今日は晴れ。今朝は上空に青空が広がっているが、大きな雲が西から東にかけてすごい早さで流れているのが見えた。日の出が見えるかと思ったが、旅館から東の方向にはマンションや高いビルが建っていて、ビルの谷間から朝日が見えた。
旅館で朝風呂に入った後、朝食を食べた。朝の気温は27℃で昨日に引き続き熱帯夜となった。南よりの風が強く、朝からムシムシとした陽気である。日が昇ってきて、次第に日射しが強くなってくると、気温も上昇してきた。
旅館のチェックアウトは10時だったが、9時過ぎに旅館を出ると、旅館の送迎バスで熱海駅に出た。熱海駅から電車に乗って来宮駅に向かう。ところが、来宮駅が伊東線の駅であることを知らずに、東海道線に乗ってしまい、函南駅で折り返した。おかげで1時間くらい時間をロスしてしまった。
あらためて熱海駅から伊東線に乗る。車両は伊東線に乗り入れている伊豆急行電鉄の車両である。
来宮駅は熱海駅の隣駅で、熱海駅を出ると3分くらいで到着した。駅に到着すると改札を出て来宮神社に向かう。来宮神社は駅から熱海方面に歩いていき、2つめの信号で左に折れて、線路をくぐった先にある。境内は若い女性客でかなり混み合っていた。
昼間の最高気温は32℃で真夏日となった。強い日射しが降り注いでいて、湿度が高く、かなり蒸し暑い陽気である。午後から西よりの風が強く吹いてきて、上空は青空に雲がすごい早さで流れていた。
来宮神社は古くから来宮大明神と称して、熱海郷の地主の神として進行されている神社であり、御祭神を大己貴命、五十猛命、日本武尊の三柱とされている。
鳥居をくぐって境内を5mほど歩いていくと、左手に手水場があり、ここで手と口を清める。手水場の奥には来宮稲荷明神が設けられている。手水場と参道を挟んで反対側には第二大楠が植わっている。
第二大楠の右手には摂末社の三峯神社がある。手水場を過ぎて5m行ったところに階段があり、階段を上ると正面に本殿が見えた。
本殿の手前左手には参集殿がある。まずは本殿で参拝し、その後、右手にある 摂末社の弁財天も参拝する。
本殿の左手には来宮神社御神木で国指定天然記念物の大楠に至る「楠への小道」と名付けられた参道がある。
この参道を歩いて大楠に向かった。この大楠は樹齢二千年以上とのことで、縁起によると、今から1300年前に漁夫の網にかかった御木像らしき物を祀った7本の楠の洞のある場所である。この7本の楠の内、5本は江戸時代末期に訴訟費用の捻出のために伐られてしまったとのことだが、残された2本は現在に至っている。
この大楠の周囲を心に願いを秘めながら1周すると、願い事が叶う伝説や、寿命が1年延命する伝説もあり、とりあえず1周する。その後、参集殿までもどって、建物内にある授与所で御朱印を頂く。この神社では、この後、参拝する予定の湯前神社の御朱印を頂けるとのことで、お願いをして湯前神社の御朱印を頂いた。
御朱印を頂いた後、休憩を兼ねてお茶をすることにした。
( 今日のスイーツ(来宮大楠ロール@茶寮 報鼓) に続く )
お茶をした後、来宮神社を後にして、湯前神社に向かう。湯前神社は来宮神社の南東方向にあり、来宮神社から坂を降りて10分ほど歩いたところにある。この湯前神社は御祭神を少彦名神とする熱海温泉の守護である。
鳥居をくぐると、右手に温泉が流れてくる岩があり、手で触るとちょっと熱いくらいの湯が流れている。この湯は熱海温泉の源泉の1つである大湯で、一昨日に訪れた走り湯と並ぶ源泉である。
階段を昇って、本殿で参拝する。
本殿前には鎌倉幕府三代将軍源実朝が読んだという詠んだ歌が刻まれた歌碑が建っている。この歌は実朝が1214年正月に熱海の地で海岸に湧出する温泉(大湯)を見て崇め讃えて読んだとされている。
「都より 巽にあたり 出湯あり 名はあづま路の 熱海といふ」
湯前神社の鳥居の前には大湯間歇泉がある。熱海七湯の一つである「大湯間歇泉」は、古くからの間歇泉で諏訪の間欠泉ほどではないが、4分ごとに3分間湯の噴出を見せてくれる。
湯前神社を後にすると、ようやくお昼を食べることにして、海岸に向かった。
( 今日のランチ(地魚海鮮丼@寿司忠) に続く )
店を出た後は、海岸に出て海を眺めながら熱海駅に戻る。
熱海駅前の駅ビル「ラスカ熱海」の建物内で涼を取った後、熱海駅前にある足湯「家康の湯」で足湯を利用することにした。この足湯は天然温泉を使用していて、いくぶんぬるいお湯である。お湯は16時までで、翌日新湯を張っているとのこと。しばらく足湯で足の疲れを癒した。
その後、駅弁を買って、駅の改札の中に入った。熱海からの帰りは特急「スーパービュー踊り子」で帰る。定刻通りに熱海を発車したこの特急「スーパービュー踊り子」は全車指定席の特急であり、実はこの車両に乗るのは初めてだったりする。
今回乗った特急「スーパービュー踊り子」は大宮行きである。定刻通りに熱海を発車した特急「スーパービュー踊り子」が新宿駅に到着したのは18時56分である。新宿駅からは中央線快速電車に乗って日野駅に向かった。中央線快速電車に乗ると、旅の気分から一気に日常に引き戻された気分になった。
( 熱海旅行(3日目)(来宮神社・湯前神社) から続く )
来宮神社の参集殿に併設されたオープンカフェ「茶寮 報鼓」に入る。店は建物の中にあるが、テーブルや椅子は全て参集殿の周囲に配されている。
メニューは「ブレンド珈琲(ホット・アイス)」「アイス珈琲フロート」「カフェオレ(ホット・アイス)」「熱海紅茶(ホット・アイス)」「アイス紅茶フロート」「栗しるこ(温)」「静岡みかん100%ジュース」「だいだいサイダー」「甘酒」「甘酒スムージー」「静岡クリームメロンソーダ」「静岡みかんと旬の果実のスムージー」「タピオカ富士山サイダー」「麦こがしシフォンケーキ」「麦こがしプリン」「大楠ロール」と各種「おしるこ(温)」で構成されている。
注文したのは「ブレンド珈琲(アイス)」と「大楠ロール」である。トレーの上に妻の分のドリンクとスイーツを載せて、確保したテーブル席に運んだ。
席に座るとまずは「ブレンド珈琲(アイス)」にストローを挿して、アイスコーヒーを味わう。こだわりの堀口豆を使用したコーヒーは深い苦みと程良い酸味が感じられて、冷たくて美味しい。甘みが欲しくてミルクとガムシロップを入れて、更にかき混ぜてアイスコーヒーを飲んだ。
続いて「大楠ロール」を食べる。このオープンカフェ「茶寮 報鼓」で取り扱っている各種スイーツは来宮駅前福道町商店街のお菓子店や飲食店が神社の縁のある食材を使い、ご当地メニューとして加えたもので、この「大楠ロール」も熱海の洋菓子店「菓子の木」の商品である。
「大楠ロール」は大納言を入れたクリームをクルミや麦こがしを練り込んだスポンジ生地で巻いたロールケーキである。麦こがしとは大麦を煎ってひいた粉で来宮神社の御祭神が熱海にお着きになった際、「麦こがし・橙・ところ・百合根」をお供えしたところ、御祭神が大変喜ばれたという古記が伝わっているとのことである。
「大楠ロール」を口に入れると、ふんわりとしたスポンジ生地は香ばしく、クルミの食感がアクセントになっていて、落ち着いた甘さのクリームと一体感があって美味しい。「大楠ロール」を食べてしまうと、再びアイスコーヒーを飲んでひと息ついた。
境内は多くの参拝客で混み合っている。境内を包む木立を通して吹いてくる風が涼気を運んできていて、涼しくて気持ちが良い。たっぷりと汗をかいて、Tシャツが濡れてしまっているが、風が当たると、Tシャツが冷たいくらいである。
アイスコーヒーを飲み干してしまうと、お冷やを飲みながらしばらく足の疲れを取る。だいぶ足の疲れがとれたところで、次の行動に移ることにした。
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( 熱海旅行(3日目)(来宮神社・湯前神社) から続く )
湯前神社から坂を降りると温泉通りに出る。ここから糸川沿いに歩いていくと本町商店街に出た。更に糸川通りを海岸方面に歩いていき、途中、3つめの橋である桜橋という橋にかかったところで左に折れた。
糸川通りから銀座通りに向かって歩いていくと、左手に寿司屋「寿司忠」という寿司屋が見えてくる。まだランチの看板を出しており、遅いお昼を食べることができそうである。そこで、この店に入ることにした。
