ebakam art studio blog

眞壁 陸二

イスラム文化礼賛

2008年12月28日 | Weblog
はやいもので今年ももうすぐ終わろうとしています
丁度昨年の今頃ははるかイスタンブールの地におりました
全く今まで自分の接したことの無い異文化との遭遇は、私にとってかくもカルチュアーショックでした
それ以前は「美術」とは暗黙の了解で「西洋美術」のことであり
西洋人や狭い意味の日本人的な基準でモノを見たり、良し悪しの判断をしてしまっていたのだと思うのだが イスラム美術のもつ装飾性と抽象性は安易なモチーフを使わずとも無限連続連鎖という宇宙、生命、自然そして神の存在を表現していて スケールがデカいし崇高だ
あまりにも規則正しい連続の法則が重く感じるため そこに少しの無秩序を入れこむことで新たな造形空間表現に繋がる気がしています 
マチスやクレーもモロッコ、チュニジアへと旅をしイスラム美術に影響を受けています
一年経った自分の目下の研究テーマは 装飾と抽象とリアリティです

写真は宿泊したイスタンブールのキベレホテルの食堂の片隅のスナップ えらい密度の高いインスタレーションがあちこちにありました



制作過程その2

2008年12月27日 | Weblog
途中ですがようやく雰囲気は出て来ました
外で制作してましたが風が強くて危険なためこの後アトリエに戻りました
冬の天気が良い日は日差しが強烈でと庭の木が画面にそのシルエットを落とす
これから描く絵の完成予想図が自然によって創られているようだ

制作風景その1

2008年12月19日 | Weblog
最近は天気の良い日にはなるべく外で制作するようにしています
冬場は晴天率が高いし 外の方が暖かい、そしてなにより気持ちいい
最近はキャンバスの仕事がめっきり減って 木に絵を描くようになりました
彫刻と絵画の中間のような作品です
まず木を調達し、洗い、塗装し木組んでゆく
次にパッチワークコラージュのように組あげます

この後ペインティングして行きます

コラボレーション

2008年12月11日 | Weblog
明日から藤沢のGALLERY CNで開催される白倉えみ陶芸展「PEGASUS」展に
白倉さん作の磁器の皿に私が呉須で染め付けた作品が10数点出品します
乳白色のお皿に濃紺色で樹のある風景を描きました
全部違う絵柄の一点ものです

ギャラリーCN
12月12日(金)~23(火) 営業時間 am11~ pm6
藤沢市南藤沢7-6クレスト藤沢206
藤沢駅南口を出て左方面へOKストア方面に歩きOKストアの前の路地に入りKOKショークの向かいのビル2F 徒歩5分

black coffee OPENしました

2008年12月09日 | Weblog
ついにOPEN!
妻のお店「art&craft black coffee」が5日正午開店いたしました
ちいさなお店ですが、密度の濃いとても可愛い店になりました
奥がアトリエになっていて手前がショップになっています
店の内装はほぼ全て自作 パッチワーク状の什器とペルシア絨毯ががポイントです
明るく楽しいお店は 営業時間12時~18時 月火休み(12月)でガラス教室も予定しています
ご来店お待ちしております


杉本博司 歴史の歴史

2008年12月07日 | Weblog
金沢21世紀美術館で開催中の 「杉本博司 歴史の歴史展」を見て来ました
NY在住の写真家で現代アーテイストの杉本博司さんは古美術のコレクターでもあります
化石から奈良時代の経、鎌倉時代の軸そしてアポロ計画の宇宙食にいたるまで自らの写真作品とともに展示されていた
自らの審美眼を持つことで基準、物差しが明確になり 自分の作品のクオリティを上げようとしているのだと思います
おそらく仮想ライバルは古美術 というわけです
個人の主義主張やマンガやアニメに依存しただけの無内容な作品や感覚の垂れ流されたアマアマの作品が多い現代美術とは逆に杉本作品には崇高さが漂います 
彼の作品には哲学美学神学が一分の隙もなく構築されています

人間が何万年にも渡って築き または忘れてきた美意識を再認識する良い機会です