クリスマスイブの今日は晴れ。今朝は上空に澄んだ暗い空が広がっていて、天頂付近に月が浮かんでいる。時計を見なければ、まだ真夜中のような暗さで、月の周囲には星が瞬いている。今朝の気温は0℃を下回り、2日連続の冬日となった。西よりの風が吹いていて、まるで冷凍庫の中にいるかのように空気が冷えている。辺りはしんとして静かだったが、近くの高速道路から聞こえる車の走行音がやけに大きく聞こえた。
今日は通常出勤のため、早朝に家を出た。今日は週末ということもあるのか、日野駅から乗った電車は比較的空いていて、うとうととまどろんでいても、電車が駅に着くたびに冷気が車内に流れ込んで目が覚める。電車に乗って新宿駅に到着すると、空はまだ暗かったが、東の空が少し明るくなってきた。弱い北西の風が吹いていて、コートを着ていても冷気が染みとおってくるように寒かった。
職場に着いて、窓から外を眺めると薄赤色の空に高層ビルのシルエットがクッキリと映えているのが見える。東の地平線付近には薄い雲がかかっているように見えた。西の方角を見渡すと、市街地の先に薄く霞がかった山々の稜線が見えているものの、富士山は霞んで見えない。やがて日が昇ってくると、次第に空の青みが増して明るくなってきた。
日中は薄い雲が上空の所々に広がっているものの、冬の日射しが燦々と降り注ぐ穏やかな空模様となった。昼間の最高気温は13℃で、弱い北よりの風が吹いている。湿度が低く、空気が乾燥していて、風が冷たく感じられる。日なたは日射しの温もりがかじられるものの、日影に入ると、指先がかじかむように空気が冷たかった。
午後になって、上空には淡い雲が広がった。傾いてきた太陽から放たれた陽光が雲を通して、空全体を黄金色に染め上げている。西側の窓から外を見渡すと、市街地の先に見えるはずの山々の姿はすっかりガスで隠されている。日が傾いてくるにしたがって陽光は赤みを帯びて、街と空がオレンジ色に染まってきた。
今日は帰りに寄りたいところがあって、1時間の時間休を取った。寄りたいところというのは新宿センタービル中地下1階にあるリコーイメージング株式会社のショールーム「リコーイメージングスクエア東京」である。
先日、「デジカメ Watch」のニュース記事を読んでいて、ペンタックス一眼レフ用の新型GPSユニット「O-GPS2(仮称)」が2022年中の完成・発売になる見込みだということを知った。現行のGPSユニット「O-GPS1」を使用すると、しばらく使っていなかったデジタル一眼レフカメラ「PENTAX K-30」でも赤道儀無しで天体を追尾して撮影することができることを知り、マニュアルを見ていたのだが、更に詳しい情報が欲しくなってショールームに行ってみることにしたのである。
話はなかなか興味深かった。残念なのは、現行のGPSユニット「O-GPS1」は既に生産を終了しており、中古品も出回っていないらしいとのこと。現在はとにかく新型GPSユニット「O-GPS2(仮称)」の発売を待つしか無い。
ショールームを後にすると、既に日が沈んで空は暗くなっていた。今日は夕食を食べて帰ることにしている。そこで、新宿センタービルの北側にある新宿アイランドタワービルに行ってみることにした。
地下1階に降りると、蕎麦屋「信州そば処 そじ坊 新宿アイランド店」が目に入った。
今日はこの店に入ることにした。
店に入る。入口に置かれたアルコール消毒液で手指を消毒すると、店の奥に進む。店内は入口から見て右手奥に厨房が有り、その左手にカウンター席が4席配されている他、その周囲に6人掛けのテーブル席が1卓と4人掛けのテーブル席が9卓、2人掛けのテーブル席が1卓配されている。
店員に案内されて、店の奥の4人掛けのテーブル席に座った。卓上にはアクリル製の仕切板が置かれていて、その反対側から店員が温かいおしぼりと箸の載った取り皿を差し出してきた。
卓上には醤油と七味唐辛子、紙おしぼり、紙ナプキン、楊枝、メニューが置かれている。
メニューはグランドメニューと「選べるほろ酔いセット」と書かれた1枚のラミネートの紙があった。
グランドメニューを開く。最初のページは「即菜」と書かれた各種つまみやサラダのメニューである。
ページをめくると「馬刺し」「逸品」と書かれたメニューが掲載されている。
次の見開きは「焼き物」「揚げ物」「甘味」のメニューが掲載されたページである。
次は「信州の地酒」「ビール」「ウィスキー」「日本酒」「焼酎」「酎ハイ」「梅酒」「ソフトドリンク」のページとなっている。
最後は「夜そば」と書かれたページとなっていた。
食事系のメニューはこの最後のページに書かれたメニューしか無い。正直、当てが外れた。事前にインターネットで「そじ坊」のメニューを確認したつもりだったが、この店も「そじ坊」の中の酒房メニュー販売店舗だったようである。ちなみに「そじ坊」の酒房メニュー販売店舗にはこの新宿アイランド店は掲載されていない。
今更、店を出るわけにもいかず、あきらめてここで蕎麦を食べることにした。もちろん蕎麦の前に、ちょっと一杯引っ掛けていくことにする。
ラミネートされた「選べるほろ酔いセット」のメニューを注文する。ドリンクは「ハイボール」とし、おつまみAの中から「揚げ茄子のお浸し」、おつまみBの中から「山賊焼き(小)」を注文することにした。
料理を注文すると、最初に「ハイボール」とお通しが運ばれてきた。
おしぼりで手と顔を拭き、まずはハイボールを少し飲む。
ハイボールは小さめのジョッキに入っていて、氷が浮かべられている。
仕事を終えた後に飲むハイボールは冷たくて美味しい。空腹の胃袋にアルコールが染み渡るようである。
「ハイボール」をしばらく楽しんだところで、お通しを食べる。3つの窪みが付いた細長い器に盛られたお通しはオクラの胡麻和えとひじきの煮付け、山芋の煮付けの3品である。
