「ゼロ時間へ」を読んでクリスティーの本にハマり、この本を読んで、以後クリスティーの本を読まなくなってしまった記念すべき本です。
なぜがっかりしてしまったのかは、この作品の真犯人を当てるには、推理不能な展開と思え、根拠も希薄すぎる気がして、ともかく読後に脱力感が強いものでした。
あとがきでも、失礼なことに「愛すべき失敗作」と批評されておりました。
しかし、考えてみれば、クリスティーはミステリー作家なので犯人探しを楽しむだけの単純なテーマで作品の良し悪しを決め付けるのはいけないなと思いました。
ネットで検索すると、ミステリーとしてはともかくとして、人間描写については、深く感動できると言うコメントをされている方もいらっしゃいました。
やはり、読者の好みにより評価がかなり分かれているようです。
クリスティーには、まだたくさんの名作もあるとお奨めされている作品もあるので、機会があったらまた読んでみようかなと思っています。
出版社も版を変えて、表紙が素敵になったのでちょっと気になっていますw
薫山 (1704)