イリアーデの言霊

  ★心に浮かぶ想いのピースのひとかけら★

子供の恋心は独占欲でしかない

2014年07月28日 21時04分36秒 | 白泉社

『ひみつの花園』

花に纏わる数々の事件に遭遇し、解決してゆく主人公の白石双葉(しらいし・ふたば)と彼女がバイトで働く花屋「SECRET GARDEN」の店長で幼馴染の青柳遙(あおやぎ・よう)。双葉の母親の白石果穂(しらいし・かほ)に憧れていた青柳だったが、彼女は恋人の死により故郷の島に帰って双葉を産んで育てた。或る日、殺されてしまう。恋人で一人娘の父親を殺した犯人によって!邪魔者はいなくなり、彼女に似合う人間になったと確信したから。でも当然のことながら拒絶されてしまい、犯人は愛している筈の女性を自身の想いを拒んだとあっさり殺した。彼女の最愛の恋人を、彼女の幸福を壊したロクデナシの分際で! ハイビスカスの事件「CASE3」で登場した刑事の赤江宗一郎(あかえ・そういちろう)こそ、双葉の父親と母親を殺した犯人だった。最終的に、積悪の報いで犯人のクズ刑事は死んだ。

独占欲と愛情を混同し子供ゆえの我が儘で自身のたわ言によれば愛している筈の双葉の母親を殺し、独占欲を相思相愛になった双葉にも向け彼女を守ろうとする青柳を殺そうとした。誰一人として自身では愛することなく、双葉と青柳の思いに包まれ死ぬことで初めて人間らしい感情に覚醒したのかもしれない。


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