オクラの胡麻和えはネバネバしたオクラがジューシーで美味しい。胡麻の粒々とした食感がアクセントになっている。胡麻の香ばしさにオクラの食感が合わさって、喉の奥に消えていった。
続いて、ひじきの煮付けである。ひじきの煮付けには大豆と鶏そぼろが絡められている。ジューシーな味わいの中に大豆の優しい甘みと鶏そぼろの旨味が美味しい。ひじきの煮付けを食べながら「ハイボール」を飲んだ。
最後に山芋の煮付けを食べる。ねっとりとした食感の山芋は、ダシの味が濃くて美味しい。山芋の煮付けを食べていると、おつまみの「揚げ茄子のお浸し」が運ばれてきた。
「揚げ茄子のお浸し」は中に茄子のカットが8切れほど入っていて、濃いダシに浸かっている。茄子の上にはおろし生姜とたっぷりのカツオ節がトッピングされている。
茄子はジューシーで美味しい。カツオ節とおろし生姜が出汁を吸って、茄子にアクセントを与えている。この出汁をご飯にかけたら美味そうだろうなぁと思うのだが、メニューの中にご飯ものが無いのは本当に残念である。代わりにハイボールを飲んで気を紛らわせた。
しばらくして「山賊焼き(小)」が運ばれてきた。「山賊焼き(小)」は器にちぎったキャベツを敷いて、その上に4切れにカットされた鶏もも肉の唐揚げが載せられている。キャベツにはマヨネーズがトッピングされている他、カットレモンが1切れ添えられている。
鶏肉の断面を見てみると、薄い衣の中に脂身の無い鶏肉が詰まっている。
さっそくカットレモンを唐揚げの上から搾り、山賊焼きを食べることにした。山賊焼きは長さ10cm、幅8cmの楕円形で厚さが1cmほどある。じっくりと味を染みこませた鶏肉を揚げたという山賊焼きは、サクサクとした衣に淡泊な味わいの鶏肉が詰まっている。鶏肉のジューシーな味わいに、レモン汁の酸味がアクセントになっている。これにマヨネーズをトッピングすると、マヨネーズの酸味がサッパリとした味わいで美味しい。
鶏肉を食べてしまうと、残ったマヨネーズでキャベツを食べてしまった。料理を平らげてしまうと、再び「ハイボール」を飲む。
ここで追加の料理を注文しようかとも思ったのだが、今日はあまり飲む気にならないので、さっさと蕎麦を注文することにした。だいぶ寒くなってきたので、温かい蕎麦を食べることにしてメニューを見る。店員を呼んで注文したのは「にしんそば」である。お腹も空いているので、蕎麦を「大盛」で注文することにした。
しばらくして「にしんそば」「大盛」が運ばれてきた。「にしんそば」は薄い褐色の透き通ったダシに浸かった蕎麦の上にニシンの半身の甘露煮が載せられていて、2つに割った細いタケノコとミツバ、ネギが載せられている。「にしんそば」の載ったトレーの上にはレンゲが添えられていた。
まずはダシを掬って飲む。薄めのダシは旨味が濃くて美味しい。レンゲを置いて、箸を取ると、蕎麦を食べる。細めの蕎麦は柔らかく、ほどよい弾力のある歯応えが味わえる。ダシをたっぷりと吸ったニシンの甘露煮は柔らかくジューシーで、濃い旨味が口の中に溢れ出した。舌の上でホロホロと崩れるような食感を楽しみながら、蕎麦を食べる。
蕎麦を食べながらタケノコを食べる。麺と同じ太さのタケノコは柔らかく、その歯ごたえがアクセントになっている。ネギはジューシーで甘く、蕎麦に絡んで口の中に入ってきた。
「にしんそば」「大盛」はちょっと失敗した。蕎麦は大盛りになっているかもしれないが、汁も多い。蕎麦をあらかた食べ終えると、レンゲでひたすらダシを飲んだ。丼のダシがだいぶ少なくなったところで、丼を持ち上げ、丼の底に溜まっていた蕎麦ごと、蕎麦のダシを飲み干す。確かにお腹いっぱいではあるが、なんだか水腹という感じである。胃袋がタップンタップンと音を立てているようにも思える。体が熱くなってきた。
席を立ち、コートを羽織って店の入口脇のレジに進む。代金を電子マネーで支払うと店を出た。お腹いっぱいになったハズなのに、この充実感の無さは一体何だ。せっかくのクリスマスイブに自分の選択の失敗を後悔しながら、新宿駅に向かった。
新宿駅から電車に乗って帰宅の途につく。まだ時間が早いこともあって、帰宅ラッシュに巻き込まれてしまった。通勤快速電車を避けて快速電車に乗ったのだが、それでも車内は混んでいる。結局、立川駅まで座ることができなかった。電車は立川止まりで、立川駅で乗り換えて後続の高尾行きに乗り換える。
日野駅に着いて電車を降りると、改札を抜けて駅の外に出た。甲州街道沿いに家路を急ぎながら空を見上げる。上空の暗い空には淡い雲が広がっている。雲の合間から星が瞬いているのが見えた。
今日は晴れ。今朝は上空に澄んだ暗い空が広がっていて、星が瞬いている。今朝の気温は0℃を少し下回るくらいで、ほとんど風も無く、静かな朝となった。カーテンを開けると、外気に面した窓が結露をして曇っている。窓を開けると、朝の冷気が室内に流れ込んできて、足下から冷気が迫り上がってくるように感じられた。
自宅の前の路面は昨日降った雨でしっとりと濡れていたが、ところどころ乾いているのは車が停まっていたからだろうか。水分をたっぷりと含んだ空気がまるでシャーベットのように冷たく感じられる。吐く息が白く見えた。
今日は午前中テレワークのため、うっかり二度寝をしてしまった。目が覚めたのは日の出の時刻よりも少し前である。上空の空は既に青みが増していて、東の空はオレンジ色に染まっている。やがて東の空に朝日が昇ってくると、団地の前庭に敷き詰められた落ち葉が黄金色に輝き始めた。
髭を剃って顔を洗うと、湯を沸かしてインスタントコーヒーを淹れた。玄関のドアポストに投函された朝刊を取り出して新聞を読みながら、簡単に朝食を済ませる。定時よりも少し前の時間になったところで、業務端末に電源を入れて業務を開始した。
日中は快晴で、上空には雲ひとつ無い澄んだ青空が広がった。正午になってテレワークを終了すると、職場にテレワーク終了を告げるメールを送付して出勤の準備をする。家を出ると眩しいばかりに日射しが降り注いでいて、冷たい東よりの風が吹いていた。路面はまだ乾ききっていなかったが、湿度が朝よりも下がっていて風が爽やかに感じられる。
日野駅から電車に乗って新宿駅に到着すると、改札を抜けて外に出た。新宿センタービル地下1階にある牛丼屋「吉野家 新宿センタービル店」で遅いお昼を食べると、職場に向かう。4号街路を歩いていると、都庁舎に貼られたオリンピック・パラリンピックのロゴが描かれたラッピングを作業員が外しているのが目に入った。まだ都庁第一庁舎2階には大会メダルや聖火リレートーチが展示されているが、また1つ、今年東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が開催された痕跡が消えた気がする。
昼間の最高気温は14℃で湿度が低く、午後から吹いてきた南よりの風が冷たく感じられる日射しが眩しいほどに燦々と降り注いでいて、陽光の温もりが感じられた。空気がスッキリとして爽やかに感じられて、過ごしやすい陽気である。
午後、仕事をしていると、東側の窓からオレンジ色の光が射しこんできた。西の山々の稜線に落ちていく夕日がビルの窓に反射して、窓から見えるビルが眩しく見える。ビルの上には白く輝く月が見えた。西側の窓から東京の市街地を見渡すと、市街地の先に見える山々の稜線がオレンジ色に染まった空に黒いシルエットとなって映えている。やがて空が暗くなってきた。
夜、仕事を終えて職場を出ると、外は北よりの風が吹いている。上空には暗く澄んだ空が広がっていて、青くライトアップされた都庁が冷たく見えた。
地下道を歩いて新宿駅に到着すると、中央線下りホームに昇って中央線快速電車に乗った。電車は比較的混んでいたが、それでも電車が三鷹駅に到着したところで座ることができた。シートに腰を下ろすと瞼も重くなる。眠気に身を委ねてうつらうつらとしていると、電車は立川駅に到着した。
今日は夕食を食べて帰ることにしている。電車を降りて改札を抜けると、駅北口に出た。北口大通りを北に歩いて行くと、ビックカメラ立川店の北側に商業施設「フロム中武」がある。この1階には以前、食事をしたステーキ店「いきなりステーキ 立川北口店」があるが、その右手に蕎麦屋「名代 富士そば 立川店」がある。今日はこの店に入ることにした。
ちなみに店の奥の建物側にも入口があったが、ここは出入口というよりも換気のために扉を開けているとのことである。
建物の外から直接店に入ると左手にアルコール噴霧器と検温器が一体になった装置が設置されているので、ここで検温と手指の消毒を行う。装置の奥には券売機が2台設置されていて、ここで食券を購入した。
券売機で食券を購入すると、すぐ右手にある食券受付口に進む。
注文したのは「もつそば」と「カレーかつ丼」である。それぞれ単品で購入することにした。食券受付口の右上の棚には天ぷらとコロッケ、カレーコロッケ、紅生姜天が並んでいる。食券受付口の右手に重ねられたトレーが置かれており、その奥に給水器が設置されている。
給水器の奥には返却口があり、その右手にレンゲの入った籠とそば湯の入ったポットが置かれていた。給水機の右隣には重ねられたコップが並んでいる。コップを1つ手に取ると、給水器で冷水を注いだ。
店内は店の入り口側にカウンター席が15席設けられている他、店の奥に4人掛けのテーブル席が6卓と2人掛けのテーブル席が2卓配されている。店の入り口に近いカウンター席に腰を下ろした。
卓上には特選丸大豆醤油と一味唐辛子、ホワイトペッパー(パウダー)、箸、楊枝、紙ナプキン、台ふきんが置かれている。お冷やを飲みながら料理が出来るのを待った。
やがて、店内のアナウンスで食券の番号が呼ばれたので、食券受付口に向かった。トレーの上には「もつそば」と「カレーかつ丼」、汁物が付いている。汁物は「カレーかつ丼」に付くものとのこと。料理が一式載せられたトレーを持って確保したテーブル席に運んだ。
席に座ると、箸と紙ナプキンを取って、さっそく料理を食べることにする。最初に食べることにしたのは「もつそば」である。「もつそば」は関東風の濃いダシに浸かった蕎麦の上に白もつとワカメ、刻みネギが載せられている。
まずは蕎麦を食べる。ダシがたっぷりと絡まった蕎麦は弾力のある歯応えが美味しい。蕎麦にはワカメや刻みネギが絡んで口の中に入ってくる。ワカメのボリューム感に刻みネギのシャキシャキとした食感がアクセントになっていて美味しい。
白もつはふんわりと柔らかく、ダシを吸ってジューシーな歯応えで美味しい。肉の旨味とダシの旨味が一体となっていて、口の中で肉汁とダシが絡み合う。蕎麦を食べていると、麺にもつが絡んで口の中に入ってきた。
途中で味に変化を与えるために卓上の一味唐辛子を適量振りかけて、更に蕎麦をすする。一味唐辛子の辛味が蕎麦の味わいにアクセントを与えている。じんわりと額に汗が浮かび、体も熱くなってきた。最後に、丼を傾けてダシを飲む。旨かった。
続いて「カレーかつ丼」を食べる。「カレーかつ丼」は丼といいながら、ほとんどカツカレーである。平皿にライスを盛り、その上に4切れにカットしたロースかつをタマネギの入った醤油ベースの割り下で煮て、玉子でとじたものが載せられている。カツにかからないようにカレーがライスの山の周辺に湛えられていて、丼の一隅に福神漬けがトッピングされている。「カレーかつ丼」にはスプーンが添えられた。
薄い衣をまとったカツは脂身はほとんど無く、柔らかい食感である。割り下を吸った衣は割り下をたっぷりと吸い込んでいて、淡泊な肉の旨みと一体化している。タマネギの旨味と玉子の甘みがカツにアクセントを与えている。
カツを食べながらカレーを食べる。カレーは甘口で、カレールーにはジャガイモとニンジン、豚肉の小片が入っている。割り下とカレーがぶつからず、むしろ調和した旨さが感じられたのは意外だった。よくよく考えてみれば、蕎麦屋のカレーは蕎麦つゆを作るダシで作っているからに違いない。ダシの旨みとカレーのほのかなスパイシーな味わいの組み合わせが美味しい。
