ERP(企業資源計画)データファイル

ERPのデータバンク作りを目指す

◇ERP◇ 矢野経済研究所が「ERP市場の実態と戦略展望」を発表

2006-08-29 20:32:11 | ERPニュース


 矢野経済研究所は、国内におけるERPパッケージビジネスの実態を調査・分析した調査レポート「2006 機能拡張するERP市場の実態と戦略展望」をまとめ発表した。ERPパッケージのエンドユーザー渡し価格ベースによるライセンス売上高は、04年が前年比マイナスであったのに対し、05年は同3.4%増であった。また、06年は同7.3%増が見込め、ERP市場は完全に復調した。シェアは、①SAP②富士通③住商情報システム④日本オラクル⑤ワークスアプリケーションズ―の順となっている。

 <短評>04年は前年比マイナスであったわが国のERPパッケージ市場も、05年は反転し前年比プラスにとなり、さらに06年は7.3%増が見込め、その後も日本版SOX法の対応需要などで、市場の拡大が続くものと予想されている。その昔、日本人は独自のソフトを好み、パッケージソフトの導入は進まないであろうといわれていた。今、時々テレビに出ているビル・トッテンさんなどが、日本の市場にパッケージの良さを広めようと苦労していたのを思い出す。ところが最近の状況を見ると、ERPをはじめとして日本も欧米に劣らずパッケージを導入し始めた。この理由の一つは、システムをなるべく標準化しておかなければ、データの連携ができなくなったことなども影響しているのかも知れない。
http://www.yano.co.jp/press/2006/000172.html


◇ERP◇ NTTデータシステムズとインターコムがパートナー契約締結

2006-08-24 22:01:01 | ERPニュース


 NTTデータシステムズはインターコムと、ERPパッケージソフト「SCAW」と統合EDIシステム「MegaBRIDGE」の連携で、アライアンスパートナー契約を締結した。今回の締結により、いちいち連携用プログラムをカスタマイズする必要がなくなり、企業間取引のEDI
化を推進することで、受発注処理などのさらなるスピードアップ/効率化を実現できる。

 <短評>インターコムは、メインフレーム全盛の時代、メインフレームとパソコンとをリンクするソフトを開発し、これが今日のインターコムの基礎となった。統合EDIシステム「MegaBRIDGE」はレガシーEDIとWeb EDIをワンパッケージにしたもので、これまでの同社が持つノウハウを組み込んだ形の製品。今回NTTデータシステムズの「SCAW」とジョイントしたことで、「MegaBRIDGE」が一つの飛躍のきっかけになるのに違いない。
http://scaw.net/release/20060822.htm


◇ERP◇ SAPジャパンがハイテク産業向け設定自動化ツール発売

2006-08-20 06:07:14 | ERPニュース


 SAPジャパンは、基幹システムの導入プロセスを飛躍的に進化させる設定自動化ツール「SAP Best Practices」の、電子・電気・精密部品業種向けの業務に特化した新たなツール「SAP Best Practices for High Tech」を開発し、提供を開始する。テクノスジャパン(東京都新宿区、城谷直彦社長)では、同ツールをベースに独自シナリオを開発・追加した「Fact-Best Practices for High Tech」を提供する。

 <短評>このツールは、ハイテク産業に向いたツール類をあらかじめ組み込んでおき、さらに日本独特のアプリケーションにも対応可能な機能を持っているのがミソ。この辺は、SAPの十八番というか得意な機能なだけに市場への浸透は早いと見るが、いかがなものであろうか。
http://www30.sap.com/japan/company/press/press.epx?pressid=6605


◇ERP◇ 国産ソフトベンダー13社が結束しコンソーシアムを結束

2006-08-13 04:40:36 | ERPニュース


 国産ソフトウエアのトップベンダー13社同士が結束し、多様化する顧客ニーズに対応し、国内・海外へのビジネス強化を図る「MIJSコンソーシアム」が発足した。これにより“日本のソフトウエア”に対する優秀性の認知向上および市場におけるビジネス基盤の強化を図ることにしている。

