2023/11/24
・映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の関係者インタビューを構成してまとめた本。
・よくドキュメンタリー映像で、様々な関係者の証言を細かくつなげていく見せ方があるけど、本書もそんな感じで作られている。
・まず撮影に入るまでが長い。製作会社が変わるくらいなら思いつく範囲だけど、砂漠が緑化して撮影できないとか、どんだけ不運なんだと思ってしまう。
・ただ、読んでいると、予定が延長されればされるほど、明らかに作品の内容が濃くなっているのもわかる。
・自分の分野に寄せて考えると、演劇の公演中止や延期を体験したことのある人には勇気が出る本だと思う。
・いくらアクション映画だからって、一作品まるごとイメージボードで話を組むのはすごい。
・ただ、マンガやアニメで考えると、慣例でないだけでそこまで特殊ではないのかも。
・戯曲も文字表現が一般的だけど、全部ではないにしろ、絵を組み合わせたほうが早い作品も結構ありそう。
・あのギター36kgもあったんだ。そりゃそうか。
・完成するまで、実際に音が出るギターが必要だと思っていなかったという話。そんなことあるのか。
・車両や小道具には、複数の要素を組み合わせるという考え方、創作上のいろんなことに応用できそう。
・ウォーボーイズの大半が役者ではなく、スタントマンという話。完全に分野違いというわけではないけど、この映画の優先順位を象徴的に表している。
・それでも、全員にバックストーリーが作られていたり、ワークショップでは全員シャツを脱いで抱き合ったり、トランス状態になってみんなでV8サインをしたり、しっかり共鳴効果が起きるまで仕上げられていたとのこと。
・ワークショップ参加者から「すばらくしくカルト的な行為だった」とまで言われている。ハラスメント関係の配慮とかどうだったんだろう。
・何かと慎重になりがちで失敗しがちな自分は、トム・ハーディの「なにがうまくいき、なにがうまくいかないかはわからない。だから勇敢にならないといけない。もし失敗せずじまいなら、それはきちんと仕事をしていないってことだ」という言葉を胸に刻みたい(タトゥーではなく)。
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