2024/1/28
・ある中年女性の心と体に起こっていることを、力強く、かつ繊細に言葉にしたエッセイ集。
・著者はジェーン・スーさん。よく出演されているラジオやポッドキャストを拝聴している。
・特に通勤時と退勤時には大変お世話になっている。
・「あの人の頭の中どうなってるの?」と言いたくなるような人が「まあ、こんな感じですわ」みたいなノリで頭をカパッと開けて見せてくれたような内容。
・初期の本に比べてそこまでフックが効いた内容ではないんだけど、読み味が軽くて、次の用事があるまで延々と読んでいられる。
・勝手に著者に対して親しみのようなものを感じているせいもあるけど、それにしても文章うまく、あこがれる。
・書き出しが一番好きなのは、《あれ、歪んでいませんか?》の回。
・〈厳しい目線で他者をジャッジせず、穏やかに生きていきたい。常日頃からそう思っております。しかし、私は修業の足りない人間なので、たまには意地悪な目線で人を見てしまう。そういう時の私は、残念ながら輝いております。〉
・輝いているのはしょうがない。理想と現実はモザイク状に絡み合って存在する。
・自分と著者を重ねるのは不遜もいいとこだけど、年齢と老いに関することくらいなら共感してもいいはず。
・著者と自分は四歳違い。
・今のところは、「年取ると人間こんなことになるんだ」という新鮮さが勝る段階ではある。
・男女の違いはあるものの、ちょっと前を行く先輩として、老いとの向き合い方を参考にしていきたい。
・他に印象に残ったのは、《「愛される」は愛したあとについてくる、らしいよ》の回。
・仕事仲間の男性の誕生日を、女友達で集まって多少の悪ノリも含めて祝いたいように祝う話。
・本書では、そんな勝手な私たちを受け入れてくれる、彼の器の大きさを書いていた。
・でも、自分は何かしらのお祝いをされたときに、うまく喜んでみせられるかプレッシャーを感じる人間なので、祝う側が勝手に楽しそうにしてくれるのはとてもありがたいなと思ったりした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます