イリアーデの言霊

  ★心に浮かぶ想いのピースのひとかけら★

ウルトラセブン(1) 罪人の烙印を背負おうとも

2009年01月01日 04時48分41秒 | ドラマ
 何故、祖先が地球を侵略し先住民族であるノンマルトを僅かな生き残りを除いて滅ぼしたからと言って子孫である現地球人類&地球をウルトラセブンが守ることが侵略者の側に立つ、宇宙の掟に背く大罪になるのでしょうか?いいえ、罪などではありません。確かに、祖先の罪を隠すという名目の元に侵略し“侵略者の子孫は侵略者”というレッテルを貼る重罪をカジ参謀(フルハシ参謀のウルトラ警備隊長時代の部下)は犯しましたが、過半数の地球人は自分たちの祖先がノンマルトを滅ぼし僅かな生き残りを宇宙に追い出したことさえ知らなかったのに。確かに現地旧人類の祖先と思われる宇宙艦隊が太古の地球を攻撃したシーンを旧ウルトラセブン=モロボシ・ダン(森次晃嗣)が最も信頼する地球人の親友であるフルハシ・シゲル参謀(毒蝮三太夫)が目撃者として選ばれ再生されましたが、逆に、ノンマルトが悪であり現地球人類の祖が正義の鉄槌を下した後にそのまま移住したとも考えられますし、自称“地球の先住民族”の女(渡辺典子)の一方的な戯言だけでは現地球人類の祖が侵略者とは断言できない。そして、彼女は地球防衛軍の一部の幹部が隠蔽していた“オメガ・ファイル”を公開しても怪獣ザバンギによる攻撃をやめず、真実を明白にしろというのは真っ赤な嘘で現地球人類を滅ぼし宇宙に散らばった同胞を地球の盟主に返り咲かせるための名分でしかなく、最初から真実などどうでも良かったのだから自称“ノンマルト”にこそ罪はあると思う。

 それなのに何故、セブンだけが馬の首暗黒星雲の牢獄幽閉されなければならないのか!侵略者の祖を持つとされる(事実無根の虚偽かもしれない可能性は否定できない)地球人類を守ったのは彼だけではないのに!!M78星雲の同胞…ウルトラの父、ウルトラの母、ウルトラ兄弟と呼ばれる宇宙警備隊の仲間は自己保身を図った恥知らずです。そして、ヴァルキューレ星人を倒すために自らを犠牲にしたカザモリ・マサキ(山勝之)カプセルの中に入れられて眠り続けた後にセブンの分身となり、ハヤカワ・サトミ(鵜川薫)の祈りによって復活したセブンと融合したカザモリ宇宙人であり地球人であり、そのどちらでもなく、どちらでもある新たなウルトラセブンが誕生しました。それは、『ウルトラセブン誕生35周年“EVOLUTION”5部作』で描かれたように、新生ウルトラセブンであるカザモリの苦悩と闘いの始まりでもありますが、彼は後悔しません。


最新の画像もっと見る