豚肉の小片は少し固く、食感のアクセントになっている。とろけて原型をとどめていないジャガイモとニンジンは柔らかく、舌触りが滑らかな食感で野菜の甘みを感じる。これにタマネギの食感と玉子の甘みが加わって、なかなかの食べ応えである。
ライスの上に載せられたカツを食べてしまうと、残りのカレーをひたすら食べる。丼の一隅に添えられた福神漬けが次第にカレールーに混ざり、ご飯と一緒に口の中に入ってくる。福神漬けの甘さとパリパリとした食感がアクセントになって美味しい。最後にスプーンで皿に残ったカレールーを拭うようにして食べると、皿も空になった。
最後に汁物を飲む。汁物はワカメと刻みネギの入った蕎麦のダシである。
ふんわりとしたワカメのボリューム感に刻みネギのシャキシャキとした食感がアクセントになっている。汁物を飲み干すと、コップに残った冷水を飲み干して完食。美味かった。満足である。
食器を返却口に返却して店を出る。時間もだいぶ遅くなっていたが、通りにはまだ人がたくさん歩いていて、ペデストリアンデッキに昇るエスカレーターには人が鈴なりに乗っていた。
立川駅から中央線に乗って帰宅の途につく。日野駅で電車を降りて改札を抜けると、信号を渡って家路を急いだ。
上空には暗く澄んだ空に月が煌々と明るい光を放っていて、その周囲には星が瞬いているのが見える。空気が凜と張り詰めたように冷たく、風がスースーと通り抜けていった。
今日は曇りのち晴れ。今朝は上空に厚い雲が広がっていて、真夜中のように暗い朝となった。今朝の気温は7℃で湿度が高く、北よりの風が吹いている。空気が冷たいものの、湿度があるせいか、それほど寒くは感じられない。むしろ風が涼しく感じられる陽気となった。
今日は通常出勤のため、早朝に家を出た。日野駅から乗った電車は、週末にもかかわらず、少し混んでいるように思える。新宿駅に到着して電車を降りると、上空には雲がかかっているものの、東の空は切れて日の出前の赤みがかった空が広がっていた。都心は未明に雨が降ったのか、路面の所々に濡れた跡がシミのように黒くなっている。日の出の時刻を迎えると、次第に空が明るくなってきた。
日中は晴れで、上空には薄い雲が青空にマーブル状に混ざっているように見えるものの、冬の日射しが燦々と降り注ぐ心地良い空模様となった。昼間の最高気温は12℃で、北よりの風が吹いている。日射しの温もりが感じられるものの、空気が冷たく、風がヒンヤリと感じられた。
今日も忙しくて、帰宅するのは遅くなってしまった。職場を出ると、都庁第一庁舎が青い光で染まっているのが見えた。今日から28日までは「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」ライトアップということで、「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」に合わせ、都庁第一本庁舎を「ブルーリボン」にちなんだ青にライトアップしているとのこと。ライトアップの時間も16時30分から23時00分までとなっており、日没から深夜までライトアップされている。
今日は夕食を食べて帰ることにしている。時間も遅いことではあるし、これから電車に乗って飲食店を探すよりも、新宿で食べた方が良さげに思える。そこで、今日は新宿アイランドタワービルに行ってみることにした。
当てにしていた定食屋は店が無くなっていたので、慌てて、館内マップを眺める。地下1階をうろうろとしていると、うどん屋「三国一 アイランドイッツ店」が営業しているのが目に入った。
そこで今日はこの店に入ることにした。
店に入るとすぐ右手に検温と手指消毒をする機械が設置されているので、これで手指にアルコール消毒液をなじませると、店の奥に進んだ。店内は入口から見て左手に厨房があり、その前にカウンター席が直線上に7席配されている他、右手のテーブルを囲むようにカウンター席が5席配されている。店の奥には6人掛けのテーブル席が1卓と4人掛けのテーブル席が11卓、2人掛けのテーブル席が1卓配されている。厨房の奥のスペースには個室もあるようである。
出てきた店員に1人であることを伝えると、カウンター席に案内された。カウンター席は1席毎に間仕切りが置かれている。席に座ると店員が箸と紙おしぼりを持ってきた。
カウンターの上にはメニューが置かれている他、テーブルの上には七味入り炒にんにくとゆず七味、一味唐辛子が置かれている。
メニューを見る。メニューはグランドメニューの他に2枚のラミネートされた紙が挿してある。まずはグランドメニューである。
ページを開くと最初の見開きは店の名前の由来が記載されている。
ページをめくると、各種うどんとご飯物のメニューが現れた。
更にページをめくると、次は一品料理のメニューとなっている。
次はレモンサワーと各種ハイボール、サワー、ビールのメニューである。
最後は日本酒、焼酎、梅酒、ソフトドリンク、ワイン各種のメニューが掲載されている。
両面ラミネートされたメニューの片面にはおすすめのうどんのメニューが掲載されている。
裏面は丼のメニューである。
その他に「カレー南蛮うどん」「ハーブチキンサラダうどん」のメニューが掲載されたメニューがある。ちなみに裏面は白紙である。
夕食を食べるつもりでいたが、先日のうどん屋の経験もあり、明日はお休みという事情も手伝って、夕食を食べる前にちょっと飲むことにした。まず、アルコールは「知多風香るハイボール」を注文することにする。酒の肴として「若鶏の唐揚げ」を併せて注文することにした。
最初に「知多風香るハイボール」が運ばれてきた。表面に泡が浮かんでいるハイボールはグラスに入っていて、氷が浮かべられている。