店に入る。店は2階にも席があるようだが、案内されたのは1階のカウンター席である。ちなみに1階の店内は入口から見て左手に寿司カウンターがあり、その周囲をL字形に7席配されている他、右手の厨房の周囲にもカウンター席が4席配されており、奥も厨房になっている。左右のカウンター席に挟まれるように8人が座れる座敷席が設けられている他、右手のカウンター席の窓際に4人掛けのテーブル席が1卓と2人掛けのテーブル席が1卓配されている。
卓上には醤油差しと楊枝、メニューが置かれている他、各席に箸と醤油小皿が置かれている。席に座ると、店員に「お飲物は?」と聞かれたので、お冷やをもらうことにした。
まもなくコップに入った冷水と冷たいおしぼりが運ばれてきた。お冷やを飲みながら、メニューを眺める。メニューは各種定食、丼もの、お椀物、一品料理の他、地魚すし盛合せ、ドリンク類等で構成されている。
注文したのは数量限定「地魚海鮮丼」である。ご飯大盛りで注文した。
とにかく暑くて、お冷やを飲んでいると、コップが空になってしまったので、お冷やのお替わりをお願いすると、冷水をポットで出してもらった。これはありがたい。
お冷やを飲んで料理ができるのを待っていると、しばらくして「地魚海鮮丼」とお椀が運ばれてきた。
「地魚海鮮丼」は円筒形の丼に酢飯が盛られていて、その上に刻み海苔を散らし、かんぱち、金目鯛、真鯛、いなだ、さわらが1切れずつ載せられている他、酢飯の上に敷かれた大葉の上に12切れにカットした開きにしたアジを載せて、その上におろし生姜と刻みネギを載せ、更に空いているスペースに生しらすと桜えびをたっぷりと載せ、おろしワサビとガリをトッピングしている。地魚のネタはどれも大きめにカットされていて、厚みもある。
お椀は海老の頭の入った味噌汁である。
醤油小皿に醤油を垂らして、最初にお椀の味噌汁を飲む。海老頭の味噌が溶けているのか、海老の風味のする味噌汁はよくダシが出ていて、やや甘い味噌汁である。味噌汁をずずっと半分くらいまで飲んでしまった後に、丼の上にトッピングされたおろしワサビを醤油小皿に移し、「地魚海鮮丼」を食べることにした。
まずはかんぱちをワサビ醤油にたっぷりと浸けて、酢飯の上に戻し、かんぱちと一緒に酢飯をほおばる。かんぱちは厚みがあって大きく、柔らかくて、淡泊な味わいである。真鯛は身が引き締まっていて、白身の魚の旨みがストレートに感じられて美味しい。
さわらは柔らかく、さっぱりとした脂の味わいが美味しい。舌の上でとろけるような味わいである。イナダはブリの若魚である。こちらも脂は少なく、さっぱりとした味わいで、弾力のある食感が美味しかった。伊豆の特産品である金目鯛は旨みが凝縮されたような濃厚な味わいだった。
続いてアジを食べる。アジはワサビ醤油に漬けずに、アジの上に載せられているおろし生姜に醤油差しから直接醤油を垂らして、そのまま酢飯と一緒に頬張った。アジもまたさっぱりとした青魚特有の濃厚な旨みが美味しい。
アジが無くなってしまうと、ガリを食べて一旦、口の中をさっぱりとさせた。酢飯の上にはまだ桜えびと生しらすが載っている。この桜えびと生しらすに、醤油小皿のワサビ醤油を適量まわしかけると、それぞれを酢飯と一緒にかきこんだ。最初は桜えびである。
天ぷらや掻き揚げによく入っている桜えびは、案外、生で食べる機会は少ない。海老の甘さがストレートに味わえて美味しい。プリプリとした食感に殻のサクサクとした食感がアクセントになっていて、食感が楽しめる。
最後は生しらすである。残り少なくなってしまった酢飯と一緒にかき込むようにして食べる。プチプチとした食感の生しらすは少し粘り気があり、さっぱりとした味わいの中に甘さも感じられた。ワサビ醤油のワサビが生しらすの臭みを消していて、あっという間に丼は空になってしまった。
最後に味噌汁を飲み干して完食。美味かった。満足である。
お冷やを飲み干すと、勘定を済ませて店を出た。
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