ebakam art studio blog

眞壁 陸二

what is art その10 自己表現の不要

2011年09月27日 | Weblog
だいぶ久しぶりに書きますwhat is art
現代美術のリテラシーの為の独り言シリーズです。

アートは誰のために作品を作り誰のために存在するのか?
そもそもアートってなんなんだ?
今回のテーマは「自己表現」

いきなり否定から
僕の考えでは「自己表現なんてしないほうが良い」
「えっ!?」と思われるかもしれませんが、自己を表現するよりも自然や世界や宇宙といった大きな世界を感じさせる作品を作った方が良い。
主語となる「私」は「私は世界(自然)をこう見ている」という場合にはあってもいい というか必要
僕が言いたいのは「私が私について語られる」私小説が耐えられない
多くの場合そこが勘違いされている
art、芸術とは「人と違った個性的な私を表現するもの」と…

作者の主観的、個人的な怒りや愛を高らかに歌われてもなかなか同意するポイントが見い出せない。
君は君、僕は僕
誰のために作品を作るのか考えないと
自己表現の場合 自己言及的になり自分の為に自分で作る事に陥りやすい

他者を意識しよう。外界に目を向けよう

意外性のある見方や考え方の発見に共感したり、圧倒的迫力に度肝抜かれる瞬間がアートの醍醐味だ。

ちっぽけな個人の表現ではなく
計り知れない自然への感謝や恐ろしさ
ミクロからマクロコスモスへの連続性
そして無限や無

形而下の事より形而上のことをイメージすることが面白い。

見えない部分を見えている所から想像する
見えないけれど感じていることを表現する。
レイチェルカーソン風に言うならセンスオブワンダー。

杜の都へ

2011年09月25日 | Weblog
妻の実家のある仙台に震災後始めて行ってきた。

海岸ぞいではないため津波の影響は無かったが市内も凄まじい揺れと停電、断水、そして地盤沈下があった。
妻の実家は僕の目からは外見上は変化は無いようだったが家が捻れて向きが少し変わったそうだ
その為水道管などが断絶、現状のままでは住むことは出来なくなってしまっていた。
道路一本隔て基礎ごと傾いた家、今にもベランダが崩れ落ちそうな家などがあり地震のはげしさを想像させる
痛々しい。
半壊の住宅や全壊により既に建物が取り壊され、あちらこちらで家の片付けや修復の痕が見受けられた。

車で街中を流していると以前と一見変わらない杜の都なのだが所々道路が隆起していたり陥没していたりして震災の爪痕が残る。

街には活気があり人々は力強く生活している。
仙台はいい街だし気候もよい所で本当に素敵な街です。
つくづく放射能さえなければと思ってしまう。
地震は天災でも原発事故は完全なる人災。

先日東京では6万人の反原発デモがあった
(ほとんどマスコミは無視してますね)
しかし時を同じく、この国の毎年代わる首相は来年春から安全性の確保した原発の再稼働を明言した。
しかしまだ福島ではメルトダウンからさらにメルトスルーし地下水と反応を起こし、全く収束すらしていない。

我々日本の国民は直接総理大臣を選ぶことが出来ない。
せめてイタリアやドイツ、スウェーデンのように国民投票で原発の是非を問わせてほしい
必要性があるならその代替案の可能性とリスク、安全性とその責任を話し合おう。

確かに日本は石油産出国ではないから核を使ってエネルギーを確保したい根拠は分かる。プルサーマルが出来れば向こう1000年エネルギーに困ることはない。
しかし技術的にも難し過ぎたようだし人が造った建物も機械も100年ももたないで必ず壊れる。
本当に「夢の原子炉」ムリ!
プルトニウムの半減期は2万5000年
猛毒をまき散らすだけの負の遺産を未来に残すのはどう考えたって間違っていると思うのだが…

ピーター・マクドナルド

2011年09月20日 | Weblog

金沢21世紀美術館で開催中の長期インスタレーションルームにて
イギリスのピーター・マクドナルドという若いペインターによる壁画「DISCO」が完成し、夜に美術館の展示室でバッファロードーターのライブがあった。
会場は若いお客さんでぎっしり!
美術館が賑やかなのは嬉しい限りだ。
美術館が生きている感じがします。

この日お昼にもちょっと美術館に行った
展示替えがあったコレクション展を見に行ったがチケット売り場が長蛇の列。
(僕は先日友の会に入会したので一年間のパスをゲットしたので並ばなくてもよかった)

現代美術館でしかも常設展示しか無い時期にこんなにお客さんが来るとは!!

ピーターマクドナルドの展示室では今後DJなんかもあるそうで時折タイトルどおり本当にディスコになっている。
美術ファンだけではなく、様々な人が美術館に来やすい試みや仕掛けがたくさんある。
良いアイデアです。

街中JAZZ

2011年09月18日 | Weblog
今週金沢市内のあちらこちらでジャズの生演奏があり楽しい

有料のライヴもあるがほとんどがフリー
多くの観光客や市民の方々が楽しんでました。

学生ビックバンドからセミプロあたりが白熱した演奏を広場や商店街の街中で聞かせてくれる
学生ビックバンドと言えど国立音大や早稲田のバンドはほとんどプロですから素晴らしく上手いです。

屋外で生楽器の音を聴くとドキッとします。生々しいのです
ジャズではトランペットやサックス、ベースやピアノといったエレキを通さないシンプルな楽器が多い
多分僕は息を吹き込んで奏でられる音の大きさにドッキリしちゃうタイプなのです。
空気が振動してるような感じで…
花火の時に似ていると言ったら近いかな?!
生理的に気持ちが良い音色(おんしょく)で無条件で感動しちゃうんです。

