東京への憧れはないか?と訊いたら、「まさかァ?東京行ったって、沢山お店とかは夜遅くまでやってるかも知れないけれど、友達とか一人もいないぢゃないっすかァ?」東京の大學に進学しそのまま就職した同級生らに嫌悪感は抱かないと云う。あんたらはいい生活してるかも知らんが、その分、仕事、大変なんぢゃねえの?オレたちは、そんなに稼ぎは良くないかも知れないけれど、こんなに楽しい毎日を送ってんだぜ?みたいに考えているらしい。【ブログ論壇の誕生 (文春新書) / 佐々木 俊尚 を立ち読みしての覚書(疎覚)】
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