早々に口を付けたい気分だが、あっという間に無くなってしまいそうだったので、「若鶏の唐揚げ」ができるのを待つことにした。しばらくして、料理が運ばれてきた。
まずは紙おしぼりで手を拭くと、「知多風香るハイボール」を飲む。既に表面の泡は綺麗に消えてしまっている。
「知多風香るハイボール」は風のように軽やかな口当たりで、冷たく爽やかな味わいが美味しい。
続いて「若鶏の唐揚げ」を食べることにした。
「若鶏の唐揚げ」は紙を敷いた上に特大の唐揚げ3個を半分にカットした物とパセリが2切れ載せられていて、半分にカットしたすだちが添えられている。
すだちを搾って、唐揚げにまんべんなくかけると、唐揚げを1切れ取り皿に移した。断面からは肉汁が垂れていて美味そうである。
唐揚げを口に入れる。唐揚げの衣はサクサクとした食感で、中に詰められた鶏肉はジューシーな味わいで美味しい。柔らかく、それでいて、弾力のある歯ごたえで、すだちの清涼な風味がアクセントになっている。
唐揚げを食べながらハイボールを飲む。ハイボールは料理の味を引き立てる役割を演じている。唐揚げを食べながらハイボールを飲んだ。
唐揚げがあと1切れか2切れになったところで、店員を呼んで追加の料理を注文することにした。調子に乗ってきたので、もう1杯アルコールを飲みたいところだが、料理のラストオーダーの時間が迫ってきているので、本題のうどんを注文する。
メニューを開いてうどんを注文する。うどんは「なべやきうどん」「大盛」とした。更に「ライス」を併せて注文する。注文を終えると、残りの唐揚げを楽しみながらハイボールを飲んだ。
唐揚げが無くなったところで、グラスに残ったハイボールを飲み干した。美味かった。やっぱり仕事の後の一杯は格別である。しばらくして店員が来ると、空になった皿とグラスが下げられた。代わりにお冷やが1杯運ばれてきた。
続いて、トレーの上に「なべやきうどん」「大盛」と「ライス」「お新香」と取り皿がが載せられて運ばれてきた。
さっそく「なべやきうどん」を食べることにする。「なべやきうどん」は鉄鍋の中に極太のうどんが入っていて、白濁したダシに浸かっている。うどんの上には海老天が1尾と鶏肉のぶつ切りが1切れ、カマボコと昆布巻きがそれぞれ1枚ずつ載せられ、どんこ、ちくわ、タケノコのカット、春菊、ネギのカットが載せられていて、玉子が落とされている。
まずはうどんを適量、取り皿に移し、昆布巻きとどんこ、ちくわをうどんの上に載せて、ダシを適量注いだ。
さっそくうどんを食べることにする。極太のうどんは弾力のある歯応えで、モチモチとした食感が美味しい。上品な旨味のダシがたっぷりと絡んで口の中に入ってくる。うどんを食べながらどんこにかぶりついた。肉厚のどんこは弾力のある歯応えと噛むほどに口の中に広がる旨味が美味しい。
ちくわはダシをたっぷりと吸っていて、ジューシーで美味い。昆布巻きは昆布の旨味とカマボコの淡泊な旨味が重なり、歯応えと旨味の双方に存在感が感じられた。うどんを食べてしまうと、ダシを飲む。白濁したダシを飲み干すと、柚子の爽やかな香りが鼻腔に広がった。
再び取り皿にうどんを入れて、今度は鶏肉とかまぼこ、タケノコをうどんの上に載せた。たけのこはダシをたっぷりと絡ませて口の中に入ってくる。ジューシーな食感とタケノコの歯応えの組み合わせは、かなり存在感がある。鶏肉はダシをたっぷりと吸って、鶏肉の旨味とあわさってジューシーで美味しい。カマボコは厚めにカットされていて、弾力のある歯応えに淡泊な旨味が美味しい。
うどんも食べてしまうと、更に、鍋に残ったうどんを取り皿に移し、海老天と春菊、刻みネギをうどんの上に載せた。
海老天を持ち上げると、衣がするっとうどんのダシの上に落ちてしまった。そのまま海老天にかぶりつく。プリプリとした身は甘くて美味しい。尾まで香ばしく食べてしまった。ダシに落ちた衣は、たっぷりとダシを吸ってジューシーな旨味が味わえる。衣と一緒にうどんを食べる。これは美味い。春菊とネギはダシをたっぷりと吸ってジューシーで美味しかった。
なべやきうどんのうどんをおおかた片付けたところで、ライスを食べる。お碗に盛られたライスは米粒が艶々として美味しそうだ。
これに「なべやきうどん」のダシをたっぷりと注ぎ、雑炊風にして食べる。まずはそのまま食べてみた。ダシの旨味をたっぷりとまとった米粒はうどんのダシと一緒にサラサラと喉の奥に消えていく。やや固めに炊かれているのか、歯応えのある食感に米粒の甘みとダシの旨味が調和して、とにかく美味い。
ライスが半分ほど無くなったところで、お新香をご飯の上に載せた。お新香はキュウリの柴漬けである。
柴漬けと一緒にダシに浸ったライスをかき込む。柴漬けの辛味とパリパリとした食感がアクセントになってご飯が進む。あっという間にお碗は空になった。
あらためて取り皿に鍋に残ったうどんのダシを全て注ぎ入れ、取り皿を傾けてダシを飲み干し、完食。美味かった。満腹、満足である。
最後にコップに残ったお冷やを飲み干す。「なべやきうどん」を食べて熱くなった体がクールダウンしていくように感じられる。帰り支度をして席を立つと、店の入口近くにあるレジで代金を払った。代金をクレジットカードで払うと店を出て、新宿駅に向かった。
新宿駅から中央線通勤快速電車に乗って帰宅の途につく。座れなかったが、意外と空いていたので驚いた。カバンを網棚の上に載せて、吊革に掴まって読み物を読みながら車内の時間を過ごす。国分寺駅で座ることができたので、ちょっと目をつぶった。
電車が日野駅に到着したところで、改札を抜けて甲州街道に出た。上空には澄んだ暗い空が広がっていたが、星は見えなかった。
今日は晴れ。今朝は上空に薄く綿を広げたような雲が広がっていて、雲を透かすようにして暗い空が広がっている。今朝の気温は7℃で、弱い北よりの風が吹いていた。湿度が高く、シメシメとした風がヒンヤリと感じられる。外は真夜中のように暗く、街灯の明かりが寒々しく見えた。
