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子どもの本の会

子どもたちにはありったけのお話をきかせよう。やがて、どんな運命もドッヂボールのように受け止められるように。(茨木のり子)

★2012年度★第5回お昼休みのおはなし会

2012年09月13日 | 日記
今回お届けしたおはなしは,この2冊。

①『いつもちこくのおとこのこ―ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー 』
  ジョン・バーニンガム:作/谷川俊太郎:訳/あかね書房

②『じごくのそうべえ』田島征彦:作/童心社


『いつもちこくのおとこのこ―ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー 』

いつも学校に遅刻ばかりしている男の子。

その名も,「ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー」長いっ!!!(笑)

なぜ,遅刻しちゃうか…それは,学校に来る途中,次々と彼に災難が襲いかかるから。

これがまたすごい。

ワニにかまれたり,ライオンに襲われたり,高潮にのまれたり…。

先生はその理由を信じてくれず,キレまくります。

そして,ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーに,「もう嘘を言いません」と300回,400回と書かせる罰を下すのです。

しかし,最後には,先生に災難が…。



毎回キレまくる先生に,子供たちも大笑い。
「ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー!そんなことありはしない!」
そして,与えられたひどい罰に同情している様子でした。

遅刻の理由はホントか嘘か…。誰にもわかりません。
でも,これだけ,楽しい言い訳には,そうくるかっ!と感心し,「そうだったの~!大変だったねぇ~!」と,ちょっと許してあげたくなっちゃうのは私だけでしょうか。



『じごくのそうべえ』

関西弁でおくる,落語絵本。

軽業師(大道芸人?)のそうべえが,綱わたりの最中、綱から落ちてしまい,気が付くとそこは地獄。

そこで出会った、医者のちくあん,山伏のふっかい、歯医者のしかいと4人で火の車に乗って三途の川をわたります。

糞尿地獄や熱湯の釜に投げ込まれたり,人呑鬼(人を食べる鬼)に飲みこまれたり,針の山におくられたり…。

そうべえたちは, それぞれ生前の職業や得意分野を活かして,乗り越えていきます。

どうにもこうにも手に負えなくなったこの4人,とうとう,えんま大王もあきらめて…。



どきどきハラハラの連続。地獄の絵図がちょっと怖いですが,元が落語だけあって、おはなしは関西弁でリズミカルにテンポよく進みます。

そうべえが生き返ったあとの,最後のオチは,ちょっと難しいかなと思っていましたが,さすが,うちの子供たち!「あっ!あのお医者さん…」と,しっかり,伝わっていましたよ。

きっと,これからも,「とざい、と~ざ~い!」で,このおはなしを想い出してくれればいいなぁ。

「ウソをついたら,舌を抜かれるよ~」に女子が「ひえぇ~」と小さい悲鳴をあげていました。ふふふ


2学期も,こうした日本ならではの楽しいお話を主軸にお届けしたいと思っています。

子どもたちの笑顔と笑い声,それが私たちの活力源になっています。

また次回,元気にお会いしましょうね~。

あ,その前に運動会でみんなに会えますね。