ERP(企業資源計画)データファイル

ERPのデータバンク作りを目指す

◇ERP◇NTTデータとサンがマイグレーション事業で協業

2006-06-29 22:31:52 | 企業システムニュース


 NTTデータとサン・マイクロシステムズは、メインフレームなどのシステムをオープンシステムへ移行する「マイグレーション」事業で協業することに合意した。実際のマイグレーション作業に当たっては、サンの「マイグレーションセンター」を利用する。また、OSS対応のSolaris10および「Sun CoolThread」サーバーを必要に応じて提供する。
http://jp.sun.com/company/Press/release/2006/0628.html

 <短評>一世代を謳歌したメインフレームもいよいよ終末のときを迎えようとしている。これからはUNIXサーバー、Windowsサーバー、Linuxサーバーがメインフレームに取って代わることになる。その過渡期にある現在は、メインフレームからオープン系サーバーに移行のサービスが脚光を浴びる。今回の2社の提携はこの象徴的なことだ。


◇ERP◇日本版SOX法のアンケート結果をMM総研が発表

2006-06-28 23:31:59 | 日本版SOX法


 MM総研は、日本版SOX法(金融商品取引法に含まれる)の対策状況について、アンケート調査を実施し、このほどその結果をまとめ公表した。これによると、上場企業の74%が日本版SOX法の内容について、何らかの知識を持っていることが分かった。また、実際に対応を開始している企業は約30%と、08年4月から始まる会計年度から適用されることを考えると、極めて対応が遅れていることが判明した。
http://www.m2ri.jp/newsreleases/main.php?id=010120060626500

 <短評>今現在、企業としては何から手をつければいいのか分からない、というのが本音であろう。セミナーに行けばソフト会社から高額のソフトをかうのが一番いい解決方法だと脅され、雑誌を見ると高額のソフトを買ったからといって何も解決はしないと書いてある。企業は右往左往するばかりだ。国がつくった法律なのだから国が責任を持って企業に説明する義務がある。また、具体的指導も無料でしなければいけない。特に悪質なのが高額のソフトを買わせたり、分けの分からないSI開発を便乗して行おうとするソフト会社があることだ。このままでは悪徳商法がまかり通ってしまう。国の対応こそ大いに問題ありだ。大体企業から提出された報告書を一体誰が調査するのか。相当の人数と期間が必要となる。まさか姉歯問題の時と同じで、人数不足でノーチェックがまかりとおるというようなことは、ないでしょうね。


◇ERP◇経産省が企業ユーザーを対象とした「情報システムユーザースキル標準(UISS)」を策定

2006-06-26 21:33:01 | 企業システムニュース


 経済産業省は、企業における情報システム機能の最適配置およびこれに必要となる人的資源の把握と的確な人材育成のための「情報システムユーザースキル標準(UISS:Users’Infomation Systems Skill Standards)」を策定し、公表した。このスキル標準は、企業における情報システムの安全性・信頼性を確保するとともに企業そのものの競争力強化に寄与することを目的としたもの。
http://www.meti.go.jp/press/20060623003/20060623003.html

 <短評>経済産業省は、これまでITサービス分野について「ITスキル標(ITSS)」を策定した。このITSSはITサービス分野を11分野に大別し、専門分野ごとに熟達度を7段階で定義してある。ITSSは当初の目論見ははずれあまり普及していない。これに追い討ちをかけるように今回、新たに「UISS」を策定したわけだが、本当に普及するのか。ITサービス分野は業界主体なので経産省が乗り出すのは分かるが、企業ユーザーまで経産省が管理基準を制定するのには、少々抵抗がある。