今日は通常出勤のため、早朝に家を出た。日野駅から電車に乗って新宿に向かう。電車が新宿に到着して間もなく、日の出の時刻を迎えた。
太陽が東の空に昇ってくると、西新宿の高層ビル群が朝日を浴びて赤く染まった。上空には青空が広がっていて、薄い雲が所々に漂っている。次第に空が明るくなってきた。
日中は上空に薄い雲が所々にかかっているものの、青空が広がって日射しが燦々と降り注ぐ穏やかな空模様となった。昼間の最高気温は18℃で湿度が低く、弱い西よりの風が吹いている。風が少し涼しく感じられるものの、日射しがポカポカと暖かく心地よく感じられた。
お昼休みに外に出てみると、上着無しでも過ごしやすい陽気である。陽光が木々の赤く染まった葉を透かして、煌めくように見えた新宿中央公園も紅葉で赤く染まっているように見える。少し汗ばむような陽気で、冷たい空気が気持ちよかった。
今日も忙しくて、帰宅するのは遅くなってしまった。今日は満月で、140年ぶりのほぼ皆既月食が見られるという天体ショーが期待されていたが、仕事の方はそれどころでは無く、窓の外を見るヒマも無い。もっとも東の窓の正面には建物のために月を望むこともできず、ようやく仕事を終えて職場を出て外に出てみると、都庁舎のライトアップもは消えていた。
今日は夕食を食べて帰ることにしているが、今日は金曜日ということもあって、新宿駅西口の居酒屋や飲食店はかなり混んでいるようだ。自宅の近くの飲食店に行くことにして、新宿駅から中央線快速電車に乗り込んだ。
中央線は青梅線内での人身事故の影響で、ダイヤが乱れていた。乗り込んだ立川行きの快速電車は、1つ手前の国立止まりとなってしまったので、どこかで後続の電車に乗り換えなくてはいけない。電車が国分寺駅に到着したところで、一旦、電車を降りた。この駅で後続の電車を待つつもりだったが、どうせなら夕食を国分寺駅前の飲食店で食べてしまおうという気分になって、改札を抜けた。
駅北口改札を抜けると、駅前通りを北に歩き出した。最初の交差点である本町二丁目交差点を右折して武蔵小金井駅方面に歩いていく。2年前に「台湾ラーメン」を食べたラーメン屋「ふうみどう」の前を通り過ぎ、その先のコンビニの角を左に曲がってその正面にあるうどん屋「讃岐うどん irico」に入ることにした。
店に入る。店内は入口から見て左手に厨房があり、その正面にカウンター席が4席直線上に配されている他、店の奥のスペースと右手の壁際に4人掛けのテーブル席が1卓と2人掛けのテーブル席が7卓配されている。出てきた店員に「お好きな席にどうぞ」と声をかけられて、カウンター席に腰を下ろした。
席に座るとお冷やと冷たいおしぼりが運ばれてきた。卓上には七味唐辛子と箸立て、楊枝立て、メニューが置かれている。箸立てには塗り箸と割り箸が入っていた。お冷やを飲みながらメニューを眺める。
グランドメニューの冊子の他に2枚のラミネートされたメニューがある。1枚は「讃岐おでん」と書かれたメニューである。
もう1枚は「季節限定メニュー」と書かれた各種うどんのメニューである。
裏面は「お薦めメニュー」「日本酒」が記載されていた。
グランドメニューの冊子を開く。
最初のページは店のうどんについての紹介ページとなっている。
ページをめくる。横に広いページの左手には各種「温うどん」のメニューが記載されている。
右手には各種「冷うどん」のメニューが掲載されている。
次の見開き左手のページには各種「逸品」メニューが掲載されている。「とりあえず」「サラダ」「揚げ物」「盛り合わせ」のカテゴリーがある。
右手も各種「逸品」メニューが掲載されている。こちらには「天ぷら」「トッピング」「ごはん」のカテゴリーが記載されていた。
最後の見開きは各種「飲み物」となっていて、左手には「ビール」「焼酎」「梅酒」「酎ハイ」「ワイン」「ソフトドリンク」各種が記載されている。
右手には「日本酒」各種が記載されている。
最後のページは飲み放題メニューが記載されていた。
だいぶ寒くなってきたので、おでんのメニューが魅力的に見える。おでんを注文するとなると、ここはちょっと一杯飲みたいところである。しかも今日は金曜日で、明日はお休み。迷うことはない。ただ、久しぶりの外呑みである。ここはおとなしく「ハイボール」を注文することにした。おでんは「大根」「玉子」「牛すじ」の3点を注文することにした。
しばらくして、「ハイボール」が運ばれてきた。続いておでんも運ばれてくる。
箸を取るとさっそく「ハイボール」と「おでん」を楽しむことにした。
おしぼりで顔と手を拭うと、さっそく「ハイボール」を飲むことにする。細長く背の高いグラスに注がれた「ハイボール」には氷が浮かべられている。
久しぶりに外食で飲む酒は冷たくて美味しい。空腹の胃袋に冷たい「ハイボール」が染み渡るようである。
「ハイボール」をしばらく楽しんだところで、おでんを食べる。おでんは大きな丼に注文した3品のおでんが入っている。ダシがたっぷりとかけられて、刻みネギが散らされている。
おでんには洋カラシが添えられた。足りなければ、言って欲しいとのことである。
最初に大根を食べることにした。大根は直径6センチ厚さ4センチほどの円筒形にカットされていて、あらかじめ半分に切られている。大根の半分を取り皿に移した。
透き通るような断面におでんのダシが染みこんでいる。箸で大根を切り、口に運んだ。トロトロとした食感の大根は舌の上で崩れるような食感で、味が良く染みこんでいて美味しい。熱を通した大根の甘さにダシの旨味が覆い被さるように口の中に広がった。大根を味わいながら、「ハイボール」を楽しむ。熱々の大根に冷たい「ハイボール」の組み合わせがなんとも美味しい。
