旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

ドーバーを渡る憂鬱

2008年02月15日 | 旅の風景
そのとき、私はベルギーのオステンテという港町で久しぶりに不安と孤独を味わっていました。ドーバー海峡をフェリーで渡ってイギリスへ入国を考えていたのですが、問題は帰国用の航空券。何とでもなるだろうと楽観視して進んできたのですが、この数日前から何人か出会った日本人旅行者は、皆揃ってイギリスの入国審査の厳しさを物語り、帰国するための航空券を持っていないとまず入国は困難であろうという話でありました。  ち . . . 本文を読む

インターネットが破壊するのか情報伝達

2008年02月14日 | 旅行一般
昨年、タイから帰国した際に”快適な安宿を探せ”の最後に少し触れた話ですが、昨年の旅では短い期間ではありましたが、旅している間に一度も同じ宿に宿泊している他の旅人と接点を持つ機会がありませんでした。 宿自体はほとんど満室。そして私の選択する宿はたいていの場合”溜まり場”的なスペースの確保されたところでしたし、私自身は部屋にいるよりもそういったスペースにいる時間が長かったですから、他の旅人と会わない . . . 本文を読む

自分も"人騒がせな"と言った事がある。

2008年02月09日 | その他
昨日”人騒がせな”という事について書いてみましたが、そういえば自分もこの言葉に近い言葉を理不尽に吐いた事があるのを思い出しました。昔、どこかでこの話は書いたことがあるのですが、もう一度触れてみましょう。 まだ20代前半の頃のある週末、私は当時茨城県に住んでいた姉の一家を訪ねていました。車で移動していた私は日曜日の夕方になると道路が非常に混雑する事を考えて早めに姉の家を辞して帰途についたのでした。 . . . 本文を読む

人騒がせでも良いのでは

2008年02月07日 | 旅行一般
1月の下旬頃からでしょうか。何件かの山岳遭難事故がありました。こういった 類の事故があった場合、どういうわけか昔から世の中の反応というのはずいぶん 冷ややかで、命からがら救助された人に向かって"人騒がせな”とかそういった批 判を浴びせかけるのが恒例の出来事となっています。 こういう批判を目にするにつけ、どうも気分が滅入ってしまいます。 マスコミの報道で事故を知った人は救助されるまでの間、それな . . . 本文を読む

友人の読む本

2008年02月06日 | その他
 私は時々、書店を意味も無くうろついている事があります。本棚と本棚の間をブラブラ歩きながら、何となく気になる本を手にとってパラパラめくってみます。そして結局、気になった本を何冊か買い込んでしまいます。  目的がはっきりしている時、買いたい本がはっきりしているときはインターネットで購入する事もありますが、書店で本を探すのは本との偶然の出合いを探す場面で、インターネットでの購入でそれに代えることはで . . . 本文を読む

近頃の若い者

2008年02月02日 | ライフスタイル
「近頃の若者は」という言葉はおそらくどの時代にも若者達が言われてきた言葉であって、「近頃の若者は」と言われてきた人間が歳をとるとまた、「近頃の若者は」と言っているのだと思います。  自分自身の事を思い出してみても、社会に出るか出ないかの頃というのは、それまで抱いてきた理想論と現実社会のギャップがどうもインチキ臭く感じられたり、そのギャップに上手く適応できない事を社会の側の問題と感じて反社会的な . . . 本文を読む

"面白い”の価値

2008年02月01日 | 旅行一般
他愛もない雑談。例えば他国の歴史や習慣について話していて、それに対する解釈や推測を各自のその国での体験や知識、イメージ、他国での体験との比較などの話題をそれぞれが追加していくような会話をしていると話はどんどん範囲を広げていって、なんとなく面白い会話が成立するというような体験は皆さんにはあるでしょうか。 そこで重なりあった他の人の体験や知識が今まで自分には感じられなかった事が感じられることもありま . . . 本文を読む