ebakam art studio blog

眞壁 陸二

本年もありがとうございました

2009年12月28日 | Weblog
沢山の人に支えられ、いろんな経験をつんだ楽しい一年でした。
来年は瀬戸内国際芸術祭というビッグイベントが待ってます。
がんばって楽しい作品つくりますので楽しみにしていて下さい。
来年も楽しい年にしましょう。




素敵な建築物

2009年12月26日 | Weblog
今年はたくさん旅に出た。
旅に出ると色んな発見があり出会いがあり反省が生まれる。
松本、那須、仙台、黒磯、高松、直島、新潟、京都、金沢、富山とかなり沢山動いた。
動けば動いただけ心が満たされた。
そして旅をすると古い建物の美しさに心奪われる。
木造日本家屋、トタンの倉庫、そしてなによりかっこいいのが赤煉瓦の建築物だ
耐震性が問題になったりして古い建物はどんどん姿を消してゆく運命にあるが長い年月を経たからこそ味わえる美しさは無くなってしまうのは残念だ。
有効活用されればまだまだ現役でいられるなら耐震補強や内装のリノベーションで復活させてほしい。
オルタナティブな使用法を考えよう。

大切な家なら死ぬまで住もう
大切なものなら修理をして一生使おう
大量生産大量消費反対、アメリカ型資本主義経済反対

南青山と渋谷にて

2009年12月24日 | Weblog
先日LAMAで知り合った映像作家の赤地剛幸さんの個展が開催されている南青山Galley PLSMISを見に行く
世界中を旅し映像作品をつくっているアーティスト
インド、チベット、南米、中国etc…彼の行動範囲の広さが瞬間的に伝わる
マルチビジョンで18台のモニターがずらりと積み上げられ それぞれに違う国の人々が同じような作業をしている姿が映る。
仕事をしている人、ボールで遊んでいる子供たち、道路工事や生活の風景など「国が変わっても人間だいたい同じようなもんだな」って思うような映像が14分でループするような作品になっている。
何年にも及ぶ取材の旅、彼の見て来た世界がリアルに伝わってきた。
映像作品というものは現代美術シーンにおいて中心的役割がある
(横浜トリエンナーレなどではなんと8割近くが映像作品だった 本当に多い)
しかし映像ものは大抵脅迫的に時間を押し付けられるので見る方はぐったりしてしまい、僕はあまり好意的に思ってはいない。
しかし彼の作品は見飽きる事は全く無かった。僕は映像作品は映画では無いほうが良いと思っているので、彼の映像の「見せ方」に対するアプローチは面白かった。

次に渋谷のトーキョーワンダーサイトで開催中の照屋勇賢の展示を見る
こちらも映像作品
マクドナルドの包装紙などにカッターで切り込みを入れ木を作ったりする作品で有名なアーティストです。
大学を卒業後彼の出身地である沖縄の文化的バックグランドのある琉球紅型を利用した着物作品でデビューし、現在はニューヨークを拠点に制作を続けている人気作家です
今回のワンダーサイトではちいさな段ボール箱に向かってプロジェクターで手作りのヨットが川を流れて行く映像を映した作品だった。
段ボールというほぼゴミのような素材に映像が映されることで、その箱がちいさなシアターのように見え透明な箱のように感じて美しかった。
彼の作品は小さな作品、しゃがんで覗かなければ見れないという行為が必要なのだが宝物を発見したときのような楽しさがある。
すでに大きな美術館で個展も経験しているがますますこれからが楽しみだ。

旅の終わり 京都

2009年12月24日 | Weblog
宇治を後に今回の最終目的地 京都へ
以前茅ヶ崎に住んでいた仲間を訪ねる
白田君の個展も丁度開催中だった。
ギャラリーの中央で200号はある大きな絵がグルグル回転していた…
一晩かけて彼には説教…
なんだか可能性はあるやつなのだがもう一つ考慮が足りない…
行動するが内容が無い…
でもあんな馬鹿があっと驚くものを創る可能性もあるから もっと馬鹿になってもほしい。
彼らは「ロケット探偵団」という共同スタジオを経営する。
そこは京都の若いアーティストの溜り場のようになっていた
様々なイベントを企画しニュースに取り上げられたりラジオ番組に出てたりさながらタレントのようだった。
閉じず、常に開いて美術を一般の人に楽しんでもらうということは大いに賛成。
美術家はとかく内に籠りがちになりやすいが、彼らは珍しくキャラクター的に外向きだ。
仕事は順調のようだ、あとは自分自身の作品制作をどこまでしっかりクオリティを上げられるかだろう。
彼らと一晩喋りまくったあと翌日は樂美術館で樂焼きを見て、唐長で型紙を使った装飾画を見た。
樂焼きなどは柚薬ののり方を見てると完全に抽象にように僕の目には映る。
誰も指摘しないがM・ルイスやJ・ポロックの抽象絵画の世界に極めて近い。

日本美術のエッセンスなのだろう

宇治 平等院へ

2009年12月23日 | Weblog
金沢を後に次なる目的地は京都と奈良の境にある宇治
平等院鳳凰堂(阿弥陀堂)
約1000年の歴史があるこのお堂は全てが国宝
今ではほとんど退色してしまっているが微かに壁画の跡が天井付近に残る
建立当時の姿は想像するしかないが紺丹緑紫(こんたんりょくし)と呼ばれる極彩色で彩られていた
極楽浄土への憧れなのだが技術の限りを尽くした彫刻、建築、絵画が一体となっている
檜に描かれた壁画は1000年の時を超えて現在に至る
どんな人が描いたのだろうか