半分の大根を食べてしまうと、残りの大根を食べる。今度は大根に洋カラシをたっぷりと載せて口に運んだ。なかなかボリュームがあって、食べ応えのある大根である。刻みネギがシャキシャキとした食感で、洋カラシの絡みと共に大根の味わいにアクセントを与えている。薄口のダシは上品ないりこの旨味が濃くて、大根の味わいを引き立てている。もう半分の大根を食べてしまうと、再び「ハイボール」を飲んだ。
続いて「牛すじ」を食べる。串に刺された「牛すじ」は5切れほどの肉片が刺してある。
「牛すじ」の1切れを口に入れた。フンワリとした食感の牛すじは弾力のある歯ごたえでジューシーで美味しい。ダシをたっぷりと纏って旨味が濃く、柔らかくて食べ応えがある。「牛すじ」を食べると、再び「ハイボール」を飲んだ。
ここで、メニューを見ながらうどんを注文する。うどんは季節限定の「鍋焼きうどん」を注文することにした。大盛無料となっているので、大盛で注文する。更に名物「いりこ飯」を併せて注文する。注文を終えると、残りの「玉子」のおでんを取り皿に移した。
玉子を箸で半分に切り、玉子を食べながら「ハイボール」を飲む。玉子にも残った洋カラシをたっぷりと添えて口に運んだ。玉子にも甘みと旨味の濃いダシがよく染みこんでいる。黄身の味が濃くて、ダシの旨みに負けないほどである。白身はプルプルとした食感で、甘くて美味しかった。
3品のおでんを食べてしまうと、丼のダシを全て取り皿に移し、ダシを飲む。瀬戸内海のいりこ(煮干し)をベースしているというダシは最高に旨い。ダシを飲み干すと、「ハイボール」を飲む。ダシの旨みに「ハイボール」の爽やかな炭酸の味わいが重なって喉の奥に消えていく。美味かった。それ以上の言葉が見当たらない。
しばらくしてトレーの上に大盛の「鍋焼きうどん」と名物「いりこ飯」が載せられて運ばれてきた。
おしぼりで改めて口の周囲を拭うと、「鍋焼きうどん」を食べることにする。「鍋焼きうどん」は鉄鍋の中に極太のうどんが入っていて、いりこをベースに自家製のかえしを合わせたという天然ダシに浸かっている。うどんの上には海老天が2尾とカマボコが1枚、どんこ、ネギのカット、カボチャのスライス、わかめが載せられていて、玉子が落とされており、刻みネギが散らされている。
まずはうどんを適量、取り皿に移し、海老天を1尾とワカメをうどんの上に載せて、ダシを適量注いだ。
さっそくうどんを食べることにする。自家製麺の極太のうどんは、香川県から取り寄せる2種類の粉をブレンドし、2日間かけて製麺しているとのこと。モチモチとした弾力のある歯応えに程良いコシが美味しい。ダシはいりこをベースに昆布、3種の削り節をブレンドし、3週間以上寝かせた自家製のかえしを合わせているとのこと。豊潤な旨味とダシの素朴な甘さがうどんにたっぷりと絡まって口の中に入ってくる。
うどんにはワカメが絡まって口の中に入ってきた。ふんわりとした食感のワカメはボリューム感があって美味しい。うどんを食べながら海老天を食べる。サクサクとした食感の衣の中にはプリプリとした海老の身が詰まっている。衣はたっぷりのダシを吸って、ジューシーでありながら軽い食感が味わえる。海老は尾までサクサクと香ばしくて美味しかった。
ダシも飲み干してしまうと、再び取り皿にうどんを移し、今度はどんこ、ネギ、カマボコをうどんの上に載せた。どんこは肉厚で味がよく染みこんでいる。弾力のある歯応えで、ダシがよく染みこんでおり、ジューシーで美味しい。ネギはツルンとした食感で、甘くてジューシーな味わいである。カマボコのフンワリとした弾力のある歯応えを楽しみながらうどんを食べた。
再び取り皿にうどんを入れて、カボチャと玉子、海老天を載せる。熱が入ったカボチャは甘くて美味しい。玉子を崩してうどんを食べると、玉子の黄身がうどんに絡んで、また違った味わいが楽しめる。玉子の黄身の甘みにダシの旨みが絡んで、食べ応えがある。最後の〆に海老天を味わうと、鍋の中のうどんも大方無くなった。
ここで名物「いりこ飯」を食べることにする。「いりこ飯」はいりこの煮干し、ごぼう、にんじん、アサリ、生姜の入った炊き込みご飯で、香川の伝統的な郷土料理とのこと。出された「いりこ飯」には更に刻みネギと刻み海苔がトッピングされて、白ゴマが散らされている。
お碗を持って「いりこ飯」を食べる。いりこは旨味が濃くて美味しい。ジューシーなアサリに生姜の清涼感が加わって、食べ応えがある。ゴボウとニンジンの食感が加わって、食べ応えのある炊き込みご飯である。
半分ほども食べたところで、思いついてうどんのダシを「いりこ飯」にかけて食べる。うどんのダシの旨みが米粒を包み込んで、サラサラと美味しかった。あっという間にお碗が空になったところで、そのお碗に鍋に残ったうどんのダシを全て注ぎ入れ、お碗を傾けてダシを飲み干し、完食。美味かった。満腹、満足である。
最後にコップに残ったお冷やを飲み干す。帰り支度をして席を立つと、店の入口近くにあるレジで代金を払った。ちなみに支払いは現金のみとのこと。代金を払うと店を出て、国分寺駅に向かった。
国分寺駅から中央線の電車に乗って帰宅の途につく。ダイヤはまだ乱れていたが、下りホームには高尾行きの電車が停まっていたので、これに乗り込んだ。電車が日野駅に到着したところで、改札を抜けて駅西側のロータリーに出る。
上空には澄んだ暗い空が広がっていた。天頂方向に満月が煌々と輝いていて、その周囲に星が瞬いていた。
今日は曇りときどき晴れ。今朝は上空に大小の雲が重なり合うように浮かんでいて、雲の合間から薄暗い空が顔を出している。日の出前の東の空に浮かぶ雲の合間からは赤い光が射しこんでいたが、西の空に浮かぶ雲の合間からは月の黄金色の光が漏れていた。
今朝の気温は8℃で、弱い北よりの風が吹いている。玄関のドアポストに投函されていた朝刊はビニル袋に入っていた。しかし、湿度があるものの、雨が降った形跡はないようだ。