◇ERP◇ “脱・メインフレーム”サービス事業を発表するベンダーがまた増えてきた

2006-06-25 12:25:17 | IT・視点

 メインフレームからオープン系サーバーへ移行する“脱・メインフレーム”は、数年前に大きなテーマとして浮上し、各社からマイグレーションサービスの発表が相次いだ時期があった。このときは機が熟していなかったのか、マスコミが騒いだだけに終わってしまった。暫くの間の沈黙の後、最近になり数社からマイグレーション事業への取り組みが発表された。メインフレームは最後に勝ち残ったのがIBM1社で、オープン系は攻めやすいはずであるのに、メインフレームユーザーのメインフレーム信仰はそう簡単になくなりはしなかった。それにIBMがオープン系の攻撃を逆手に取り“Linuxメインフレーム”を提供し、ユーザーから好評を得たという背景もあり、メインフレームは一時的な小康状態を保ってきた。ところが全体の流れはオープン系にあることは隠しようのない事実で、これまでメインフレームの牙城であった金融や製造市場でもメインフレームからオープン系サーバーに移行するユーザーが加速度的に増えてきている。この期をとらえ各ベンダーは再度マイグレーションサービス事業の発表を行っているわけで、今度はいいタイミングとなったようだ。Java、コンポーネント、OSS(オープンソースソフトウエア)、さらに今後はSOAなどが“脱・メインフレーム”のキーワードになってこよう。このようにメインフレームが毎年減少を続ける中で、IBMの運命はどうなっていくのか。答えはIBMの将来はかなり厳しいといわざるを得ない。一時期はコンサルティングやアウトソーシング事業で稼げるが、そう長くは続かないし、今後は市場での価格の下落現象がこれらの市場でも起こり、収益を上げるのが困難になってくる。IBMがメインフレームに代わる独占的ヒット商品をこれから生み出せるかというと、答えは限りなくNoに近い。結論として言えることは、「IBMは将来並みのIT企業に成り下がる」ということだ。現に直近の四半期ではついに売上高でHPに抜かれ、このままいくと06年度の売上高でHPに首位の座を明け渡すかもしれないという一大ピンチに見舞われているのだ。

 ここでは最近発表された主なマイグレーションサービス事業を紹介する。

 サントリーのソフト子会社のサンモアテック(大阪市北区)は、サントリーの“脱・メインフレームプロジェクト”で開発されたJavaバッチフレームワーク「SUNBATCH」の販売を開始した。SUNBATCHは、Javaバッチ処理を効率的に開発し、高性能に稼働させることができる。SUNBATCHの特徴は次のとおり。①パフォーマンスの向上=並列処理をすることにより処理時間の短縮を図ることができる②開発効率・保守性の向上=コンポートネント技術のEJBのメリットを生かしながら、バッチ処理システムを構築できる。SUNBATCHのフレームワーク開発によって、設計や実装の統一・標準化することができる③スケールアウトが容易=ジョブごとに実行サーバーを選択することができる。このため、マシンのハード増強などを必要とせず、空きサーバーリソースを有効活用することができる。

 サン・マイクロシステムは、旧バージョンのSolarisや他社のOS上で稼働するアプリケーションを、OSS(オープンソースソフトウエア)として公開した最新のSolaris10環境へ移行させる際の技術的検証作業および移行支援作業を行う「マイグレーションセンター」を本社内に設置した。同社はこの「マイグレーションセンター」を活用して、現在旧バージョンで稼働している多くのSunプラットフォーム、他社製UNIX、Linux、メインフレームなどを、最新のSolaris10環境に移行するマイグレーション・ビジネスを推進することにしている。Solaris10は、05年の提供開始以来現在まで400万以上のダウンロード実績を持つ。特徴は①互換性の維持で投資の保護②システムの将来性の明示③セキュリティの強化④数多くの世界記録を持つパフォーマンス⑤ハードウエアリソースの有効活用⑥50%以上のダウンタイム軽減―など。

