ebakam art studio blog

眞壁 陸二

3年が過ぎた

2014年08月31日 | Weblog
今日で金沢に戻って3年経った。あの震災がきっかけで僕らは引っ越すことになった。戸惑いもあった でも当時まだ1歳にもならない子供をなんとしても放射能から1kmでも遠ざけたかった。沢山の友達との別れがあり、あの時の決断は辛かったけど放射線のことは未だ分からないことが多くヒロシマナガサキの原爆でも2世3世になって発病することもあるらしいので乳幼児を抱えた我が家はほんの少しでも可能性の低い地域へ引っ越したいと思い決断した。
3年経ちこの街にも妻も息子も馴染んできてるので嬉しく思うが、フクシマは依然として状況は変わっていないし政府の態度は前よりもっと酷くなっている。あれだけのことが起こったのに誰も責任をとっていないしその上まだ原発を再稼働させたがる気がしれない 狂ってるとしか言いようが無い
あの時日本中が願ったプライオリティの最優先は日本中の「家族の幸せと安全」だったと思う。
画像は3年前の僕とアンリ金沢での初散歩

北京回想2

2014年08月28日 | Weblog
たった9日間、駆け足で制作と交流と展示をおこなった
コーディネーター兼アーティストとしてお世話に成った張さんに本当に感謝いたします。張さんは日本在住の中国人作家ですが両国の良い点悪い点がハッキリ見えていて架け橋になってくれていた。僕らにそれを見せたかったのでしょう。
中国人作家を見ていて層の厚みを感じました。沢山いるから政府にとっても無視出来ない存在になり社会的地位がしっかりと(異常な程)確立されている。
技術的に彼らに劣るとは思えないしオリジナリティやコンセプトが必ずしも評価の基準にもなっていない。西洋の文脈からも日本とも全く別の基準や価値観で作品を見ている
驚くことばかりだったが彼らのアトリエ環境やギャラリーのサイズ、そして作品販売価格は日本の水準の10倍以上だ。
僕ら日本人作家は個人で活動する事が当たり前のように無意識に思っているが少しは作家同士連携する方が良いと思えた。これは学ぶべき点です。
中国アートはまだバブルの火が残ってるとはいえ必ずいづれ崩壊する。国際的アートヒストリーをふまえた上で価値があるなら市場に反映されて然るべきだがブームやマネーゲームのような金儲けの為のでっち上げなら自然に淘汰されてゆくだろう。
しかしたった10年と少しであそこまで行くのは人の多さとパワフルさによるものだろうと思う。
中央美術大学(北京のNo.1の美大)だけで学生数約1万人!付属の美術館は東京の竹橋の近代美術館より大きいかも…
アトリエ村が観光地になりそこに人が集まり街が幾つも作られていっていた。
信じてもらえないかもしれないが本当の話 中国ではアーティストはセレブであり影響力の非常に高い存在。日本で例えるなら芸能人かロックスター?
日本は90年代前半のバブルが崩壊してからずっと元気が無い。美大を出ても作品で生活してゆくのはほとんど不可能、大抵アルバイトでしのぐか良くても せいぜい教員業だ…中国の作家達は皆堂々とし自信満々だった。
「少しは疑えよ」とも思ったが、アートが産業になり社会を変えていく起爆剤になり得るということを彼らは体現し成功したからこその自信なんでしょう。
「アーティストがサバイバルする方法」を20年以上かけ僕自身も模索してきましたが単純にもっと皆で話し合うべきなんでしょうね。
成功例も失敗例もたくさん僕らは見て来た、これから5年後10年後ー今のままの状況では日本の美術はきっとぶっ壊れます。金持ちの息子か、二世三世しか美大にすら行けなくなり◯△X?!…すると今の日本の政治家みたいに◯△になってしまう。
手遅れになる前になんとかしたいですね
※中国アートシーンは羨ましくも批判的に僕は見てしまいました。「うまくやったな」とは思うが日本の進むべき道とは思えない。日本は日本で何が出来るか?自分の住む地域で何が出来るか?自分には一体何が出来るのか?を考えたい。
そんなことを感じた北京への旅でした。
※※食事は非常に満足!何を食べても安くて美味しかった。
今回協力してくださった皆様に感謝。

BEIJING 回想

2014年08月26日 | Weblog
先ほど北京より帰ってまいりました。中国の大きさとパワーに圧倒されながら日中の共通性と差異を実感し色々と考える事と学ぶべき事柄が実に多くありました。
実際に行ってみた中国、北京はやはりマスコミから得られる情報とはケタ違いにパワフル。特にアートに関しては国内需要だけで1億円プレーヤーがゴロゴロいて産業として完全に成立している。何人かの作家と知り合いアトリエを訪問させてもらったけどスタジオはどこもびっくりするぐらい大きかった。
しかし中国アートのそのほとんどは国内需要、国際的な評価が無くても十分に生活出来、多数のスター作家が存在する。羨ましい反面やはり異常だと感じる。今はまだ調子イイらしいが日本のバブル期のようにいつかはきっと崩壊するだろう。
内容的に見て中国人作家の大半は政治的メッセージを含む傾向が強い、批判にせよ推進にせよ政治とコミットしている、否し過ぎていると感じた。
反対に我々日本人作家は自然観や宇宙観、哲学や宗教(自然崇拝的)をテーマにしているという共通性が見て取れた。日本国内にだけいてはそんなことすら気づかなかっただろう、日本人作家は政治を作品内では語りたがらない。十分に皆政治の話は旅の途中にもしていたが作品には表してはいなかった。
それは一体なぜだろうか?私自身の見解では安倍政権やブッシュや石原某にどんだけムカついてもそれを絵に描こうとは全く思わない。そんなことより生きる意味や死後、宇宙や自然の摂理、または芸術の起源と未来を想像し何千何万年も続くアート、アーティストの末裔として仕事を全うしたい。そう願う。絵に描いた所でプロパガンダされたメッセージをイラストレーションするにとどまるだろう、人智を超えたもっと大きな世界を感じて制作したいのだ。



北京STAR GALLERY

2014年08月04日 | Weblog
まもなく北京 STAR GALLERY で展覧会が始まります
ギリギリ過ぎてびっくりしてますが…ようやくメンバーと展示スペースとが展覧会名が決まったようです
「京都 霞」  ?…ちょっと意味がまだ分かってませんが国が違えば常識も違うので行ってみて何とかコミニュケーションしてみます
798芸術区からすぐちかくの大きな倉庫をリノベーションしたギャラリーのようです
http://www.stargallery.cn/upcoming.php
http://www.stargallery.cn