ERP(企業資源計画)データファイル

ERPのデータバンク作りを目指す

◇ERP◇ 日本オラクルがERPパッケージの中堅企業向け新戦略を発表

2006-07-30 05:29:47 | 中規模ERP


 日本オラクルと日本オラクルインフォメーションシステムズは、中堅企業向けアプリケーションビジネスの新戦略を発表した。オラクルでは年商100億円から1000億円の企業を中堅企業として位置づけ、ビジネスを展開する。具体的にはERPパッケージ短期導入ソリューション「Oracle NeO」を活用し、ユーザーのニーズに合致した最適な提案を行うことにしている。

 <短評>いよいよ日本オラクルもERPパッケージ事業において中堅企業をターゲットとすることを明確にした。SAPジャパンは一足先に中堅企業重視の姿勢を鮮明にした。日本オラクルもこれに遅れないためにも今回、中堅企業重視の姿勢を鮮明にしたもの。ただ、両社とも日本市場においてERPパッケージを中堅企業に販売するのは、困難を極める。これは日本市場には昔からオフコンがあり、オフコンをベースに中堅企業向けERPパッケージ市場が既に形成されているからだ。外資系ERPパッケージベンダーが日本に中堅企業市場で存在感を示せるのは、グローバル企業を中心に展開するしかないであろう。
http://www.oracle.co.jp/news/


◇ERP◇ mySAPERPを新日鉄グループ企業が導入し短期間で稼働

2006-07-27 21:13:31 | ERPユーザー


 新日鉄住金ステンレスは、05年3月から2社合併によるシステム統合のためmySAP ERPを05年3月から導入を開始し、06年4月に稼働という日本の鉄鋼メーカーにおいて初の大規模・短期間のERP導入となった。

 <短評>鉄鋼メーカーにSAPを導入してもそれほどニュースになるのかなと感じられるかも知れないが、この裏にはSAPのオラクルへのあてつけが読み取れる。新日鉄は昔からオラクルと深い関係がある。新日鉄はオラクルDBのベンダーとして日本市場で販売し、多くの実績を持つ。日本オラクルの基礎は新日鉄が作ったといってもいいほどだ。また、オラクルのERPのユーザーとしても新日鉄の存在は大きい。そのような背景の下、新日鉄グループにSAPが導入され、短期間で稼働したことは、SAPにとっては格好のオラクル切り崩しのためのモデルユーザーとなる。今後、ERP市場ではSAPとオラクルの戦いが、ますます激しくなりそうだ。
http://www30.sap.com/japan/Company/Press/Press.epx?PressID=6526


◇ERP◇ シトリックスの仮想化ソフトをSAPのERP上で稼働

2006-07-25 20:52:25 | ERPニュース


 SAPジャパン、シトリックス・システムズ・ジャパン、日本IBMが協業し、SAP-Citrix統合ソリューションを日本IBMがワンストップで提供し、SAP運用管理コストの削減、IT統制およびセキュリティ対策の強化を支援開始。

 <短評>シトリックスの提供するCtrix Presentation Serverは、SAP製品などのアプリケーションを仮想化するソフトウエア。これにより、サーバー上にクライアントアプリケーションを集中化し、すべての実行処理をサーバー間で行い、クライアントには画面イメージのみ転送される仕組みを提供する。シトリックスは一般にはあまり馴染みはない企業だが、玄人受けするソフトウエア企業で、大手ユーザーを中心に導入企業が多い。最近になり、これまでシトリックスが長年のテーマとしてきたシンクライアントが、一躍脚光を浴び始めてきた。つまり、セキュリティとか内部監査が企業ユーザーの抱える最大のテーマとなるにつれ、シトリックスも裏方から一躍表舞台に登場といったところだ。
http://www-06.ibm.com/jp/press/20060721001.html


◇ERP◇ 独SAPが06年度第2四半期の業績を発表

2006-07-23 06:15:49 | ERPニュース


 独SAPは06年第2四半期の業績を発表した。これによると総売上高は前年同期比9%増の22億ユーロであった。また、06年度通年の製品売上げは前年度比1315%増、ソフトウエア関連の売上げは同15-17%を見込んでいる。