今日は通常出勤のため、早朝に家を出た。玄関の扉を開けると、冷蔵庫の扉を開けたかのように冷気が室内に流れ込んでくる。外は上着を着ていても肌寒く、しかし、空気がスッキリとしていて、眠気が覚めるような陽気である。日野駅から電車に乗って都心に向かっていると、次第に空が明るくなってきた。
日中は雲が多いものの、朝よりは青空の領域が広がって明るくなった。雲の合間から日射しも降り注いでいて、風が爽やかに感じられる陽気である。昼間の最高気温は19℃で湿度が低く、乾いた北よりの風が吹いている。日射しが弱いこともあって、空気がヒンヤリと感じられた。
今日は午後に所用があって、2時間の時間休を取った。所用を済ませると、中央線の下り電車が混まない内に都心を離れようと、新宿駅から電車に乗って帰宅の途につく。
今日は夕食を食べて帰ることにしている。どこで食べるか考えていなかったこともあって、とりあえず立川に出るつもりでいたのだが、電車が通勤快速電車の待ち合わせで国分寺駅に到着したところで、ふと、思いついたことがあって電車を降りた。
改札を抜けて駅南口に出る。以前、夕食をカレー屋「カレーハウス Coco壱番屋 JR国分寺駅南口店」で食べた時に、気になった蕎麦屋があったハズである。今日はその店に行くことにした。
駅から国立方面に延びる多喜窪通りを進んでいくと、左手にそば処「豊年屋」がある。今日はこの店に入ることにした。
店に入る。閉店時間は20時とのことで、既に閉店まで1時間を切っている。店内は入口から見て正面奥に厨房があり、その手前に8人掛けのテーブル席が1卓と4人掛けのテーブル席が6卓設けられているほか、左手に小上がりが設けられていて、4人ほどが座れる座敷卓が2卓が配されている。
女将さんに「お好きな席にどうぞ」と言われて奥の4人掛けのテーブル席に腰を下ろした。卓上には醤油と一味唐辛子、ソース、箸、メニューが置かれている。席に座ると、冷たい麦茶とほのかに温かいおしぼりが運ばれてきた。
冷麦茶を飲みながらメニューを見る。
メニューを開くと最初のページは各種飲み物のメニューとなっている。
ページをめくると夏の冷やしメニューと各種一品料理のページが掲載されている。
次の見開きには鍋のメニューとつけ麺、きしめんのメニューが掲載されている。
更にページをめくると各種定食、セットメニューが掲載されている。
次の見開きはご飯ものと丼物である。
更にページをめくる。今度は温かい蕎麦のメニューと冷たい蕎麦のメニューが掲載されていた。
最後のページは店自慢のメニューが掲載されていた。
女将さんに声をかけて料理を注文する。注文したのは「うな重セット」である。お腹も空いていたので、ご飯と蕎麦の両方を大盛りにして注文することにした。
しばらくして、料理が一式載せられたトレーが運ばれてきた。
さっそく箸を取って食べることにする。その前にうな重に山椒をかけてしまうことにした。
うな重はたっぷりと器に盛られたご飯にうなぎのたれをかけ、ご飯の上にうなぎが1切れ載せられている。
一方、山椒の入った小袋はお新香の小さい器に載せられている。
山椒をうな重に全て振りかけた。
それからおしぼりで手と顔を拭き、まずは蕎麦から食べることにする。蕎麦とうな重、薬味が一体となった器の一番左には蕎麦が盛られている。器の下に竹すだれが敷いてあって、その上に蕎麦が盛られている。大盛りにしたということもあるが、かなり深い器に蕎麦が山盛りに盛られていた。
蕎麦猪口には辛めのサラサラとした蕎麦つゆが注がれている。
薬味はおろしワサビと刻みネギである。
薬味を全て蕎麦つゆに投入し、蕎麦を食べる。石臼で挽いているという蕎麦は田舎蕎麦で、蕎麦の風味が鼻腔に広がった。固いくらいにコシがあって、歯応えが感じられる。刻みネギのシャキシャキとした食感とワサビのツンとした辛味がアクセントになっている。蕎麦をひたすら食べていると、蕎麦の入っていた器の底の竹すだれが見えてきた。
蕎麦を食べ終えたところで、うな重を食べる前に味噌汁を飲む。味噌汁はワカメの味噌汁である。
お椀を持ち上げて味噌汁を飲んだ。蕎麦を食べた胃袋を味噌汁が染みこんでいくのが感じられた。たっぷりと入っているワカメはフンワリとした食感で、味噌汁にボリューム感を与えている。
味噌汁を半分ほど飲んだところで、うな重を食べる。まずはうなぎにかぶりついた。ふっくらと焼かれたうなぎは身厚で、ホクホクとしていて美味しい。淡泊な鰻の白身の旨さにうなぎのたれの旨味が絡んでいる。うなぎを一口食べる毎にご飯をかき込む。ご飯は固めに炊かれていて、歯応えがある。あっという間にうなぎが無くなってしまったので、残ったご飯を小鉢とお新香で食べることにした。
小鉢はおからの煮物で、おからの中に刻んだニンジンが入っている。
フンワリとした食感のおからは味が濃くて、ご飯が進む。しかし、あっという間に小鉢の器も空になってしまったので、残りのご飯をお新香で食べる。
お新香はキュウリの浅漬けとタクアンがそれぞれ2切れずつ、器に載せられている。
キュウリの浅漬けはパリパリとした食感で美味しい。タクアンは味が濃く、タクアンをかじりながらご飯をかき込んだ。お新香が無くなったくらいで、ご飯も無くなった。
ここで、女将さんにそば湯をもらえないか聞いてみる。閉店間際ということもあり、最初は「そば湯は無い」と言われたが、すぐに「ある」と言われてそば湯の入った赤い湯桶が運ばれてきた。
湯桶の蓋を取ると、中には薄いそば湯が入っている。
このそば湯を先ほど食べた蕎麦の蕎麦つゆに注いで、蕎麦つゆを飲み干し、完食。旨かった。満腹である。最後にコップに残った冷麦茶を飲み干して完食。
席を立ち、代金を払う。ちなみに支払いは現金のみとなっている。
代金を払うと、カバンを持って店を出た。営業終了の午後8時までにはまだ時間があったが、既に店の看板は暗くなっていた。
国分寺駅から電車に乗って帰宅の途につく。日野駅に着くと改札を抜けて、甲州街道に出る。信号を待ちながら、上空を見上げた。暗い空には薄い雲がかかっている。星は見えなかった。