 <短評>日本のソフトウエア製品は品質が優秀の割には、世界市場への普及という点から見ると、ほとんどその存在が一部を除き認められていないのが現状だ。日本のソフトウエア製品は世界への進出が難しいというだけで、一向に手をつけてこなかったのがこれまでの姿だった。この現状を打破しようとして立ち上がったのが「MIJSコンソーシアム」だ。注目されるのはERPパッケージ製品が多いことである。一方、競合製品同士が果たして一緒に活動できるのかという、次元の低い心配をついしてしまうのは、多分私だけだろう。
http://www.infovec.co.jp/newsrelease/2006/pdf/20060807.pdf


◇ERP◇ シトリックスの仮想化ソフトをSAPのERP上で稼働

2006-07-25 20:52:25 | ERPニュース


 SAPジャパン、シトリックス・システムズ・ジャパン、日本IBMが協業し、SAP-Citrix統合ソリューションを日本IBMがワンストップで提供し、SAP運用管理コストの削減、IT統制およびセキュリティ対策の強化を支援開始。

 <短評>シトリックスの提供するCtrix Presentation Serverは、SAP製品などのアプリケーションを仮想化するソフトウエア。これにより、サーバー上にクライアントアプリケーションを集中化し、すべての実行処理をサーバー間で行い、クライアントには画面イメージのみ転送される仕組みを提供する。シトリックスは一般にはあまり馴染みはない企業だが、玄人受けするソフトウエア企業で、大手ユーザーを中心に導入企業が多い。最近になり、これまでシトリックスが長年のテーマとしてきたシンクライアントが、一躍脚光を浴び始めてきた。つまり、セキュリティとか内部監査が企業ユーザーの抱える最大のテーマとなるにつれ、シトリックスも裏方から一躍表舞台に登場といったところだ。
http://www-06.ibm.com/jp/press/20060721001.html


◇ERP◇ 独SAPが06年度第2四半期の業績を発表

2006-07-23 06:15:49 | ERPニュース


 独SAPは06年第2四半期の業績を発表した。これによると総売上高は前年同期比9%増の22億ユーロであった。また、06年度通年の製品売上げは前年度比1315%増、ソフトウエア関連の売上げは同15-17%を見込んでいる。

 <短評>SAPの快進撃が止まらない。同社は業界アナリストの調査結果として、コア・エンタープライズ・アプリケーション・ソフトウエアにおける世界シェアは今期も増え続け、06年度第2四半期末において21.7%となったことを明らかにした。一時 期は“ERPの終焉”などという言葉が聴かれるなど、これまで同社を取り巻く環境は必ずしも順調であったわけではない。しかし、現在のソフト業界での存在感は、マイクロソフト、グーグル、オラクルと肩を並べるほどになっている。この原因は、徹底したSIベンダーとのパートナー戦略につきる。国産メーカーは傘下のSIベンダーに依存して広がりが限られる。これに対してSAPは全ベンダーと平等に付き合え、これが同社のシェアを拡大する源泉となっている。
http://www30.sap.com/japan/Company/Press/Press.epx?PressID=6532

 


◇ERP◇ 電通国際情報サービスがSAPとDB「SQL Server」の連携ソフトを発売

2006-07-13 21:42:29 | ERPニュース


 電通国際情報サービス(ISID)は、SAPソリューションとマイクロソフトのDBソフト「SQL Server」とのシームレスな連携を実現するソフトウエア「BusinessSPECTRE(ビジネス・スペクトル)」を開発し販売を開始した。データ連携からレポート作成までのシステム構築作業に、従来2ヶ月~1年掛かっていたものを2ヶ月程度で実現可能となる。

 <短評>現在注目されている機能の一つは“見える化”である。内部統制が各企業に求められているが、このためには“見える化”は欠かせない。今回ISIDがSAPとSQL Serverの連携ソフトを発売したことは、この意味からタイムリーな企画といえる。
http://www.isid.co.jp/news/back/060713SPECTRE.html