 <短評>SAPの快進撃が止まらない。同社は業界アナリストの調査結果として、コア・エンタープライズ・アプリケーション・ソフトウエアにおける世界シェアは今期も増え続け、06年度第2四半期末において21.7%となったことを明らかにした。一時 期は“ERPの終焉”などという言葉が聴かれるなど、これまで同社を取り巻く環境は必ずしも順調であったわけではない。しかし、現在のソフト業界での存在感は、マイクロソフト、グーグル、オラクルと肩を並べるほどになっている。この原因は、徹底したSIベンダーとのパートナー戦略につきる。国産メーカーは傘下のSIベンダーに依存して広がりが限られる。これに対してSAPは全ベンダーと平等に付き合え、これが同社のシェアを拡大する源泉となっている。
http://www30.sap.com/japan/Company/Press/Press.epx?PressID=6532

 


◇ERP◇ 日立ソフトが内部統制整備ベンチマーキングサービスの提供を開始

2006-07-20 21:25:56 | 日本版SOX法


 日立ソフトが内部統制整備ベンチマーキングサービス「SoxBench」を提供開始した。同サービスは、まず提案のための事前ヒアリングを行い、内部統制整備の進捗状況により最適なベンチマーキング範囲を提案する。その後、ベンチマーク作業として作業成果物の比較を行い、結果報告書を作成し、ベンチマーク結果を報告することになっている。

 <短評>06年6月に金融証券取引法が法制化され、09年3月期決算から同法の適用が開始されることになっている。この中に内部統制が定められている。内部統制の中身はというと、金融庁企業会計審議会の内部統制部会が発表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準のあり方について」に記載されている。いま各企業は内部統制とは何かということの知識の収集に躍起になっているが、なにから手をつければいいのか分からないのが実際のところ。ではどうすればいいのか。1つの手は、米国のSOX法の経験企業に手ほどきを受ければいい。その意味からすると日立ソフトは最適な1社だ。
http://hitachisoft.jp/News/News396.html


◇ERP◇ ヨドバシカメラがSAP ERPをベースに日本初の商用RFIDシステムを稼働

2006-07-18 23:22:34 | ERPユーザー


 SAPジャパンは、ヨドバシカメラがmySAP SCMのRFID対応製品である「SAP Auto-ID Infrastructure(SAP AII)」を採用して、物流センターにおいて日本初の商用RFID適用プロジェクトが本格稼働したと発表した。ヨドバシカメラはSAP NetWeaverプラットフォーム上でSAP AIIとmySAP ERPの連携を行い、RFIDシステムの導入を実現させた。

 <短評>これからの流通業にとってRFIDは必須のアイテムとなろう。ただ、先頭に立ってRFIDを導入するには、ある程度の覚悟がいる。RFIDにはまだまだ実用上乗り越えねばならない問題が多いからである。今RFIDシステムを導入しても、果たしてどれほどのメリットが得られるのかという問題が立ちはだかり、様子見というユーザーがほとんどだ。SAPジャパンはヨドバシカメラという広告塔が出現したことによって、営業戦略を有利に展開できることになった。
http://www30.sap.com/japan/Company/Press/Press.epx?PressID=6492


◇ERP◇ 富士通が中堅企業向けERP「GLOVIAsmart」の第1弾製品発売

2006-07-16 11:07:23 | 中規模ERP


 富士通は、今年5月に発表した中堅企業向けERPパッケージ「GLOVIAsmart」の製品第1弾として「GLOVIAsmart会計情報システムGLOVIA‐CXI」「同人事給与システムSE」「同ポータル」「同CRMナレッジセンターパック」「同ワークフロー人事就労」の5種のパッケージの販売を開始した。

