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〈本文は、敬称略〉

上品山(石巻市)で3年ぶりの放牧が始まりました!

2013年06月26日 | 地域情報

6月20日(木),上品(じょうぼん)山の市営河北上品山牧場(以下「上品山牧場」)で,3年ぶりとなる放牧が行われました!!

当牧場では昨年除染作業を行い,
今年の春に行った放射性物質検査では,基準値を下回ったことから放牧が再開されたものです。


この牧場は,昭和40年代に約72haの広さで整備され,震災前までは毎年40頭程度の牛が放牧されていました。
今年は約30haの牧草地を利用して放牧が行われます。



山頂付近に牧草地が広がっています。



山の北側からは悠久と流れる北上川(追波川)や広大な水田などの絶景を望むことができます!


この日は,市内15戸の畜産農家が飼育している繁殖用黒毛和種の雌41頭が運び込まれ,
体重測定や採血,放射能検査などを受けた後,1頭ずつ放牧されました。



牧場の施設に集まった生産者や畜産関係者。


入牧検査を待つ牛たち。



検査は1頭ずつ行われます。


採血,体重のほか消毒や放射能検査も行われました。無事に全頭検査クリアしました



検査を終え放牧を待つ牛たち。


3年ぶりの再開とあって多くのマスコミが取材に訪れました!


広々とした牧草地に放たれた牛たちは,
青々と生い茂った牧草地を最初は様子を見るように一か所にじっとしていましたが,
次第に慣れて元気に走り回る牛もいました!


畜産農家の皆さんは,放牧された牛たちを見て

「牛が喜んでいるようだ」「元気に育って欲しい」

と笑顔で話され,3年ぶりの再開に期待を大きくされているようでした



いよいよ放牧!
しかし最初は広い牧場に馴染めず隅の方に固まっていました



早速牧草を食べ始めました!
夢中で食べている様子がとても嬉しそうに見えました



徐々に牧場にも慣れ,区画の奥の方にも移動できるようになりました。



区別ができるように牛たちには1頭ずつ番号札が付けられています。


一般的に放牧は,牧草を刈り取って給餌するのと違って直接牧草を家畜が食べることから,
牧草の栄養の損失が少なく経済的で,牛たちは放牧の間,自由に牧草を食べ,動き回り,休息することができると言われています。

また,新鮮な空気に触れて太陽の光を十分に浴びることができるので
新陳代謝も盛んとなり,健康な状態が保たれ,受胎率の向上が期待されます。

上品山牧場の放牧は,牧草が生育している11月まで行われます。



ここからは,上品山牧場のある上品山を紹介します!



北上川堤防から見た上品山。


麓には水田地帯が広がっています。 


上品山は北上山地の南端,硯上山の西,北上川(追波川)の南方に位置する標高467mの展望の良い山です!


上品山の名前の由来は,一説では坂上田村麻呂(758年~811年)が蝦夷遠征の時に上品山高徳寺を開山したことによると伝えられております。

因みに「上品」=「じょうぼん」は仏教の経典に登場する言葉です。



旧河北町三輪田地区の上品山入口。


山頂への道は杉や広葉樹に囲まれています。


この上品山と周辺の山麓一帯には
「石巻緑のハイキングロード」(籠峰山~上品山~水沼山~雄勝峠~小萩山~京ヶ森)
という遊歩道が整備されており,気軽にハイキングが楽しめるコースとしてファンから親しまれています



「石巻緑のハイキングロード」草刈りなどが行われ歩きやすくなっていました!


上品山山頂を示す案内版


山頂には国土交通省東京航空局の航空路監視レーダー,久集比奈神社があります。


航空路監視レーダーは遠くからもよく見えます。


杉林の中にひっそりと佇む久集比奈神社。祭神の彦火火出見命を祀っています。


 
この季節,アカツメクサなどの野草がきれいな花を咲かせています



夕暮れ時の上品山からの景色。
水田に水が張られる5月の晴天時には,夕日が水面に反射した「オレンジ色の世界」を見ることができます


山の自然が色濃くなるこれからの季節,豊かな自然と新鮮な空気を満喫しに,上品山に登ってみてはいかがでしょうか。

きっと「もう!サイコー」な景色と放牧牛が出迎えてくれることでしょう!



(uchi)



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