明日のトリは大西順子トリオ。
90年代半ばから後半、間違いなく日本のトップジャズピアニスト、その後活動中止期間があったが一昨年復活。
学生時代かなり聴き込んだ彼女のピアノフォルテが楽しみです。

早朝の兼六園

2011年09月16日 | Weblog

金沢観光の一番人気は今も昔も兼六園。
日本三庭園の一つです。
金沢城(石川門)の向かいにあり金沢の象徴的中心。

樹齢数百年の松や紅葉、水量豊富な池や日本庭園には珍しい噴水、妖しくグリーンに光るヒカリフデ苔など四季折々の美しさがあります。
また視界の開けた場所からは市内から山までが一望され遠景として借景(しゃっけい)に取り入れられている。
ちょっと見方を変えて現代アート的に言えばランドアート。
もしくは樹や池の配置はインスタレーションだ
人工的な庭なのに作為的な所が無い、兼六園を造った庭師は素晴らしいね

直島や男木島、瀬戸内で僕らが考えたことは元々ある景色を壊すことなく活かすことだった。
完全に借景だ。
兼六園に現代アートの片鱗を感じる。


早朝無料、しかも今日からは夜間ライトアップです。
紅葉、雪つり、桜の季節と見飽きることは無い
早起きした日には兼六園に散歩に行って来ます。

ひやおろし

2011年09月13日 | Weblog
ひやおろし
早秋限定、日本酒のボジョレー・ヌーボー!?
すっきりしていて呑みやすい!芳醇な香りで素晴らしく美酒です。
いろんな酒蔵から「ひやおろし」が出てますが今回は吉田酒造の手取川の純米大吟醸
幸せの味がしましす

1歳の誕生日

2011年09月12日 | Weblog

昨日9月11日は息子 杏梨(あんり)の始めての誕生日
あっという間の1年でした
毎日いろんな発見があり
すこしづつ表情が豊かになっていく
まだ歩けないし喋れないけど
子供の成長は驚く程はやい
あっという間に出来るようになるんだろうな

最近携帯電話の真似っこがお気に入り
「ゔ~ウォ?」「ァあ~?」なんて感じで喋ってるようだ
なにをしても可愛い

杏梨くん
お誕生日おめでとう!
元気に大きくなってね


犀川から

2011年09月08日 | Weblog



金沢中心を流れる二つの川
犀川は男川、浅野川は女川と呼ばれ市民の憩いの場として親しまれている
曲がりくねる浅野川に対し犀川はだいたい真っ直ぐな流れ
だけど僕には犀川の流れは柔らかく男性的な感じはしない

どちらも程よい川幅と水量で僕にとっての「川」の基準はこの犀川なのです

これより大きすぎても小さくても駄目なのです。
河原の芝生が青々として清々しい犀川が僕は子供のころから好きだった。


 ふるさとは遠きにありて思ふもの
 そして悲しくうたふもの
 よしや
 うらぶれて異土の乞食となるとても
 帰るところにあるまじや
 ひとり都のゆふぐれに
 ふるさとおもひ涙ぐむ
 そのこころもて
 遠きみやこにかへらばや
 遠きみやこにかへらばや
      [小景異情ーその二] より

室生犀星は東京に住みながら故郷を思い浮かべこんな詩を詠んだ。
犀川の情景をイメージした詩。

懐かしい
なんだか泣けてくる
この川は想像するだけで感傷的になる

今回の移住により心の中にずっとあったその川の側に住むことになった
犀川が見えてくると不思議と幸せを感じる。
金沢に住む事で一番の楽しみはこの犀川河川敷を散歩することだ
こんなに贅沢な時間はない

観光客の方も東茶屋街や兼六園だけでなくこの河原散策をお薦めします
夕方辺りに行くとなんだかジーンとします

金沢21世紀美術館

2011年09月07日 | Weblog




歩いて5分の場所にある金沢21世紀美術館
2004年にオープンした現代アートの美術館です

場所は市役所の隣り兼六園のナナメ前にあります。
僕の子供の頃にはここは金沢大学の付属中学校でした。
そんな所にこんなナイスな美術館が出来るとは当時は全く想像すらしていなかった

美術館というイメージよりおしゃれな公園といった風情で市民も観光客も気軽に訪れゆっくりのんびり出来る
明るく開放的なガラス張りの丸い建築の設計はSANNA(サナー)の妹島和世さんと西澤立衛さんの手によるものです
ここは小さな美術館だけど多分日本で一番の現代アートの美術館でしょう

現代アートをこんなに親しみ易くされているのは素晴らしい事だと思います
今までの日本の美術館は暗く重く入り憎いところが多いのですが、ここは本当に公園のようで気持ちいい


昨日は美術館前の芝生の上で杏梨の歩行訓練をしようとしたが裸足では芝生が足にチクチクくるらしく失敗
今日は新品のズックをおろして再挑戦してみます
杏梨の誕生日まであと3日
一歳の誕生日までにはまだ歩けないかな!?

散歩の相棒

2011年09月04日 | Weblog
新居に越してから初めて杏梨と散歩へ
散歩の新しいツールにmont-bellの赤ちゃんおんぶリュックの初登場です。
登山やスキー用のリュックですのでしっかりしてるのに軽く杏梨君もゴキゲン。

送別会でガラス作家でシリアスクライマーでスキーヤーのカワシマさんからいただきました。
ありがとう大切に使わせて頂きます!
今日はとりあえず近所を1時間程ブラブラ散策
犀川の河川敷から金沢21世紀美術館まで辺りを流してみました
しかし杏梨は五分ぐらいで撃沈
「クカーッ」とお昼寝しちゃいました。