ちなみになかなか場所が決定しなかった瀬戸内国際芸術祭での僕の作品制作場所は男木島になりました
直島の隣の島です
100年は残るような作品を作りたい

雪雪雪 冬至

2009年12月22日 | Weblog
雪を見ると楽しい気分になる
子供の頃朝起きて外が真っ白になってると
とても幸せな気分になれた
雪かきをしたり面倒な事も多いが
雪景色が美しくて好きだった
夜になっても雪明かりで青く薄明るい
雪国の冬はとてもとてもきれいだ
ずっと見ていても飽きることはない

写真は四日前の金沢市郊外


冬の北陸の空

2009年12月21日 | Weblog
帰省途中から降り出した雪は北陸滞在中ずっとやむことがなかった
市内の雪はうっすら雪化粧程度でとても奇麗
北陸の冬らしい天気
空はどんより鉛色、しかし次の瞬間にはまぶし過ぎる位の日差しと澄んだ青空がのぞく、そう思ったら霰が横殴りに吹きすさび、雷が轟く(雪おこし、ブリおこしなんて呼ばれます)
全ての天気が一日のうちに目まぐるしく変わる

分厚い雪雲はフェルメールの絵描いたデルフト風景の空のようだった


金沢にて

2009年12月18日 | Weblog
一昨日の夜より金沢に帰省してます。
昨日から雪、山間部では20cm程の積雪、市内も雪です
まずは21c美術館でオラファーエリアソンを見る。
水や鏡の反射を使って虹のような光のスペクトルを見せたり、オレンジ色の光に満たされた部屋では補色を自分の目が欲しがる機能を巧みに利用した感覚を体験させる作品だった。
現代美術は体験だ。
未体験の感覚を刺激されることで新たな価値観に出会うことができる。しかもエリアソンの作品は理屈抜きに美しい、壮大な自然と宇宙の神秘を感じさせる。

僕は金沢出身であるがこの美術館は開館五年目で、金沢で過ごした高校までは現在美術館のある土地は中学校があった場所なのです。
「たられば」になるが、こんな素晴らしい美術館がもし当時からあれば金沢を出なかったかもしれない。
僕の心の中にはいつも必ず金沢の記憶がある。
原風景としての景色と色彩感覚は焼きついている、子供のころは都会に憧れ地元を愛でる気になどならなかったのだが30才を越えたころから妙に気になりだした。
年に4日程帰るか帰らないかぐらいしか金沢には戻っていないが、記憶を確かめるべく、もしくは新しい金沢を知るために全力で動き回る
今回は金箔の技術を身につけたく2箇所で金箔の箔押し体験をおこなった。
金沢はその地名の由来にもなったように現在も金箔の全国シェア99%である。
伝統に裏打ちされた技術を伝統工芸に終わらせないで現代アートで使用出来ないものかと検討中です。
ちょっと慣れが必要だが何をすべきかという目処はたった
教えて下さった皆様ありがとうございました。
茅ヶ崎に帰って試作をいくつか作ってみようと思ってます。

「ふるさとは遠きにありて想うもの そして悲しくうたうもの」と室生犀星は詩をよんだ。
金沢は僕にとって郷愁そのものなのです、そしてなぜかいつも少し悲しい気分にさせられる それは悪い意味ではなく失恋にも似た感情だ 不思議と心地よい寂しさだ。



日本オスモ訪問

2009年12月16日 | Weblog
今日は制作に使用する画材として検討中の塗料メーカー日本オスモさんを訪ねる。
瀬戸内国際芸術祭で制作するにあたって、僕の作品は屋外で木材に絵を描くわけですので、防水、防腐防蝕、対紫外線を考えてベストの材料を選びたいわけです。
オスモカラーは無公害木材保護塗料であり、木の保護を目的とした塗装のプロフェッショナル。
ショールームで担当してくださった方に僕のプランを見せて説明し、その目的にあった材料のアドバイスをしてもらった。
よくあるニスなどでは表面に塗膜ができ木自体の呼吸の妨げになり外部には向かないらしいです。
浸透性のあるタイプであれば導管の中まで油が染み込みしかも呼吸の妨げもないそうだ。「ワトコ」「キシラデコール」にちょっと似ている 最近知ったオスモも良さそう。
サンプルを沢山見せていただき 見た目も手触りもかなり良かった。

そして油絵具やカシュー等と併用使用できるかテストするためにサンプルをいただく。
後日テストの報告をします

その後オラファー・エリアソンを見るためと金箔の使用も考えているので金沢に向かった。
途中新潟は雪だった。

鶴ヶ台小学校でのワークショップ その4完成

2009年12月15日 | Weblog
60とうりの作品が上下左右に繋がり一つの大きな絵になりました。
木、植物、自然、連続、連鎖、無限が表された素敵な作品になりました。
先生方のご協力と校長先生のご理解、そして生徒の皆さんのがんばりに感謝します。
ありがとうございました

茅ヶ崎市立鶴ヶ台小学校4年1、2組の皆さんによる共同制作作品
2009 12月11日ー14日