イリアーデの言霊

  ★心に浮かぶ想いのピースのひとかけら★

歓喜天 in 圓明院

2013年03月05日 04時53分30秒 | 高橋美由紀

圓明院のHPの解説には、『当山に伝わる歓喜天は、往古よりその容姿の奇抜さ の故に、門外不出の秘仏として代々秘密裏に祀られてきたものであり、山主以外はその尊像を直接頑拝することは許されておりません。
一般的には歓喜天の本地仏である十一面観音をその伴侶として歓喜天が抱擁する象頭夫婦双身尊形が基本的な尊像でありますが、当山の歓喜天は、象頭の歓喜天が伴侶として福徳弁財天を抱くという異形であります。』とあります。

[逸話]
『昔、摩羅醯羅列王(まらけいられつおう)という強暴魔物がいました。この王は牛と大根とを好んで食していたために人々は恐れて牛を献上していました。やがて牛がいなくなると死人の肉を、死人の肉が無くなると生きた人をいけにえに謙譲していました。この事を憂いていた国中の人々はこの王を討伐するべく挙兵をしました。
それを見た王は大鬼王毘那夜迦大鬼王毘那夜迦となり眷属共々空の彼方に飛び去ってしまいました。その後国中にはその王の呪いで疫病が流行してしまい,困った国中の人々は十一面観世音菩薩に救ってくださるように祈願しました。十一面観世音菩薩はその祈りを聞き、毘那夜迦の女身に変化して毘那夜迦の元へ駆けつけました。
毘那夜迦は十一面観世音菩薩の変化身を見て一目で気に入り、后になるように命令しました。十一面観世音菩薩は もし私と夫婦になりたいと思うのならば、人々を苦しめるのを止めて仏教に帰依して人々を護る事を誓って下さい。」と言いました。
毘那夜迦はその言葉に従い、仏教に帰依して人々を護る神となりました。』ガネーシャ神が仏教において慈悲の仏と尊ばれる十一面観音のやさしくうるわしいうるわしいお心に感化されて、その持っている威力をもっぱら仏教守護のために発揮することを、十一面観音の化身である女天にお誓いし、そのことを女天も認めて一緒になったといういわれによるものです。
それ故、この双身像の男天は大日如来、女天は十一面観音をあらわすというのが、古来の解釈です。


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