◇ERP◇ SAPがERP、CRM、SCMでそれぞれNo.1ベンダーにランク

2006-07-11 21:57:50 | ERPニュース


 ガートナーデータクエストが発表した報告書によって、SAPがエンタープライズ・ソフトウエア市場におけるNo.1ベンダーであることが明らかになった。これはガートナーデータクエストが発表したERP、CRM、SCMの報告書の総ソフトウエア売上げで、それぞれ第1位にランクされたもの。また、同時にSAPは、ERPのエンタープライズ資産管理部門でも最大の市場シェアを獲得した。

 <短評>独SAPは既に世界規模のソフトウエア企業とし業界に君臨している。もとはといえば独IBMいた技術者がスピンアウトして設立したベンチャー企業であった。ERPソフトのSAP「R/3」はトヨタ自動車のカンバン方式を基に開発されたという説がある。現在、日本のユーザーが世界で最も進んだソフトとしてSAP「R/3」を競って導入しているのを見ると、なんだか複雑な思いがする。また、SAPは販売方法もそれまでのやり方の裏をかいて、まんまと成功したと言われている。つまり、従来、コンピューターメーカーの販売先は情報システム部門と相場が決まっていた。ところがSAPは企業の経理部にターゲットを絞ってセールスを展開したわけである。これで成功したわけである。後でこのことを知った大手コンピューターメーカーが地団太踏んで悔しがったが、後の祭りであった。そして、今回ガートナーデータクエストからエンタープライズ・ソフトウエア市場でNo.1のソフトウエア企業としてお墨付きをもらったというわけである。教訓:世界的製品は実は身近なところに潜んでいる。
http://www30.sap.com/japan/Company/Press/Press.epx?PressID=6488


◇ERP◇ マイクロソフトとべリングポイントは、mySAP用「ERPコネクター」を発売

2006-07-08 23:42:34 | ERPニュース


 マイクロソフトとべリングポイントは、SAPのERPパッケージ「mySAP」と「Microsoft Office Project Server 2003」を連携し、Project Server上のプロジェクト情報とSAPシステム上の人事情報および会計情報とを統合するソリューション「ERPコネクター」の提供を開始する。

 <短評>マイクロソフトはERPパッケージ発売の機をうかがっているが、今回はその前哨戦とも言うべき「ERPコネクター」の提供を開始したもの。ところでマイクロソフト製ERPパッケージは中堅・中小企業を対象にするだろうが、この分野の日本市場は強力なベンダーがひしめき合っており、マイクロソフトといえども苦戦を強いられることになろう。ただ、今回のように、SAPやOracleなど外資系ERPパッケージとの連系機能ツールにより、競合するERPパッケージに対抗する手段がある。
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2748


◇ERP◇ SAPジャパンがオラクル・アプリ製品を最大75%の費用でSAP製品に移行

2006-07-06 21:22:18 | ERPニュース


 SAPジャパンは、オラクルのビジネス・アプリケーション製品(JDEdwardsEnterprise/World、Oracle E-Business Suite/PeopleSoft Enterprise、Siebel Business Application)からSAP製品への移行を支援するプログラム「Safe Passage」の提供を開始する。具体的には、SAPが過去の「Oracle Applications」への初期ライセンス費用の最大75%をSAPが負担するほか、「Oracle Application」と最新の統合アプリケーション・プラットフォームの「SAP Netweaver」に統合するためのコネクターを提供する。

 <短評>SAPがNetweaverによるSOAに全力を投入していることは、たびたび報じられてきたが、その熱心さの理由が「Safe Passage」がベールを脱いだことによって、明らかにされたようだ。つまり、オラクルが大金をはたいてやっとこさ手に入れたユーザーを、何の苦もなく、SAPがいただくという構図が見えてきた。オラクルには気の毒だが、この巧妙な戦略はどうもうまくいく気がする。というのも、オラクルの次期統合ソフトの全体像が見えてこないことが最大の問題点で、ユーザーの心理としてはより安定なSAPの環境の方を選択しそうだからだ。ただ、オラクルもこのままにして置くはずもなく、どうSAPに反撃するかが、次の焦点となろう。
http://www30.sap.com/japan/Company/Press/Press.epx?PressID=6478