 日本HPはデータリンク(東京都北区、井上英明社長)と、メインフレームシステムのオープンシステムへの移行に関して協業を開始した。データリンクの提供するシステム分析やメインフレーム上のアプリケーションを、オープンシステム上の最新技術で利用できるようにするサービス「アプリケーションモダニゼーションサービス」を提供する。今回の両社の協業には、日本BEAシステムズ、マイクロフォーカスの両社からの技術支援を受ける。同サービスは、メインフレームで構築された資産をJavaなどの最新技術によって利用したいなどの要望に応えたもので、システム分析、計画立案、設計、システム構築を行う。日本HPではこのような取り組みを「メインフレーム・オルタナティブ(MFA)プログラム」と名づけ推進することにしており、今回の協業はこの第1弾の取り組み。 (erpdata)


◇ERP◇ サンがSolaris10へ移行する「マイグレーションセンター」を本社内に設置

2006-06-23 22:18:39 | ERPニュース


 サン・マイクロシステムズは、旧バージョンのSolarisや他社OS上で稼働するアプリケーションを最新のSoiaris10環境へ移行させる際の技術的検証作業および移行支援作業を行う「マイグレーションセンター」を本社に設置した。

 同社は「マイグレーションセンター」を活用して、現在旧バージョンで稼働している多くのプラットフォーム、他社製UNIX、Linux、メインフレームなどを最新のSolaris10環境に移行するマイグレーション・ビジネスを推進していく。

 <短評>Solaris10は、OSS(オープンソースソフトウエア)化したサンの最新UNIX・OS。今回の「マイグレーション」ビジネスの注目点は、メインフレームをどれくらいUNIX環境へ移行できるかだ。この際、Solaris10がOSSであることが、ユーザーへどのくらいアピールできるのであろうか。
http://jp.sun.com/Press/release/2006/0615.html

 


◇ERP◇ ERP「SCOW」の新会社法対応機能版をNTTデータシステムズが出荷開始

2006-06-22 21:04:10 | 中規模ERP


 NTTデータシステムズは、ERPパッケージ「SCOWシリーズ」のSCOW財務管理システムに「新会社法対応機能」を追加し、出荷を開始した。主に中堅企業向けに販売し、平成18年度には累計で1200パッケージ(100億円)の導入を目標としている。

 新たに追加・変更された機能は次の3点。①財務諸表の科目体系変更②株主資本等変動計算書の新設③利益処分計算書の廃止。

 <短評>新会社法にいち早く対応するのはERPパッケージベンダーの努めであると同時に、手組みソフトに比べ、今回のような法改正の時がERPパッケージのよさを発揮できる点をユーザーにアピールすべきだ。
http://scaw.net/release/20060601.htm

 


◇ERP◇ 日本HPがメインフレームからオープンシステムへの移行でデータリンクと協業

2006-06-21 21:18:48 | ERPニュース


 日本HPとデータリンク(DLC、井上英明社長)が、メインフレームのオープンシステムへの移行促進で協業した。日本HPでは、このような取り組みを「メインフレーム・オルタナティブ(MFA)プログラム」と名づけ推進することにしており、今回はその第1弾に当たるもの。

 データリンクのシステム分析サービスやメインフレーム上のアプリケーションをオープンシステム上の最新技術で利用できるサービスを段階的に展開することにしている。

 <短評>ERPパッケージが稼働するマシンは現在では、UNIX、Windows、Linuxのオープン系サーバーが主力機種で、メインフレームは少なくなってきている。この傾向は今後加速度的に早まり、メインフレームは市場から姿を消していく(こうなったらIBMは大ピンチに陥る。なにしろIBMはメインフレームあってこそ存在価値がある企業だからだ。この話は別の機会に書きたい)ことになる。で、今のメインフレームとオープンシステムが同居している状態では、なるべく両方のシステムの間の壁をつくらない方がよい。今回日本HPが打ち出した戦略は、オープンシステムからメインフレームのデータやアプリケーションを自由に使えるようにするもの。この結果、メインフレームに無血開城を迫ることになる。同じような戦略をサンが行ったことがあったが、IBMの牙城は堅く、逆にサンの腰砕けという無残な結果となってしまった。さて、日本HPはどうなりますやら・・・。
http://h50146.www5.hp.com/info/newsroom/pr/fy2006/fy06-128.html