 <短評>「GLOVIAsmart」は、富士通のオフコン用ERPパッケージ「GLOVIA-C」のSOA対応版という位置づけになろう。SOAは最近のIT界の流行語で定義は非常にあいまいで、ベンダーごとにいうことが違う。こういうIT用語は、一種の呪文と考えておけば間違いがない。考えて見れば昔から情報システムは呪文が多くあり、呪文を使うのが好きな人が多い業界だ。この呪文に異議を差し挟むとたちまちのうちに村八分にあう。だからSOAも良く分からないが、Web+EAI+XML+・・・ぐらいに考えておいて、あまり深く考えない方が安全だ。「GLOVIA‐C」というとついオフコンを思い浮かべてしまうが、「GLOVIAsmart」というとオフコンを忘れSOAを思い浮かべるというところに富士通の狙いの1つがあるのではないか。
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2006/07/12-1.html


◇ERP◇ 電通国際情報サービスがSAPとDB「SQL Server」の連携ソフトを発売

2006-07-13 21:42:29 | ERPニュース


 電通国際情報サービス(ISID)は、SAPソリューションとマイクロソフトのDBソフト「SQL Server」とのシームレスな連携を実現するソフトウエア「BusinessSPECTRE(ビジネス・スペクトル)」を開発し販売を開始した。データ連携からレポート作成までのシステム構築作業に、従来2ヶ月~1年掛かっていたものを2ヶ月程度で実現可能となる。

 <短評>現在注目されている機能の一つは“見える化”である。内部統制が各企業に求められているが、このためには“見える化”は欠かせない。今回ISIDがSAPとSQL Serverの連携ソフトを発売したことは、この意味からタイムリーな企画といえる。
http://www.isid.co.jp/news/back/060713SPECTRE.html


◇ERP◇ SAPがERP、CRM、SCMでそれぞれNo.1ベンダーにランク

2006-07-11 21:57:50 | ERPニュース


 ガートナーデータクエストが発表した報告書によって、SAPがエンタープライズ・ソフトウエア市場におけるNo.1ベンダーであることが明らかになった。これはガートナーデータクエストが発表したERP、CRM、SCMの報告書の総ソフトウエア売上げで、それぞれ第1位にランクされたもの。また、同時にSAPは、ERPのエンタープライズ資産管理部門でも最大の市場シェアを獲得した。

 <短評>独SAPは既に世界規模のソフトウエア企業とし業界に君臨している。もとはといえば独IBMいた技術者がスピンアウトして設立したベンチャー企業であった。ERPソフトのSAP「R/3」はトヨタ自動車のカンバン方式を基に開発されたという説がある。現在、日本のユーザーが世界で最も進んだソフトとしてSAP「R/3」を競って導入しているのを見ると、なんだか複雑な思いがする。また、SAPは販売方法もそれまでのやり方の裏をかいて、まんまと成功したと言われている。つまり、従来、コンピューターメーカーの販売先は情報システム部門と相場が決まっていた。ところがSAPは企業の経理部にターゲットを絞ってセールスを展開したわけである。これで成功したわけである。後でこのことを知った大手コンピューターメーカーが地団太踏んで悔しがったが、後の祭りであった。そして、今回ガートナーデータクエストからエンタープライズ・ソフトウエア市場でNo.1のソフトウエア企業としてお墨付きをもらったというわけである。教訓:世界的製品は実は身近なところに潜んでいる。
http://www30.sap.com/japan/Company/Press/Press.epx?PressID=6488


◇ERP◇ マイクロソフトとべリングポイントは、mySAP用「ERPコネクター」を発売

2006-07-08 23:42:34 | ERPニュース


 マイクロソフトとべリングポイントは、SAPのERPパッケージ「mySAP」と「Microsoft Office Project Server 2003」を連携し、Project Server上のプロジェクト情報とSAPシステム上の人事情報および会計情報とを統合するソリューション「ERPコネクター」の提供を開始する。

 <短評>マイクロソフトはERPパッケージ発売の機をうかがっているが、今回はその前哨戦とも言うべき「ERPコネクター」の提供を開始したもの。ところでマイクロソフト製ERPパッケージは中堅・中小企業を対象にするだろうが、この分野の日本市場は強力なベンダーがひしめき合っており、マイクロソフトといえども苦戦を強いられることになろう。ただ、今回のように、SAPやOracleなど外資系ERPパッケージとの連系機能ツールにより、競合するERPパッケージに対抗する手段がある。
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2748