 


◇ERP◇ Linux/Oracle Database上のSAPがベンチマークで世界最高記録達成

2006-06-20 22:18:39 | IT・視点


 米国オラクルは、2TierのSAP Sales and Distribution(SD)Standard Application BenchmarkにおいてLinux上の最高性能を記録し、世界新記録を樹立したと発表した。

 Intel Itanium21.6GHzプロセッサー32個を搭載した富士通のIAサーバー「PRIMEQUEST480」(OS=Linux)で稼働させた「Oracle Database」は、5000SAP SD Benchmarkユーザー数を達成し、同一ハードウエア条件のベンチマーク・ユーザー数でMicrosoft SQL Server2005の性能の25%を上回った。

 <短評>ERPパッケージのSAPは、世界のトップブランドを誇っているが、オラクルも競合ERPパッケージを持ちながら、SAP上でのOracle Databaseの速さを誇示するのは、いかにも米国らしい割り切った感じがする。むしろ、今回の発表のポイントは、マイクロソフトのDBMSであるSQL Server叩きにあるようである。Linux上で世界記録達成というのも“坊主にくけりゃ袈裟までにくい”の趣がある。これまで、SAPはUNIXサーバーかWindowsサーバー上で稼働するケースが多かったが、今後Linux上で稼働するSAPが急速に増えることは、今回のベンチマークテスト結果を見ても間違いないことだ。
http://www.oracle.co.jp/news_owa/NEWS/news.news_detail?p_news_code=1574


◇ERP◇ 「ERPユーザーのフロントシステム調査」結果をノーク・リサーチが発表

2006-06-19 23:54:02 | 調査・統計


 ノーク・リサーチは「ERPユーザのフロントシステムの利用実態調査報告」の調査結果を発表した。フロントシステムとは、ERPパッケージのデータを基にエンドユーザーが十分に使いこなすことのできる環境を指す。これによると、SAPユーザーの導入後の課題は「画面周りが使いにくい」「運用コストが高い」「ユーザー自身で改善がしにくい」など。

 また、ERPパッケージユーザーがフロントシステムを導入する理由は「業務に合った柔軟なカスタマイズ」「情報システムの全体を最適化」などであるが、導入に否定的なユーザーは50%に上る。

 <短評>ERPパッケージのデータをエンドユーザーが十分に活用できるようにするフロントシステムは、内外ベンダーからいくつかの製品が提供されているが、まだまだ、市場に十分に浸透しているとはいえない。逆にいうと今後ののERPパッケージの課題の1つは、使い勝手の良いフロントシステムをユーザーに提供できるかということができる。
http://www.norkresearch.co.jp/main_files/erpfront.pdf


◇ERP◇ 日本郵船がLinux上でSAP「R/3」を稼働させた

2006-06-18 11:53:52 | ERPユーザー


 日本IBMとIBMビジネスコンンサルティングサービス(IBCS)は、ERPパッケージSAP「R/3」を導入し、日本郵船の新会計システムをメインフレーム「IBM eServer zSeries」とLinux上に構築した。

 IBCSの「バリューデリバリーセンター(VDC)」では今回、ERP導入に不可欠な企業共通の業務プロセスとITアーキテクチャーに通じたノウハウとスキルを統合し、新システムの戦略策定から導入までを包括的に支援した。

 <短評>SAP「R/3」はこれまでUNIXサーバーかWindowsサーバー上で構築されるケースがほとんどであった。今回の日本郵船のケースは、IBMのLinuxメインフレームを導入して、Linux上で構築したところに新鮮味がある。日本IBMは今回成功したコンビの“日本IBM+IBCS+SAP「R/3」+Linuxメインフレーム”を今後の決め球として全力を投入するはずだ。そうなるとSAP「R/3」のプラットフォームがLinuxで当たり前の時代が到来しそうだ。
http://www-06.ibm.com/jp/press/20060616001.html